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シュトラウス、リヒャルト(1864-1949)

CD 楽劇『ばらの騎士』全曲 ショルティ&ウィーン・フィル、クレスパン、ドナート、ミントン、ユングヴィルト、パヴァロッティ(3CD)

楽劇『ばらの騎士』全曲 ショルティ&ウィーン・フィル、クレスパン、ドナート、ミントン、ユングヴィルト、パヴァロッティ(3CD)

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年11月03日

    ショルティは、とある影響力の大きい音楽評論家の罵詈雑言も多分にあると思うが、実力の割に過小評価されている指揮者であると言える。同じく罵詈雑言を浴びせながらも、フルトヴェングラーと並ぶ大指揮者として評価の高いカラヤンに匹敵するほどの膨大なレコーディングを遺しながら、一部の熱心なクラシック音楽ファンを除いて現在では殆ど忘れられつつある存在と言えるだろう。ショルティは、もちろん交響曲や管弦楽曲などの分野において名演を遺しているのであるが、カラヤンと同様に、そのレパートリーの中心にはオペラが存在したと言える。特に、ショルティの名声を決定的にしたのは、ウィーン・フィルとのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の初のスタジオ録音(1958〜1965年)であったと言うのは論を待たないところだ。そして、本盤におさめられたR・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」は、前述の歴史的なスタジオ録音を終了させた後に行われたものである。ショルティとウィーン・フィルの相性は必ずしも芳しいものではなく、ウィーン・フィルの主要な楽団員をして、ショルティとは契約に定められた演奏(録音)以外は好んでともに演奏することはないなどと言わしめたほどである。しかしながら、実際に録音がなされた演奏の出来が悪いかと言うと、必ずしもそうではない。前述の楽劇「ニーベルングの指環」にしても、現在でも同曲最高峰の名演としての地位を譲っていないところであり、お互いに反発し合うところはあっても、真のプロフェッショナルとして名演奏を成し遂げようと言う不断の努力は行わなかったということであろう。本盤の楽劇「ばらの騎士」も、そうしたショルティとウィーン・フィルによる真のプロフェッショナルとしての偉大な名演奏が刻み込まれていると言えるのではないだろうか。同曲の名演としては、カラヤンの新旧両盤(フィルハーモニア管弦楽団との1956年盤、ウィーン・フィルとの1982〜1984年盤)が2大名演とされており、それにカルロス・クライバー&バイエルン国立歌劇場管弦楽団ほかによるライヴ録音(1973年)が追う展開となっている。ウィーン・フィルを起用した名演としてはエーリヒ・クライバーによる録音も存在しているが、本盤のショルティ盤もタイプは異なるが、前述の各名演に次ぐ存在と言えるのではないかと考えられるところだ。本演奏におけるショルティの指揮には、カラヤンの旧盤やカルロス・クライバーによる演奏が有していた躍動感や、カラヤンの新盤のような老獪な味わい深さは存在していないが、ショルティの特徴とも言える強靭とも言えるリズム感とメリハリのはっきりとした明朗さが、R・シュトラウスが施した華麗なオーケストレーションを細部に至るまで明晰に紐解くのに成功し、スコアに記された音符の数々を忠実に音化したという意味での完成度の高さは天下逸品。正に、同曲の音楽の素晴らしさをダイレクトに聴き手に伝えることに成功している点を評価したい。そして、ショルティのややシャープに過ぎるアプローチに適度の潤いと温もりを付加させているのが、ウィーン・フィルの極上の美演であると言えるところであり、その意味ではショルティとウィーン・フィルが表面上の対立を乗り越えて、お互いの相乗効果を発揮させたことが、本名演に繋がったと言えなくもないところだ。そして、本演奏の場合は歌手陣も素晴らしい。何と言っても、元帥夫人をレジーヌ・クレスパンが歌っているのが最大のポイント。元帥夫人役としては、カラヤンの旧盤においておなじみのエリザベート・シュヴァルツコップのイメージが強い役柄ではあるが、巧さはともかくとして味わい深さにおいては、クレスパンはいささかも引けを取っていない。オックス男爵役のマンフレート・ユングヴィルトやオクタヴィアン役のイヴォンヌ・ミントン、ゾフィー役のヘレン・ドナートなども素晴らしい歌唱を披露していると高く評価したい。英デッカによる今は無きゾフィエンザールによる名録音も、本盤の価値を高めるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

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    KS  |  兵庫県  |  不明  |  2010年01月25日

    Rシュトラウスの活躍した世紀末〜第一次世界大戦前夜の独墺とは、絵画の世界では官能的なユーゲント・シュティール、クリムトやエゴン・シ―レ、建築界では後にバウハウスを創設したグロピウス、精神医学では、フロイトが活躍していた時代であり、ウィーンはまさに爛熟に域に達していた。私が「ばらの騎士」を聴くに当って、世紀末ウィーンとこのなかで独墺の伝統的なものを守ろうとするRシュトラウスにこだわるのはこの点にある。伝えられるところによると、ここで指揮に当っているショルティはこのRシュトラウスから直接、演奏の指示を乞うたらしいので、彼の演奏はこの伝統を現在に伝える貴重な演奏であることが分かる。おまけに演奏しているのはあのウィーン・フィルである。思い起こすとモーツァルトの「フィガロの結婚」もショルティ=ウィーン・フィルの演奏は素晴らしかった。ショルティこそウィーンの伝統を伝えるものとして讃えられてよいのではないか?

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  • ★★★★★ 

    ザルツブルクのワグネリアン  |  愛知県  |  不明  |  2008年06月24日

    ともかくクレスパンのマルシャリンがいい。ライニングともシュヴァルツコップとも違った繊細さ、まさに「パリのプリマ」という呼び名にふさわしい歌唱を聴かせてくれている。それからミントンの知的な役作りも聴きものである。ショルティの指揮が素晴らしいことは言うまでもない。

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  • ★★★★☆ 

    Lorenzaccio  |  Soka  |  不明  |  2008年04月19日

    クレスパンのマルシャリンがステキ!期待以上でした。長らく聴こうと思っても手を出せずにいて今回のプライスダウンにて購入。今では同曲でも一番良く聴くCDになりました。他も水準以上ですしショルティの指揮もいわゆるウィーン的なものを求めない自分には十分楽しめました。パヴァ様の歌入りでまさに贅沢の極み。

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  • ★★★★★ 

    オペラ探検家  |  埼玉  |  不明  |  2006年08月25日

    ショルティ指揮ウィーン国立歌劇場によるノーカット全曲版。演奏はオケ・歌手とも音程・リズムが実に正確で、今までこの作品の演奏はたくさん聞いてきましたが、楽譜を忠実に音にしたという意味での完成度の高さは最高レヴェルだと思います。オックスやその家臣たち、オクタヴィアン扮するマリアンデルの方言の発音も徹底されていて、テキストに書かれているものはもちろん、随所にウィーン訛りの発音を取り入れ、これぞウィーンの「ばらの騎士」という感じです。欲を言えばやや器楽的で、もう少しウィーンの音楽の香りと言葉を引き立てて欲しかった

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