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シベリウス(1865-1957)

SACD 交響曲全集 オッコ・カム&ラハティ交響楽団(3SACD)

交響曲全集 オッコ・カム&ラハティ交響楽団(3SACD)

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  • ★★★★★ 

    Seiru  |  千葉県  |  不明  |  2016年05月26日

    ベルグルンドを始めとしたほぼ全ての演奏を過去にしてしまうような全集。カムの指揮は各レビュアーの指摘する通りベルグルンドとは真逆のスタンスで、作為的な揺らし方を全くせず音楽の流れに完全に身を委ねています。しかし相当細部までスコアを読み研究したのでしょう、アンサンブルについてはそれと気づかぬように、発音をずらしたり合わせたりと、細かいところまで演奏し分けているのがわかる。2番の冒頭などではその効果がはっきりと聴こえます(間違ってもここの縦の線を合わせきってはならないという強い意志を感じる!)。それでも崩壊せず、音楽が自然に流れ、歌いに歌うさまはまさに至福。間違っても最近好まれがちな辛口演奏などではなく、そのほぼ全てが屈指の美演と言っても差し支えない演奏です。 更に特筆すべきはその録音。全て上質だけれど、特に5番はあらゆるクラシック音楽の録音の中でも最高級のものではなかろうか。絹のような弦の音色の上に、確かなホールの奥行きを感じる木管が合わさる…まではよくあるタイプの録音なのだけれど、そういった録音でここまで定位がはっきりしていて、楽譜の隅々まで見渡せる録音は聴いたことがありません。スタジオモニターで聴いて驚きました。BISのスタジオは、例えばEXTONなどと比べると機材はそれほど高価でもなくミックス環境もホームユースに近いものが多いようなのですが、それでここまで高品位な録音・編集ができるというのは、エンジニアの腕がよほど良いからなのでしょう。

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  • ★★☆☆☆ 

    Abbadian  |  東京都  |  不明  |  2016年05月16日

     1999年にこのオケが,ヴァンスカに率いられて初めてすみだトリフォニーHに登場した時の衝撃は今でも忘れられない。北欧の小都市の小さなオケである彼らが披瀝したのは,それまで聴いたこともない,緻密・精細で,あたかも一つの楽器が鳴っているかのように有機的な,しかもローカルでありながらローカリティに寄り掛からない,全く新しいシベリウス像だった。4夜のツィクルスに通い詰め,息をするのも忘れるほど夢中で聴き入った。客の入りはもう一つだったように記憶しているが,それが幸いして,当時の彼らにしか出せなかったであろう,楽員相互の聴き合いの賜物と思われる,全く濁りの無い音程による「究極のPP」を,身体全体を耳にして聴き取ることができた。  しかしながら,今回のカム盤を聴いてがっかりした。何だ,この焦点の合わなさは?自然体といえば自然体だが,アンサンブルの精度も落ちているし,オケ全体に強い表現意欲が感じられず,おおらかというより無神経に鳴っている印象だ。音量的にも「sempre mf」みたいなメリハリのないもので,ヴァンスカ時代の精緻さは全く影を潜めてしまっている。個人的に,元々カムという人の指揮は,私にはやはり少々無神経と感じられ,余り好きになれなかったのだが,今回のCD,更に東京オペラシティでのツィクルスを聴いて,「カムはカムで,基本的に昔と変わっていないのだ。」と思い知らされた。コンサート・ミストレスは,「マエストロは何をしても許してくれるので,私たちは自由に演奏できる」というような発言をしているようだが,果たしてそれで有機体としてのオーケストラが保たれるものだろうか?帝王のように君臨する必要はないが,プレイヤーがどんな演奏をしても許されるのでは,主張・方向性のはっきりした音楽にはならないのでは,と危惧する。尤も,それだけヴァンスカの指揮・指導が厳しいものだったのかもしれないが,それがあって初めて維持されていた,かつての素晴らしいラハティ・サウンドだったのではないだろうか。  なお,東京オペラシティの演奏会にはヴァンスカも来場していたが,彼は全く変貌してしまったかつての手兵をどう聴いたであろうか?

