パン屋再襲撃 文春文庫
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座頭 | 兵庫県 | 不明 | 2021年04月09日
村上春樹自身、自分の主戦場は長編であると宣言してはいるが、この短編集は彼の代表作の一つに挙げたいくらい面白い。世界観そのものは長編と同じだが、皮肉やユーモアの部分がさえまくっているのだ。 特に私が気に入り、繰り返し読んでいるのは「ファミリー・アフェア」。主人公の青年と妹、妹の彼氏「渡辺昇」の微妙な関係をコミカルにかつ味わい深く綴る。著者自身を戯画的に描いたと思われる主人公の「偏狭な性格」が、とにかく面白い。「渡辺昇」は他の収録作品にも現れる。「ねじまき鳥クロニクル」の「綿谷ノボル」とも関係あるようだ。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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