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ブラームス(1833-1897)

DVD 交響曲全集 カラヤン&ベルリン・フィル(2DVD)

交響曲全集 カラヤン&ベルリン・フィル(2DVD)

商品ユーザレビュー

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    jasmine  |  愛知県  |  不明  |  2024年01月12日

     カラヤン全盛期の映像によるブラームス全集だ。カラヤンはレコードで3回、映像で1回(2度目は未完に終わった)ブラームスの交響曲全集を収録した。いずれもベルリン・フィルとのセッションによるものである。その他に、ウィーン・フィルやフィルハーモニアとも少なからず録音を残しており、いずれも存在意義のある名演ばかりだが、本命はやはりベルリン・フィルの全集とみて間違いなかろう。それらの内、演奏本意で評価してもっとも優れているのは、73年の1月から3月にかけて収録された、この映像による全集ではないだろうか。カラヤンの全盛期はザルツブルグ復活祭音楽祭を創設した67年から椎間板の手術を受ける75年までの9年間だが、その間に制作された作品は極上の輝きを放つ逸品ばかりで凡演はひとつとしてない。ところが75年半ばになると絶頂にあったカラヤンの健康が蝕まれ、同年末には手術を余儀なくされるが、セッションのさなかにも関わらず、立っていることさえままならない状況も一度や二度ではなかったという。術後も幾度となく入退院を繰り返したが完治することはなく、健康問題は生涯付き纏うストレスの原因となった。一般にはカラヤンの盤歴を60年代、70年代、80年代と10年毎に区切って論ずるケースが多いようだが、70年代はカラヤン自身「いま、私とベルリン・フィルは最高の状態にある」と豪語していた前半と最悪のコンディションの中で苦悶していた後半とでは芸風も大きく変化することに加え、レコード制作のコンセプトやポリシーも録音方式がクォドラフォニックに果敢にチャレンジしていた前半からステレオ方式に回帰した後半とでは違ったものになるのは必然であり、それを一括りに論ずるのには問題がある。また、60年代もウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座の芸術監督を兼任し、ヨーロッパ音楽界の《帝王》として君臨した64年までのスタイルとベルリン・フィルとの活動に集約しつつも理想のオペラ上演を目指してザルツブルグ復活祭音楽祭を創設した後半のスタイルとでは少なからず違いがある。カラヤンにとって人生でもっともハッピーだった時代はベルリン・フィルの終身常任指揮者となった55年からウィーン国立歌劇場の音楽監督を辞任する64年までだろうが、皮肉にもベルリン・フィルの常任指揮者のポストだけとなってしまったその後の10年間が、レコーディングに関しては全盛期となった。得意のブラームスであることから、どの作品をとっても見事な出来栄えであるものの、絶頂期の演奏の素晴らしさは一頭地を抜いている。映像を伴うことは一長一短で、強烈なインパクトがある反面、イメージが固定化されて想像力を掻き立てられない、映像に気を取られて微妙なニュアンスを聞き逃してしまう、などのデメリットも生じ易い。私達の世代の者にとって、カラヤンの指揮姿や演奏スタイルはあまりにも身近で馴染み深いものであるが、若い世代の聴き手にとっては、20世紀最大の指揮者カラヤンの全盛期の映像が見られるだけでも、測り知れない価値があるのではなかろうか。

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    ゆっきー  |  千葉県  |  不明  |  2023年09月24日

    サラウンド音声が入っているので購入した。私のはセンタースピーカーがないから、5.1ではなく4.1で聴いている。大きな音になるとマイクに無理があるのか死んだような音になる、表現が難しいけれど。そういった意味で、1番の出だしが一番ダメ。そこを過ぎると音が澄み切る。当時の限界なのかもしれない。後気になったのが3番がデッド気味。途中で聴くのをやめた。その意味で、2番、4番はよい。これだけでも今回のDVDを購入した価値があった。カラヤンのブラームスは80年代のセッション録音がよいので、それを聞いていればいいのだが。★4つとしたいところだが、サラウンド音声を入れて安価で出してくれたことに感謝し5つとした。

