アーノルド、マルコム(1921-2006)

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CD 輸入盤

バレエ音楽集(『女王への忠誠』組曲、他) ガンバ&BBCフィル

アーノルド、マルコム(1921-2006)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
CHAN10550
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

マルコム・アーノルドのバレエ音楽集登場!
『女王への忠誠』の組曲版を収録!


演奏家時代にはロンドン・フィルの首席トランペット奏者として活躍し、作曲家としても9曲の交響曲、『戦場にかける橋』に代表される映画音楽、『ピータールー』などの演奏会用序曲、数々の協奏曲や管弦楽曲など、多くのヒット作を世に送り出すなど、英国楽壇の発展にその生涯を捧げた20世紀のイギリスを代表する音楽家サー・マルコム・アーノルド(1921−2006)。
 日本では吹奏楽アレンジによって一大ブームを巻き起こし 、現在でも根強い人気を誇るアーノルドの音楽ですが、バレエ音楽の音源は意外にも少なく、新録音の登場が待ち望まれてきただけに、『女王への忠誠』を含むバレエ音楽集の登場は、英国音楽ファン、吹奏楽関係者など幅広いリスナーから注目を集めるものと思われます。
 「映画音楽集」(CHAN9100)「演奏会用序曲集」(CHAN10293)などがベストセラーを記録し続けているシャンドスのアーノルド作品集。ここへ新たに「バレエ音楽集」が加わります!(東京エムプラス)

【収録情報】
アーノルド:
・バレエ音楽『女王への忠誠』Op.42からの組曲(作曲者による組曲版)
・舞踏劇『リナルドとアルミーダ』Op.49
・バレエ音楽『スウィーニー・トッド』Op.68a からの演奏会用組曲
・バレエ音楽『エレクトラ』Op.79(世界初録音)
 BBCフィルハーモニック
 ラモン・ガンバ(指揮)

 録音方式:デジタル

収録曲   

  • 01. Sweeney Todd, Op. 68a
  • 02. Homage to the Queen, Op. 42
  • 03. Electra, Op 79
  • 04. Rinaldo and Armida, Op.49

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M・アーノルドの楽曲の録音がこんなにも多...

投稿日:2011/01/16 (日)

M・アーノルドの楽曲の録音がこんなにも多く行なわれるなど、つい十数年前までは想像も出来なかった(逆に、《オークニー諸島の婚礼と日の出》であれだけブレイクしまくったP・M=デイヴィスの名を聞く事は殆どなくなってしまったが)。注目作であるはずの交響曲第9番(1986年)でさえ、1990年前後の秘曲初録音ブームにも無視され、録音までに作曲から約十年を要したのだから(6番は作曲から26年無視された!)、現在のように、既に忘れられた曲の初録音が、クオリティの高い演奏・録音で毎年のようにリバイバルされているのは、数少ない録音を何度も繰り返し聴いていた古参ファンには夢のような状況だ。これまで、様々な興味深いディスクを聴いてきたが、中でも、この、アーノルドのバレエ音楽を有名無名織り交ぜて年代順に収録(アーノルドのバレエはこの他に《ソリティア》と未完成の《三銃士》がある)した本盤は、近年希に見るスマッシュ・ヒットといえる。もちろんそれは、今回が世界初録音となる、完成されたアーノルド最後のバレエ《エレクトラ》の所為である。この曲が第一目的で本盤を買ったと言ってもいいくらいなのだから、そうでなくてはいけない。”The Life and Music of Sir Malcolm Arnold: The Brilliant and the Dark”[P.W.R. Jackson/Pub.Ashgate]によると、「このバレエは、これまでアーノルドが書いたことのないような暴力的、耳障りでダークな音楽。その激しさは交響曲第7番に匹敵する」(72ページ)とある。まあ、《大々的序曲》や《タモ・シャンター》(《ピータールー》は1968年の作品)より激しいことはないにしても(だったら何故今まで録音されなかった?)、タモやピーターを最初に聴いた時の衝撃は追体験できるだろうし、そう言われれば期待するなという方が無理というもの。しかし、実際に聴いた音は、その期待以上のものであった。冒頭から、強烈な音の塊が炸裂する。金管は咆哮し、弦はダウンボウで痙攣のようなデタッシュを繰り返す。打楽器も大活躍だ。ここまでオケをへヴィで悲痛に、ド派手に鳴らしたアーノルド作品は、録音されたものだけでしか判断できないが、確かに前例が無い。その意味で前掲書は正しかった。しかし、前掲書は間違ってもいた。恐らくこれは、後にも先にも、アーノルドが書いた「最も」暴力的な音楽ではないか、ということ。とはいえ、アーノルドの作品リストの中で、この曲だけが特異な存在という訳ではない。和声進行や終止形も、アーノルドの他の作品でよく使われるパタンが随所で聴ける。また、私は長年、「アーノルドはなぜ《ピータールー》のあの中間部のような音楽を書いたんだろう?」と不思議だったが、この曲を聴いて答えが出たような気がした。この曲があったからこそ、《ピータールー》があったのではないか、という訳。そして、ほぼ曲全体において激しいアタックで叩きまくっているトム・トムは、この3年前の交響曲第4番(アーノルドがそういったアフリカ系打楽器を使うようになった大元はウォルトンの《ヨハネスブルク祝祭序曲》[56年]といわれている)を踏襲している。だが、アーノルドが、R・シュトラウスも真っ青のここまで盛り狂ったオーケストラ書法の使い手だったとは、思いもよらなかった。初録音万歳である。尚、カップリングの(というか普通の人にはそっちがメインなんだろうなぁ・・・)《女王への忠誠》《リナルドとアルミーダ》(これも濃厚なオケの響きが堪能できる)《スウィーニー・トッド》も水準を超えた出来。

MISPRISIONER さん | 東京都 | 不明

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