CD

田中希代子〜東洋の奇蹟〜(ショパン:ピアノ協奏曲第1番、他)(2CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
KICC576
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

田中希代子〜東洋の奇蹟〜
没後10年特別企画

日本人としてはじめてショパン・コンクールに入賞!
日本の夜明けを告げたピアニスト田中希代子、貴重音源

田中希代子(1932-1996)は1950年まだ敗戦の傷跡が残る日本からパリ音楽院に留学して(ソロモンやハスキルの師としても名高い)ラザール・レヴィに師事、翌年には一等賞(プルミエ・プリ)で卒業しました。そして1952年ジュネーヴで最高位(1位なしの2位)、53年ロン=ティボーで4位、55年ショパン・コンクールでは10位入賞を果たし、わずか4年の間に3つの国際コンクールに入賞という快挙をなしとげました。当時まだ23歳!その活躍ぶりを地元のメディアは『天才少女出現』『東洋の奇蹟』と讃えました。その後はパリやウィーンを拠点に華々しい演奏活動を展開したものの、67年には膠原病に侵され、ピアノが弾けなくなってしまうのです。

10年たった今日でも彼女のわずか10数年の演奏家人生で残された数少ない音源を求める人は後を絶ちません。この2枚組CDは貴重な解説資料と新たな発掘された音源、歴史に残る名演奏で"未完の天才"田中希代子の偉大な業績を辿るトリビュート・アルバムです。

CD1はオール・ショパン。1955年ショパン・コンクールでのライヴ演奏から協奏曲と練習曲3曲を収録しています。続く3曲はNHK番組用に1964年録音したもので、「舟歌」は初発売音源です!最後にショパン・コンクール入賞後帰国してNHKに出演したときのインタビューを収録。当時まだ初々しい希代子の生の声が聞けます!

CD2はいずれもステレオ録音。実弟千香士がN響コンサートマスターに就任直後の定期演奏会で共演した「皇帝」は、翌年体調を崩すとは信じられないほどの迫力と繊細さを兼ね備えた名演です。キングに録音していたモーツァルト「トルコ行進曲付」ソナタはLP片面分の収録であったため発売する機会のなかった貴重な音源です。ハスキルを敬愛してやまなかった希代子のモーツァルトをお聴きください。(キング・レコード)

CD1:ショパン編(すべてモノラル)
ピアノ協奏曲第1番/練習曲Op.25-3、Op.25-6、Op.25-8
  録音:1955年3月ワルシャワ、ショパン・コンクール(ライヴ)
  ズジスワフ・グジニスキ(指揮)ワルシャワ・フィルハーモニー交響楽団
前奏曲 Op.45 /夜想曲 Op.62-2 /舟歌
 録音:1964年12月27日 NHKスタジオ
帰国後、田中希代子へのインタビュー
 録音:1955年6月15日 NHK収録

CD2:(すべてステレオ)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
 録音:1966年6月13日 東京文化会館(ライヴ)
 ハインツ・ワルベルク(指揮)NHK交響楽団
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番K.331「トルコ行進曲付」
 録音:1960年12月22日 キングレコード・スタジオ
ドビュッシー :花火〜前奏曲集第2巻より
 録音:1961年12月13日 文京公会堂

監修:萩谷由喜子
解説:遠山一行、石井 宏、萩谷由喜子

内容詳細

終戦間もない時期に数々の国際コンクールへ入賞し、将来を嘱望されながらも病に倒れてしまった悲劇のピアニスト。それが田中希代子。これはショパン・コンクールやN響との共演のライヴであり、凛とした気迫と潔癖さが身上の演奏だ。インタビュー付き。(教)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

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本年1月だったか弟の千香士が亡くなったの...

