小説は、わかってくればおもしろい 文学研究の基本15講

小平麻衣子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784766425918
ISBN 10 : 476642591X
フォーマット
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
258p;22

内容詳細

自由に読むには、修業がいる。テクスト分析のポイントを知る。資料を探す。“あなたらしく”と“客観的”はレポートで両立する!

目次 : 第1部 テクストを読むとはどういうことか(実践編)(作者が偉く見える小説の作法―志賀直哉『小僧の神様』(一九二〇年)/ 自由に読むには、修業がいる―夢野久作『瓶詰地獄』(一九二八年)/ 語り手は葛藤する―太宰治『葉桜と魔笛』(一九三九年)/ 時代背景を知ると、おいしさ二倍―中島敦『文字禍』(一九四二年)/ 文庫本で読んでる?まあ、悪くないけど…の理由―井伏鱒二『朽助のゐる谷間』(一九三〇年、一九六四年)/ 共感できない、のも研究として“あり”―川端康成『水月』(一九五三年)/ 小説でしか語れない歴史―有吉佐和子『亀遊の死』(一九六一年)/ ふたたび生き方と結びつける―川上弘美『蛇を踏む』(一九九六年))/ 第2部 研究にするための資料と態度(方法編)(文学研究は、自由だから不安である/ 挿絵は、本文以上に語る―久米正雄『不死鳥』を例に/ 作品は、読まれなくても“名作”になる―堀辰雄『風立ちぬ』を例に/ 資料は、あなたに掘り起こされるのを待っている―大谷藤子を例に/ 論争が読めれば、あなたはかなりのもの―倉橋由美子『暗い旅』論争を例に/ 文学史をどのように考えるか/ 参考文献の探し方)

【著者紹介】
小平麻衣子 : 専門は近代日本文学。慶應義塾大学教授。博士(文学)。文学におけるジェンダーやセクシュアリティを、さまざまなメディアや文化の広がりのなかで研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サトゥルヌスを喰らう吾輩 さん

    おもしろかったです。表現との向き合いかたとして、「物事の語られ方が、だれによるもので、どういうことに都合がよいのか、どういう現実形成に寄与したのかを批判的に捉える」という姿勢は大事、と思いました。あと、昔から実はちょっときしょくわるいなと思っていた川端康成+αにたいするもやもやおよび志賀直哉の神様さがわからなかったふわふわが成仏してくれて嬉しかったです。その他、有吉佐和子、川上弘美、倉橋由美子、大谷藤子、林芙美子が気になってきました。

  • わんにゃん さん

    「小僧の神様」と「葉桜と魔笛」と「瓶詰地獄」が面白かった。1年生にオススメしたい。

  • 田中峰和 さん

    大学生に小説の面白さをわからせるための教科書的解説書。冒頭の作品は、小説の神様「志賀直哉」の「小僧の神様」。貴族院議員のAと商店の丁稚仙吉の、どうしようもない貧富差の現実と施しの難しさが描かれる。小学生の読者なら二人の立場、その格差を想像するのは困難だが、中学生以上社会人に至れば、格差の現実が見えてくる。Aは、貧しい丁稚が寿司の値段を知り手が出ない現実を目の当たりにするとショックだが何もできない。隠れて善意を施し小僧に寿司を振る舞うが、複雑な気持ちになる。政治家が小僧一人への善行で許されるのか。複雑だ。

  • しんえい さん

    文学部の学生に講義で使うテキスト、といった印象。語り手は情報のコントロールを行い騙る。読む上では「一般的な教養」も必要というが、どの範囲までを指すのか。またその教養とやらはどこまで教室内に持ち込むべきなのか。

  • 原玉幸子 さん

    志賀直哉『小僧の神様』、中島敦『文字禍』、倉橋由美子『暗い旅』等を題材としていることで選んだ著者の(大学生向けの)講義解説は、「習わんでもおもろいわい」でした。齢を取ると小説を読まなくなるとか、生きている時代時代で受け止める感性が違うとか、「小説の価値尺度は種々様々」との整理でいいと思います。(●2019年・夏)

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