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モーツァルト(1756-1791)

DVD 『コジ・ファン・トゥッテ』全曲 ロイ演出、ヨアナ・マルヴィッツ&ウィーン・フィル、エルザ・ドライジグ、マリアンヌ・クレバッサ、他(2020 ステレオ)

『コジ・ファン・トゥッテ』全曲 ロイ演出、ヨアナ・マルヴィッツ&ウィーン・フィル、エルザ・ドライジグ、マリアンヌ・クレバッサ、他(2020 ステレオ)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2021年07月10日

    歌手陣はとても良い。ドライシヒ、クレバッサ以下、ほぼ理想的な布陣。最小限のものしか舞台上にないロイ演出も心理描写が細やか。登場人物6人だけのこのオペラは予想通り、彼のスタイルに合っている。それでも満点は付けられないのは、上演時間の制約のため仕方ないこととはいえ、若干のカットがあるせい。やはりこれは特別な年の特別なドキュメントと言うべきものだろう(ブルーレイが出ないのも、そのせいか)。もちろん致命的とは言えないカットだが、ダ・ポンテの作劇術は本作では神業の域に達しているので、この程度でも不満を感じざるをえない。たとえば、この演出では、ドン・アルフォンソは単なる狂言回しにとどまらぬ、女性不信のトラウマを抱えた悲劇的な人物として作られているが、デスピーナの第1幕のアリアがあれば、彼女の男性不信の方も、もう一押しできただろう。またフィオルディリージは貞操は固いが、ちょっとアナクロな、トロい人物として描かれがちだが、この演出では非常にデリケートな、傷つきやすい女性として描かれている。そうなると、第2幕でのフェルランド、グリエルモのアリア計3曲がすべてないために、士官たちのキャラクターの方は掘り下げが浅く見えてしまう−−第2幕でのフィオルディリージの「ロンド」の間に二組の恋人たち全員が舞台に出てくるのは、それを補おうとする演出であろうが。指揮は残念ながら不満。スタイリッシュではあるが、前述の「ロンド」以外はさらさらと音楽が流れすぎる。演出の路線に合わせて、ここぞという所では、もっと濃い表現を持ち込んでも良かったと思う。

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    notabene  |  東京都  |  不明  |  2021年05月09日

    昨夏のザルツブルク音楽祭の映像。コロナ禍で縮小開催を余儀なくされた中での実験的上演だが、これもあり。通して観るには重い「コジ」がさらさらと流れて、名曲にどんどんつながり、音楽を聴くことに集中できる。その分、フル上演の間延び感の要因でもあるが喜劇・お色気要素も大人しく…このあたりは(演出家とともにカットを担った)新鋭女性指揮者を迎えた上演でもあり、このオペラにつきものの女性蔑視を脱色する演出的意図かもしれない。実際、女性キャストの透明感、男性キャストの憂鬱感からは、ことさらに恋人たちの不貞を問題にするよりも、常に揺れ動く人間の心をパンデミックの中でも歌い上げる美しさが立ち上がっている。なお、終演後の観衆が全員マスクの中でもふつうに「ブラボー」歓呼しているのはだいじょうぶなんだろうかと思うが、現地に居合わせたら声を上げたくもなるだろうなと複雑。

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