投稿日:2009/12/24 (木)

本年1月だったか弟の千香士が亡くなったのですがその千香士がNHKSOのコンサートマスターに就任した時の記念コンサートが1966年に行なわれその模様が収録されたベートーヴェン「皇帝」協奏曲であります。演奏タイムは@19’59A8’21B10’08 で特に過不足感はないのですがバックのワルベルクの指揮がやや昔風にドンドンとアクセント強いベートーヴェン演奏を繰り広げて懐かしいのと何よりも繊細さより気迫が勝った田中希代子のピアノが印象的であります。時には縦線が合わないことは勿論ありますが体調不良に陥って行く前年とは思えない程のHMVレビューにもある通りの力演です。田中希代子は戦後間もない頃国際コンクールに何度か入賞を果たし各コンクール上位入賞者には後レコードでも活躍するピアニストが多く彼女も「東洋の奇蹟」とまで評されるに到った1955年ショパンコンクール入賞時の演奏・・・ショパンのピアノ協奏曲第1番(バックはグジニスキ指揮WPSOで演奏タイムは@16’17A8’59B9’26)はやや前のめり気味ではありますが彼女の曖昧さを残さぬ潔癖な印象を訴えたものでモノラルで最後の楽章も完全に終わりきれぬ内に聴衆の拍手が入り実況放送丸出しですが記録的価値としても面白いです。ショパンコンクールでは中村紘子が1965年上位入賞を果たしていますが たとえ10位でも田中希代子のその価値は消えるものではないでしょう。その他本盤には1955年、1964年に録ったショパン曲がそして1960年ステレオ収録のモーツァルト「トルコ行進曲」ピアノソナタ(タイムは@13’05A5’57B3’06と少し早目? )等が入っており私はこのモーツァルトの演奏が特に鑑賞面では気に入りました、彼女の鋭敏さというか繊細さが例のトルコ行進曲での次第に近づいて来る行進隊の様子にもうかがえました。余白には僅かのインタビュー・・・スケジュールとか留学時のこととか・・・も入って彼女の声も聞けます。その彼女はショパンのこの同じ協奏曲を1968年京響と共演した際体調不良で第1楽章の一番盛り上がり箇所でつまつてしまい演奏し直したとも伝えられております。後年当然後輩指導面に移らざるを得なくなりましたが田部京子など私もよく聴く優秀な人材を送り出したということです。そういつた事で記録的な面もありますが素晴らしい盤と思います。

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記録としての価値は高い.時代を考えれば,...

投稿日:2009/04/15 (水)

記録としての価値は高い.時代を考えれば,確かに東洋の奇跡だ.遥か未開の極東から来た少女がここまで弾けた,という驚きはあっただろうことは想像に難くない.しかし,楽曲の鑑賞という点からすると,例えばショパンの協奏曲ではミスタッチではなくて明らかにメカニックが足りなくて弾きとばしているフレーズが全楽章で複数箇所あって聴き返すのは苦しい.また表現自体も快活と言えばやはり褒めすぎで,大昔にピアノ教師から盛んに言われた『もっと元気良くハキハキと弾きなさい』という言葉を思い出させられたのであった.

S さん | Japan | 不明

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躊躇なく・・・トルコ行進曲付ソナタの最高...

投稿日:2006/09/09 (土)

躊躇なく・・・トルコ行進曲付ソナタの最高の演奏です!!!エドヴィン・フィッシャー、ギーゼキングと、それでもそれ以上の演奏を捜し求めて幾月!信じられません!やはり一楽章ですが奏者の絵姿と共に冬景色が浮かんで来ます、行進曲は奇跡的。魔法のようだ。F・サイよりも!ショパンも特に舟歌はネイガウスのように暖かい優しさに満ちる。「皇帝」もグッと来る。花火もスゴイ光景・ア然。希代子さんの演奏は、銀の雫の転がるように円やかで優美で、生気に満ちて一抹の憂いがありシットリとして力強い。芸術的威厳・貴さ。演奏の後も更なる感動が

タルニルク さん | 兵庫 | 不明

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