基本情報
内容詳細
なぜ、ジャズは常に〈新しい〉のか?
ジャズがわかれば、近代がわかる。
ジャズの歴史を知りたいならば、まずこの一冊!
これからジャズを聴きたい人に、思わずへえーとなるエピソードで名盤100枚(+ウラ名盤100)を解説。
九段理江(小説家)さん推薦! 「ジャズには未来が見える」
柳樂光隆(音楽ジャーナリスト)さん推薦! 「21世紀のジャズのヒントは20世紀にある」
【はじめに】
「ジャズ」は20世紀とともに、つまり、音楽が録音され、モノに刻まれ、商品として売り買いされることが当たり前になった時代に誕生し、成長しました。また「ジャズ」とは、親から子へとタテに受け継がれる「民俗文化」としてではなく、多様な出自を持つ人々をヨコにつなぐ、おそらく歴史上はじめてあらわれた「大衆文化」としての性格を色濃く持った音楽です。この音楽には、多民族による植民国家として、そして、典型的に資本主義が発展した国としての「アメリカ合衆国」の20世紀の姿が写し込まれており、『20世紀ジャズ名盤100』をキュレーションするということは、現在ぼくたちが生きているこの21世紀が、その前の100年間はどんな状態だったのかを耳で聴いて理解する、そのためのディスプレイを試みる作業でもあると思っています。
この本では、とりあえず、20世紀のはじまりから時代順に〈第1章 ポップスの古層としてのジャズ〉〈第2章 モダニズム芸術として結晶化したジャズ〉〈第3章 創造の現在形としてのジャズ〉〈第4章 世界音楽のプロトタイプとしてのジャズ〉という区切りを設けてみました。
《著者情報》
大谷能生(オオタニヨシオ)
音楽と批評の活動。サックス/CDJ/PCなどを組み合わせた演奏で多くのバンドやセッション、録音に参加。演劇・ダンス作品など舞台芸術にも深く関わる。主な著作に『憂鬱と官能を教えた学校』(菊地成孔との共著。河出書房新社、2004)『貧しい音楽』(月曜社、2007)『日本ジャズの誕生』(瀬川昌久との共著。青土社、2008)『ジャズと自由は手をとって(地獄へ)行く』(本の雑誌社、2013)『平岡正明論』(Pヴァイン、2018)『平成日本の音楽の教科書』(新曜社、2019)『ニッポンの音楽批評150年100冊』(栗原裕一郎との共著。立東舎、2021)『歌というフィクション』(月曜社、2023)『〈ツイッター〉にとって美とはなにか』(フィルムアート社、2023)など。
【著者紹介】
大谷能生 : 音楽と批評の活動。サックス/CDJ/PCなどを組み合わせた演奏で多くのバンドやセッション、録音に参加。演劇・ダンス作品など舞台芸術にも深く関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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