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  • ★★★★★ 

    Henri  |  三重県  |  不明  |  2021年09月18日

    部屋の模様替えがきっかけになって久しぶりに見ました。カラヤンの他の映像だけではなく様々な指揮者の映像も見ることになってしまったのですが、カラヤンの一連の映像を見て、クラシック音楽における映像の歴史はカラヤンの映像に関する試行錯誤がそのまま歴史の一部分なっているのだなと思いました。 今、多様なメディアでクラシック音楽を映像で楽しむことができ、ある程度、映像作品の商品としての「型」が決まったと思いますが、それと比べるとこの商品の映像はどうしても違和感を感じるものではあります。しかし、この映像作品がライブと銘打たれていても、音を録りなおし、編集されていたとしても、この商品から出てくるブラームスの交響曲の音はオーケストラの一つの極点を示していると感じました。このような倍管による演奏は今では聴くことができないでしょうし音楽史的にオーセンティックでないとする方もいらっしゃるかと思いますが、この時代の音のシャワーを少しばかり浴びた世代だからでしょうか、オーセンティックを重んじすぎて音楽を堪能する喜びをおざなりにするのは本末転倒だろうと思いました。 この商品は、現代にあって映像は古く、また、録音状態も古いと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、音楽史における演奏様式の変遷の中、これだけ素晴らしい音楽を提示することができた音楽家たちのパフォーマンスに21世紀の今、メディアを通して触れることができるのはとても幸福で、音楽を愛する人々にとって意義のあることだと思いました。 もう一度書きます。これは素晴らしい演奏です。

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2014年02月10日

    最も「脂ぎっている」頃のカラヤン&ベルリンフィルのブラームス。演奏自体はこの上なくパワフルで(倍管だしな)、グラマラスなもの。力技がやや勝るかなとは思いますが、でもしなやかさや歌に欠けることもなく、総じて聴き手を圧倒する出来栄えになっているのは確かであります。ブラームスの交響曲に関する発見や見識のある演奏とは言えないかもしれませんが、カラヤン&ベルリンフィルが確立した「スタイル」を存分に発揮した、一種のディスプレイとしての製品と言えるでしょう。映像については、そんなに議論するほどのことはありません。要はカラヤンが自己顕示のために作っただけのもので、それ以上の意味はないからです。画面は自分の指揮姿をいかにも「カッコよく」見せるアングルに終始し、オケの面々は演奏者としての位置づけではない。オケについてはむしろ「輝く楽器」や「見事に揃った弓」が強調され、顔のない兵隊としての扱いなのですな。傲然とそれを操るカラヤン将軍を誇示する映像です。後からの編集が多く含まれることは周知のことですから、ベルリンフィルの合奏能力を測るものでもありませぬ。曲の開始と終了時にだけ映されるオケの全景もホントにとってつけたような不自然なもの(画質悪し)。といふことで、パワフルでゴージャスな演奏を気楽に楽しみましょう。録音は、やや人工的な加工があるようで、硬めの音でかつレンジはやや狭め、左右への拡がりはやや強調されております。とはいえ全般的には良い状態で、不満はありません。チェリビダッケが言ったように、「スペクタクル」としての映像作品、そういうつもりで鑑賞しませう。

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  • ★★★★☆ 

    ワレンペラー  |  広島県  |  不明  |  2011年06月25日

    78年の全集よりも集中力が高く熱い演奏。BPOもカラヤン自身も最も脂の乗った時期の収録なだけに映像も見応え満点。演奏は特に第2番が流麗で美しく、迫力も満点の名演といえる。終楽章での強烈なティンパニの打ち込みも聴きもの。録音は高弦がささくれ立ってうるさい(第1番は顕著)のが残念。

