ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ドイツへの郷愁
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JCS | 神奈川県 | 不明 | 2011年12月06日
ドイツと戦争とから離れることができなかつた大指揮者の物語。英訳の題 long for は辞書を引けば、熱望とあつて、「郷愁」とは大分ちがふ。あるいは全く違ふ。ドイツ語の原題はどうなのか?連合国出身のラトルは音楽家として、いかに偉大であつたか、その業績についてのみ語り、戦時下に生きた大指揮者については語らない(といふ演出)。他はみないろんなドイツ人が出演して語る、音楽が宗教の代用となり、偉大なドイツを表現する、といふことをめぐつて。ナチスでも、どんな政府でも、戦争となれば、それを利用しないわけがない。だが、戦争はナチスだけがやつたわけではない、と明言する人物は出てこないが、みなそれを本当は避けられないことを感じてゐるやうに見える。だからフルトヴェングラーのドイツへの「郷愁」などといふ作品ではない。戦後、生死の真剣さや、深刻さ、重さをひとびとが避けたから、カラヤンが成功したと、つひ思つた。映画はそんなことにはまつたく触れもしないが。名作だと思ふ。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ファーフナー | 東京 | 不明 | 2008年01月14日
残された映像の少ないフルトヴェングラーのドキュメンタリーを1本にまとめるということで制作者が工夫されたことは理解できるが、よく知られた映像が一部しか使われていないのはまだしも、識者のコメントが細切れでインパクトがない。すなわちナチ協力者としての批判、ラトルによる讃辞、友人の回想などばらばらでごちゃごちゃなのである。NHKが制作したらもっと素晴らしい作品ができる気がするのだが?1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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