絶望の林業

田中淳夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787719195
ISBN 10 : 478771919X
フォーマット
出版社
発行年月
2019年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
301p;19

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    このところ意識して、これまで関心のなかった分野の本を読むように努めている。林業もその一つ。国産材は外材より安いのに売れないことや、林業経費の7割が補助金だということを知る。林業と一口に言っても、山主、伐採業者、製材業者などの利害が複雑に入り組んでいる実態も理解した。確かに、60年かけて育てた杉の丸太1本4000円というのは辛い。商品が完成するまで数十年かかる林業は「そもそも近代経済に馴染まない」「林業はプロダクトアウトであるべき」と著者は断言する。森林への愛情が深ければ深いほど、林業への絶望が大きくなる。

  • Sakie さん

    将来のリスクヘッジに山を持っていたらいいんじゃないかと考えていたことがある。読んでほとほと嫌になった。今の日本では、まず生業として考えるべきではないな。地元の木で家を建てるのも、よく調べてからが良さそうだ。林野庁主導の補助金政策や業者の短期的利益追求で、林業のシステムは歪んでいる。木が育つためにかかる年月と人間の目先都合が乖離したら、軌道修正に何十年かかるのか。かといって即利益を求めない篤林家を目指すにも、境界線問題に始まり、盗伐やら獣害やらも考えると、想定以上に困ぱいさせられると覚悟した方がいいだろう。

  • 文公 さん

    この1冊だけで現状をすべて説明できているとは思わないが、それでも日本の林業に良い印象を持つことはできない。林業はビジネスでありながら環境保全、生態系保存、防災に直結する。故に目先の利益だけではなく、50〜100年先のことを考えなければならないが、林野庁、山主、森林組合、伐採業者、製材業者、工務店、建築家、消費者それぞれにその意識が欠けている。もちろんそうではない篤林家も全国に多数いると作者は述べているが、業界として補助金依存体質、改革意志の欠如が解決されない限り「成長産業」となることはありえないだろう。

  • えも さん

    インパクトのある題名、手に取ってみれば著名な森林ジャーナリストによる近年の林業批判の集大成▼第1部「絶望の林業」で一般人の勘違いを指摘し、続く「失望の林業」で山主、林業者等から行政まで全ての林業関係者にダメ出しした上で、最後の「希望の林業」で自らが思い描く理想の林業を紹介。言い過ぎ感はあるけど納得もできます▼何よりラストの「行政のできる仕事は(補助金のバラまきでなく、)情報の収集と提供、関係各分野の人々を結びつけるコーディネート、そして自分で考え実行する人材の育成ではないか。」には共感しました。

  • きゅうり さん

    上流から下流まで絶望の林業。大規模な盗伐なんて日本で起こってるなんて信じられない。矜持を持った山主が他事業の収益で補填して山を続けてる。木は製品ではなくて森林のサイクル(恒続林)の一部。多様性があり商品価値が高い森林を育てることが重要。

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