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Review List of Xm 

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     2011/11/08

    サンフランシスコ出身の電子音楽家サム・スペンスのコンピ盤。
    裏ジャケに写ってる、いかにもアメリカンなカントリーでも演っていそうな陽気なオジサンですが、実は若い頃、パリに渡り近代フランス音楽の巨匠オネゲルやプーランクに本格的なクラシック音楽を学んでいます。

    その後、オーストリア〜ドイツでテレビや映画音楽の仕事をしますが、その頃シンセなどの電子楽器に興味を持ち、ドイツのKUCKUCKレーベルに残した音源が、このピコピコ・クラウト・ポップ。

    コマーシャルな安っぽい電子音ながら、アメリカ〜フランス〜ドイツと渡り歩いた経験を生かした重厚なアカデミックさを秘めたユニークなサウンドです。

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     2011/11/08

    @は、バレエ用の音楽みたいですが、クラシカルでシュールなフルートの響きの中で突然湧き起こるフリージャズ風のハチャメチャなパーカッションやジャジーなブラスが印象的な大曲です。

    A〜Fは、続けて演奏されるこれも@と似たコンセプトの大曲で、民俗音楽〜現代音楽風のクラシカルな雰囲気が支配していますが、最後はOPEN MUSICのアルバム「ELECTRIC CITY」風のマニアックなグルーヴ感のブラス・ジャズロックで終わります。

    全体に、CLASSIC〜JAZZ〜ROCKを手中に収めた神秘的でイマジネーティヴな曲作りは素晴らしい。

    「ELECTRIC CITY」以上に幅広い音楽性を持ったアルバムです。

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     2011/11/07

    Birthday Party、FOETUSとともにオーストラリアのPOST-PUNK期では最も重要なバンドのひとつです。

    このアルバムは'84年の2nd。

    異様なファンク・ビート(ファンキーではない)のベース・ライン、弾くようなカッティング・ギター、メタリックなドラムスにテンションの高いホーン・セクション。各楽器の生の音が飛び交うシュールでサイケな原始的なパワーは凄まじいばかり。

    しかしながら、音作りには入念で、コニー・プランクとの共同作業ということもありますが、彼等は1stアルバムを聴いてもわかりますが、当初からクラウトロック的な重厚で端正なサウンド指向です。

    それにしても、オリジナル・ジャケットじゃないのが残念です。

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     2011/11/07

    ギリシャはヨーロッパの最南東部。エーゲ海を挟んですぐ隣がアジア(トルコ)という土地柄からか、このアルバムには西洋と東洋が入り混じったような独特の雰囲気があります。
    VANGELISのプロデュース(プレイヤーとしても参加)ということもあって、NEW AGE的なフィーリングと地中海〜東洋的な旋律、ヘヴィー・ロック的なアプローチが絶妙にブレンドされています。
    APHRODITE'S CHILDにはあまり感じられなかった民族色と説得力のあるサウンドに仕上がっています。

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     2011/11/02

    このアルバムには、見せかけの黒魔術的で陳腐な当時のゴシック・パンク勢とは明らかに一線を画す、本物の狂気の精神世界があります。

    しかし、以外にドイツ的な渋い味わいがあるのは、重鎮コニー・プランクのなせる業なのか…。

    ジャンルや時代を超えた深淵な音楽です。

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     2011/11/02

    '60年代末から'70年代初頭の手探り状態のロック・シーンにあって、トラッド〜フォーク〜ブルース〜サイケなど従来の様々なものを模索した中で、その様々な音楽を消化・吸収してヘヴィー(ハード)・ロック的アプローチの中で完成された稀有な音楽性。

    アンダーグラウンドでマニアックな雰囲気ながら、英国的な伝統に根差した素晴らしい音作りです。

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     2011/11/01

    1曲目の「SECTOR 17」は素晴らしい。骨太でパワフルなブラス・ジャズロック。インタープレイも充実していてます。

    しかし、アルバム全体の印象は、アメリカン・テイストのファンキーな雰囲気。
    メロウでウェットなブリティッシュ的な重厚感を期待すると少々肩透かしをくらいます。

