ドゥシェク没後200年。
ウィーン・フィル・メンバーによるドゥシェクの室内楽作品集
ドゥシェク没後200年にあたり、ドゥシェクのピアノを中心とした室内楽作品を収録しました。ピアノ四重奏曲は、ウィーン楽友協会から出版譜を提供していただき、録音が実現。これまでにフンメルやリースのピアノ五重奏曲を収録してきたフォゥグ・浦田陽子を中心に、ウィーン・フィルの女性コンサートマスター、ダナイローヴァ、ソロ・フルーティストのアウアー、ヴィオラには、オクセンホファーの愛弟子バウアーシュタッター、そしてコントラバスのデュバールが集まり、ウィーン・フィル伝統の室内楽の醍醐味をたっぷりと聴かせます。(CAMERATA)
【収録情報】
ドゥシェク:
・ピアノ四重奏曲変ホ長調 op.56
・グランド・ソナタ(フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲)ヘ長調 op.65
・ピアノ五重奏曲ヘ短調 op.41
ワルター・アウアー(フルート)
アルベナ・ダナイローヴァ(ヴァイオリン)
ロベルト・バウアーシュタッター(ヴィオラ)
ベルンハルト・直樹・ヘーデンボルク(チェロ)
イェルジ・デュバール(コントラバス)
フォゥグ・浦田陽子(ピアノ)
録音:2012年1月、2月/ウィーン
【ワルター・アウアー(フルート)】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席フルート奏者。2000年〜2003年までは、ハノーファーNDR放送オーケストラ首席フルート奏者、2003年以前は、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団首席フルート奏者。クラゲンフルト・ケルントナー音楽院のヨハネス・カルクレウスの元で学び、その後、ザルツブルクのモーツァルテウムにてコフラーのもので研鑽を積む。また、アンドレアス・ブラウ、エマヌエル・パユのもと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団アカデミー生になり、この頃に受講したオーレル・ニコレのマスター・クラスからも大きな影響を受けている。
【アルベナ・ダナイローヴァ(ヴァイオリン)】
ブルガリア出身。ネリー・ジェレヴァ、ドラ・イワノワ両教授に師事。1995年にドイツへ移り、ロストック音楽大学とハンブルク音楽大学でペトル・ムンテアヌ教授に師事。2001年バイエルン州立歌劇場管弦楽団の第2ヴァイオリン奏者として活動中にディプロマを取得。2003年から2004年はロンドン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務める。2011年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに就任。
【ロベルト・バウアーシュタッター(ヴィオラ)】
ヴィオラをフューリンガー、オクセンホファー各教授に師事。1998年〜2001年までトーンキュンストラー・オーケストラ団員。2001年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団団員。2002年より同団ヴィオラのグループリーダーを務めている。
【ベルンハルト・直樹・ヘーデンボルク(チェロ)】
1979年ザルツブルク生まれ。12歳でザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団とソリスト・デビュー。1993年若い音楽家のための国際コンクール第1位(伊・ゴリツィア)、95年若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールチェロ部門銀メダル(仙台)、98年国際コンクール「若きヨーロッパの音楽家」第1位(オスロ)等、数々の国際コンクールでの受賞歴を持つ。2011年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団団員。
【イェルジ・デュバール(コントラバス)】
ワルシャワ・ショパン音楽アカデミーで研鑽を積む。アロイス・ポッシュに師事。2001年から2003年までミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団に所属。2003年からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団団員となり、2006年より同団コントラバスのグループリーダーを務める。指揮者、コントラバスのソリストとしても活躍中。
【フォゥグ・浦田陽子(ピアノ)】
東京生まれ。小林仁、石川洋子各教授に師事。洗足学園短期大学音楽科を卒業後、ウィーン音楽大学でJ.ディヒラーの元で研鑽を積む。1963年日本国際音楽コンクール、1970年エレナ・ロンブロ・ステパノフ・コンクール(ウィーン)など、数々のコンクールで優勝。ウィーン在住。(以上、CAMERATA)
ドゥセク(ドゥシーク)はモーツァルトとほぼ同世代。ソナチネ・アルバムに名前が出てくるくらいで、今やほとんど知られていないが、こんな洒落た曲を書いていたんだ。響きは古典的な端正な佇まいを備えながら、まあ、演奏にもよるんだが、品のいいロマンティシズムを漂わせている。清涼な一枚。(T)(CDジャーナル データベースより)