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  • ★★★★★ 

    探索者タチ  |  藤澤  |  不明  |  2008年12月12日

    あーあ。映像作品ですので編集は当たり前でしょ。演奏家の技量は弦でも管でもスケールやらせれば明白になる。個々とマスの情報が多少あれば十分。奏者の無駄の無い動きはCGでは無理だしね。世紀末から世紀当初の個々の音を聴かなくなったBPOでは生でも記録でも、これほどの「無駄のない合理的な動きの統一的集合体」を実現できていない。これは事実。わからない人に説明するだけ無駄なことはレビューが証明してる。満点大笑。わかる人は観てね。そういう商品だよ。楽器を専門的にやって御覧なさいな。徐々にわかってくるから。

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  • ★★★★☆ 

    Money  |  chiba  |  不明  |  2008年04月17日

    Liebes Musikさんに喝采。正にその通り。多少なりともカラヤンやBPO、そして彼らの映像ソフトに関心のある人なら、わざわざ観客を入れて管楽器セクションのアングル撮りを指示するカラヤンの写真を見たり、ものによっては背景の観客さえ絵に描いたニセ背景である事に気づくハズ。例えばユニテル製作のエロイカ、第七など階段式のあのセッティングで録音ができるわけがない。完全なサントラであり、それは後年のテレモンディアルも変わりがない(ごく僅かな本物ライブを除いて)。技術を分かっているつもりの視点が一番危ない。

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  • ★★★★★ 

    Liebes Musik  |  Japan  |  不明  |  2008年02月28日

    某在京オケ・弦楽器担当さん、この画像で絶句されるとは貴方はカラヤン&ベルリンフィルの実演を聴いた事が無いようですね。実演では他のオケのコンサートとはボーイングも奏者の体の動きも全然違うものでしたよ!技術がわからない人にでもその違いは圧倒的迫ってくるものがあったため多くの人が当時はベルリンフィルの物凄さを体感したものです。この映像は収録のためだから後撮り・別撮り等が沢山ありますが、それでも他のオケの演奏とは全く違いますね。今見るとこの作り物の映像でも演奏された時代が素晴らしかったと思い出されてきます。

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  • ★★★★★ 

    弦楽器担当  |  某在京オケ  |  不明  |  2008年02月13日

    ソロでの演奏ならば現在の若手で、このDVDで見られるレベルの技法を使える奏者は多数いる。しかしこの高度な奏法でアンサンブルは不可能だ。私は絶句した。演奏がわかる者なら、これは十分な修練を積んでも全く不可能に等しい超絶世界だということは簡単にわかる。弓使いの映像1つとってもゾッとする程のレベルの高さだ。編集?ポーズ?そんなレベルの低い話ではない。この合奏時の映像がたとえ断片でも残っていることに驚嘆する。音を消してスコア参照で奏法を見てみれば良い。最も技術のわかる人でなければ理解は無理だが。

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  • ★★★★☆ 

    Pianist  |  Tokyo  |  不明  |  2008年02月01日

    確かに重量級のサウンドを堪能でき「あの時期のBPOはこういう音がしてたんだよな」という感慨に襲われる。第一は78年のDG盤よりも良い。第三も出来の良い演奏。長らく入手不可能で中古市場ではとんでもない値がついていることもあったが、こうして最上の状態で復活したのは歓迎。但し基本的に「映画用」の映像作品であり、実演そのままの収録ではない(筈だ)から、映像と音とが同一セッションのものかは大いに疑問。モニターで先に収録された音に合せ、映像のためにポーズをとっていると思われるので、画面の演奏ぶりを100%信じるのは危険。

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  • ★★★★★ 

    探索者タチ  |  藤澤  |  不明  |  2008年01月18日

    凄い!何が凄いかというと、ベルリンフィルの奏者が凄い!このDVDでは失礼だが、カラヤンよりオケを見て欲しい。彼らが何をやっているか、特に楽器をやられている方は、彼らの奏法を見て欲しい。カラヤン+BPOが世界最高と言われたが、彼らはオーケストラの一つの究極をこの時期極めていた。これほど高度な奏法を駆使し、しかも音をブレンドできたオケは空前絶後だ。今後、これ以上のレベルで統一された集団が出現することはあるのだろうか?不可能と断言せざるを得ない。この高みは80年代の映像ではすでに失われているのだから。

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