    特に、3曲目のような捻りのないストレートでファンキーなヴォーカル曲はブリティッシュ派にはイマイチ。

    まぁでも、好みの問題で、ジャズロックとしては素晴らしいアルバムだと思います。

    私は、無骨な重厚感がある1stが一番好きですが…。

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     2011/10/30

    PETER BANKSの'73年ソロアルバム。

    PHIL COLLINSやRAY BENNETTなどの有名どころがサポートしていますが、全9曲中6曲のライティングに関わっているJAN AKKERMANとの存在が大きく、二人のデュオ的なアルバムです。

    スピーカー左側がAKKERMAN。

    ジャジーで幻想的な雰囲気ながら、時にこの2人のアグレッシブで緊張感のあるプレイが光ります。

    サポート・メンバーのリズム・セクションは言わずもがな。二人の個性がぶつかり合って絶妙にバランスのとれた素晴らしいアルバムです。

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     2011/10/30

    ZIORのメンバーによる'71年のコンセプト・アルバムです。

    クラシカルでアート・ロック的なアプローチとチープな音は、黒魔術的なB級感を狙ったもので、なかなかおもしろいです。

    仰々しいヴォーカルが印象的ですが、クラシカルな美しいピアノ曲、サイケなギターの絡みとSE処理、教会音楽を想わせるオルガンなどバラエティーに富んでいて飽きさせません。

    サイケ・アート・ロックの隠れた逸品です。

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     2011/10/25

    DEVIANTSは、まだブルース的な影を残したサイケ・ロックという感じですが、このMICK FARRENのソロは、自由度は一層増してやりたい放題。

    無機質でアヴァンギャルドなフレーズの繰り返し、曲中での話し声や騒音のコラージュ的な挿入、シャウトする脱力系ヴォーカル、シニカルなチェロ・プレイなど何か達観した音楽性は、PUNK〜POST-PUNKを予感させます。

    単なるPsychedeliaに終わらない、時代を先取りした素晴らしい逸品です。

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     2011/10/23

    英国サイケデリック・ロック・バンドFIREの'70年唯一のアルバムです。

    コンセプト・アルバムらしく曲の間にシュールなナレーションが入っています。
    コラージュ、エコーなどのSEを多様してサイケ感を際立たせるアイディアは素晴らしい。

    多彩な曲作りとアレンジ、重厚なアンサンブル、サイケな響きとプログレッシヴな方向性が融合したサイケ・アート・ロックの名作です。

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     2011/10/23

    ドイツのジャズロック・バンド'72年のアルバム。

    サックス、フルート、オルガン、チェロを加えたヘヴィー・ブラス・ジャズロックですが、ジャーマンロック特有の泥臭さは、ギターやオルガンの粘っこいプレイだけでなく、アルバム全体に漂う重苦しいアンダーグラウンドな雰囲気にも現れています。

    チェロの音色がクラシカルな味付けをしていますが、ノリの悪いコンガやB級サイケっぽいスペイシーな展開もあったりと他国のジャズロックとは趣を異にした、ある意味安っぽい音楽性ですが、この音と展開がジャーマンロックの醍醐味。

    プロデュースとエンジニアは、重鎮コンラッド(コニー)・プランク。輪郭のくっきりした重厚で味のある音に仕上がっています。

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     2011/10/21

    米国サイケ・ファンク・ロック・バンド'69年唯一のアルバム。

    ファンキーでノリの良い迫力あるリズム・セクション、分厚いギター・リフ、アグレッシブなヴォーカルは、いかにも粗削りなアメリカンなサウンドだけど説得力十分です。

    女性ヴォーカルのソフト・ロック調のシュールな曲もありますが、プロデュースのひとりがMARGO GURYANということで納得します。

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     2011/10/21

    イギリス人が作ったジャズ風歌謡ポップ・ロック。

    曲の繋ぎのSEやラテン〜アフロ〜アラビア風の曲もあっておもしろいけど、いかにも'60年代の音は今聴いたら古臭く、昔の海外ドラマの挿入曲みたいです。

    曲作りはイギリス人ならではの質の良さがあります。

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     2011/10/19

    エコーがかかったフルートやオルガン、リバーヴ全開のギターなどアシッド感の強いオーストラリアのsinger song/writer'71年アルバムです。

    全体に霧がかかったようなモヤッとした肌触りが特徴ですが、カントリー調の曲など大陸的な指向もあります。

    アレンジの良さとバラエティーに富んだ曲作りは、上質なアシッド・フォーク・ロックで、レア物として期待に違わぬ逸品です。

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