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  • ★★★★★ 

    saitaman  |  埼玉県  |  不明  |  2016年03月21日

    東京オペラシティで聴いたこのコンビのコンサートが素晴らしかったので買いました。細部までとても気を配って大切に弾いています。特に4番以降は、曲に秘められた繊細で内面的な部分を丁寧に解きほぐして示しており、極めて秀逸です。

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  • ★★★★★ 

    葉月  |  高知県  |  不明  |  2015年12月05日

    東京におけるこのコンビの全曲演奏会も実に素晴らしいものでした。オッコ・カム氏とは不思議に縁があって(頻繁に来日される方でもあるので)、生演奏に接したのもかなりの数になるはずですが、いつかはぜひシベリウスの全集を、と心待ちにしていました。記憶に間違いがなければ、第4番の録音は初出ではないでしょうか? 演奏は終始あたたかい眼差しにあふれており、いたるところで聴き手に優しく微笑みかけてきます。シベリウスというのは、特に後期の曲で顕著ですが、非常に精密なスコアを書く作曲家ですが、それは全体の流れを自然に感じさせるための微妙な色の変化を追求したもので、スコアの形をテクニカルに演奏すべきではない、というのが生意気ながら自論なのですが、カム氏の演奏がまさにその通りではないでしょうか。現代はシベリウス演奏の追及も目覚ましく、聴き手を酔わせる絶妙な表現をする演奏家も増えましたが、カム氏の演奏はそれらとは対極にあり、飾らず素朴で、どこまでも自然です。しかしそれこそがシベリウスが追い求めていたことではないだろうか、と思えてならないのです。 わたしにとっては、剛毅で男性的なギブソン氏のものと並んで、全集のベスト2になりそうです。

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  • ★★★★★ 

    Ochs  |  神奈川県  |  不明  |  2015年11月10日

    指揮者、オケ、録音スタッフ、そしてホールが一体となって表現しているようなシベリウスですね。それほど多くもっているわけではありませんが、BISの音楽的な録音にはいつも感心させられます。演奏は他の方も言っているように暖かさ優しさが印象的で、これを聞いた後ベルグルンド/ヘルシンキ盤を聞くと、急に20℃くらい体感温度が下がったように感じました。シベリウス好きの方には少し物足りなさが残るかもしれませんが、今の私にはちょうど良い聞き心地でした。

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  • ★★★★☆ 

    林檎太郎  |  長野県  |  不明  |  2015年11月01日

    終始、主旋律優位のバランスで聞きやすくわかりやすい表現のシベリウスです。同レーベル、同オケの既出全集と比較しても、穏やかで牧歌的と言っても良い雰囲気に包まれ、安心して曲に浸れます。ただ、その一方でこの作曲家特有の峻烈さはやや後退した印象があり、物足りない思いになったことも事実です。解釈いろいろで、よろしいんじゃないでしょうか。

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  • ★★★★★ 

    ドクロちゃん  |  大阪府  |  不明  |  2015年10月04日

    決して期待を裏切らないコンビの安心感の上に、さらに深化・熟成という充実感を重ねた素晴らしい全集。録音も細部まで捉えられており、シベリウスの音楽に重要な静寂の表現は特筆に値する。こうしてみると同じお国ものでもベルグルンドは最後までアグレッシブに挑戦し続けた人だったのだなと感じてしまうが、こちらはこちらで一筋に自分の信じた表現をやり続けたものだけが再現可能な、並大抵では到達不可能な境地を目の当たりにできる。個人的には2015年の最大の収穫だ。

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  • ★★★★★ 

    ****  |  神奈川県  |  不明  |  2015年09月26日

    演奏、録音全てにおいて至高の全集と思います。 シベリウスの頭の中で鳴ったのはこのような音楽だったのではないでしょうか。 言葉にできない感動を味わいました。

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  • ★★★★★ 

    doghkikuo  |  所在地  |  不明  |  2015年09月24日

    オッコ・カム円熟。何という心穏やかさと確信。どの曲も今までと違って、そして同じにきこえる。

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