一億総他責社会 イースト新書

片田珠美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784781651125
ISBN 10 : 4781651127
フォーマット
発行年月
2019年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
213p;18

内容詳細

ベテランと若手、正社員と非正規。家庭持ちと独身。男と女、夫と妻…。立場の異なる者が互いに「自分だけが損している」と訴え、相手の悪口を言う。ときには「自分は“被害者”なのだから、“加害者”である相手に鉄槌を下す権利があるはず」と信じて攻撃する。このように誰もが被害者意識を抱いて不満と怒りを募らせ、「自分だけがつらい」と訴える現代社会の構造を人気精神科医が分析する。実際に診察したケースや時事問題などの具体例を挙げながら、より弱い者に怒りを向け変える「置き換え」と何でも他人のせいにする他責的傾向をキーワードに、鋭く切り込む。

目次 : 第1章 被害者意識が生む懲罰欲求/ 第2章 怒りの矛先がずれる社会/ 第3章 過度に要求されるコミュニケーション能力/ 第4章 威信の失墜がかき立てる不安/ 第5章 一億総他責社会/ 第6章 過渡期を生き抜く処方箋

【著者紹介】
片田珠美 : 広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • えちぜんや よーた さん

    処方箋は「あきらめる」・「他人と比べない」。字面だけ読めば簡単そうだが、この境地に至るのは極めて難しい。自分の心の中だけで「100m 9秒台」をかかげてそれに向けてひたすらチャレンジする感じか。問題は本当の陸上競技のように100m走という基準を誰も提供してくれないこと。抽象的な言い方だが生死を分かつ体験をしたり、理不尽なまでに環境を変えられたりすると、200m走でも10,000m走でも自分なりの基準を作れるものだが。まぁそれが難しいんだけど。

  • すーさん さん

    他人を責め、正義感を振りかざして糾弾する人が増えている。強い欲求不満や敵意のある羨望、八つ当たりなどさまざまな要因が重なり、必要以上に憤る。芸能人バッシングが例のひとつ。何故、赤の他人のことに固執し、引きずり下ろそうとするのか。いくつかの例を取り上げて、考察している また、誰かのせいにすることで自分を守る人もいる。その裏には強い被害者意識。他人は他人とどうして割りきることができないのかについても書かれている。 ただの非難だけではなく、最後の章ではこれからどういう考えが必要なのかが書かれている。

  • 香菜子(かなこ・Kanako) さん

    一億総他責社会。片田珠美先生の著書。被害者意識が強くて周囲の人の幸せや活躍を素直に祝福できない、応援できない人が増えている。自分勝手な被害者意識、嫉妬心や猜疑心、社会への不満や怒りは誰でも持っているものだけれど、だからといって他人の幸せや成功を祝えないような度量が狭い人間にはなりたくない。でも自分の胸に手を当てて考えてみると、自分も自分勝手な被害者意識、嫉妬心や猜疑心、社会への不満や怒りを持っていて、他責感情が強いかもしれない。そう反省させられるのが片田珠美先生の凄いところなのかな。

  • aloha0307 さん

    こころ温まるエッセイの読後、現実に引き戻されてしまったな(;_;)...weekdayの過半を過ごす職場 これまでもしばし日記に書いてきましたが、本書を辿るとあまりにも合致するのに驚きです。「他者の享楽・幸福への羨望・怒り」は「平等になったからこそ腹が立つ」のだね(これを200年前に予言した仏 社会学者の炯眼)本書は読まないほうがよかったかもしれません... 「多様力」には同感です☺ いろんな人がいて、様々な生き方&考え方がある〜それは、優劣では決してなく、違い というだけなのに...

  • りょう さん

    つくづく生きづらい社会だなあ、と思う。そもそも違って当たり前、残念ながら平等じゃない、しゃーないや、と思いつつ、もうちよっとらくに生きられないものか。

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