魔性の女挿絵集 大正〜昭和初期の文学に登場した妖艶な悪女たち らんぷの本

中村圭子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309727998
ISBN 10 : 4309727999
フォーマット
出版社
発行年月
2013年03月
日本
追加情報
:
127p;21

内容詳細

泉鏡花「高野聖」の婦人、谷崎潤一郎「痴人の愛」のナオミ、江戸川乱歩「黒蜥蝪」の緑川夫人など、官能的な魅力によって男性を支配し、ついには破滅させる、あるいは美の追求のためなら殺人をも厭わないという「怖い魅力」を秘めたヒロインたち。彼女たちの当時の絵姿を、ストーリーとともに紹介。

目次 : 第1章 明治末〜大正の文学と挿絵―耽美の風(画家 橘小夢―日本の伝承文学にあらわれた魔性を描く/ 小説家 泉鏡花―神秘的な美女/ 小説家 谷崎潤一郎―耽美派文学の旗手/ 画家 水島爾保布―モノクロで極彩色の世界を描く ほか)/ 第2章 大正末〜昭和初期の文学と挿絵―震災復興の中で花開いた女性文化(画家 竹中英太郎―悪夢の女/ 画家 蕗谷虹児―静謐と蠱惑/ 画家 高畠華宵―異国のファム・ファタル/ 画家 山六郎―無機質的な美貌 ほか)

【著者紹介】
中村圭子 : 1956年生まれ。中央大学文学部哲学科心理学専攻卒業。1984年より現職。現在、弥生美術館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • Hideto-S@仮想書店 月舟書房 さん

    大正から昭和初期の文学に登場した『悪女』を当時の時代背景と共に解説した本。流行作家だった泉鏡花や谷崎潤一郎の物語に添えられた妖艶な美女の挿絵。その萌芽は関東大震災からの復興に伴い生まれた都市文化で花開く。昭和初期には『エロ・グロ・ナンセンス』がトレンドとなり、『女の命』である長い髪を切り落とした『モダンガール』の出現は、当時の社会に衝撃を与えたそうだ。そんな時代の寵児として登場した江戸川乱歩は『魔性の女』を主人公にした作品を次々に発表。蕗谷虹児や高畠華宵のデカダンな薫り漂う絵は、今も妖しい魅力を放つ。

  • ♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤 さん

    表紙にひきよせられて手にとった1冊。明治末から、大正、昭和初期にかけての「魔性の女」を当時のイラストレーションとともに紹介。江戸川乱歩の『黒蜥蜴』に登場する緑川夫人。真っ黒なイブニングドレスに帽子に手袋に靴という全身黒ずくめ。美貌が眩しい。また蕗谷虹児の女性雑誌の表紙や口絵、高畠華宵の雑誌や新聞の挿絵などはどこかで見た覚えがあるような。現在ではほとんど目にする機会がなくなった耽美・幻想の世界が楽しめる。

  • いたろう さん

    新装版の発行で、図書館の新刊コーナーで見かけて手に取った。明治から昭和初期にかけて、文学作品に付された挿絵、その中でも「魔性の女」と言うべき、美貌と官能で男を惑わすタイプの女性の画を集めた1冊。文学作品としては、泉鏡花「高野聖」の女、谷崎潤一郎「痴人の愛」のナオミ、江戸川乱歩「黒蜥蜴」等、「魔性の女」を描いた挿絵画家として取り上げられているのは、橘小夢、水島爾保布、河野通勢、小村雪岱、名越國三郎、竹中英太郎、蕗谷虹児、高畠華宵、山六郎、月岡夕美、内藤良治ら。特に橘小夢、高畠華宵の絵は、やっぱり素晴らしい。

  • ヒロミ さん

    魔性の女。宿命の女。ファムファタル。自分がそれから遠い存在なためか凄いような悪い美女に酷く惹かれてやまない。本書では大正昭和の挿絵画家たちが描いた魔性の女たちを紹介している。表紙にもなっている橘小夢(さゆめ)の絵は圧巻である。あと岩田専太郎の絵はやっぱり色っぽくて魅力的だ。巻末に魔性の女についての考察が掲載されているが「母性を否定した非現実的な夢幻の存在」とは凄い。どこにもいない誰もが憧れる魔性の女はなるほどフィクションの中にこそふさわしい。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    日本版ファムファタールは嫋やかな肢体と清廉且つ甘い蜜のような美貌に苛烈で残虐な心を併せ持つ。小林雪岱の当時、斬新だった川に投げ込まれた強請り女の絵は佐清の死体みたいだ・・・。確かに横溝正史の「鬼火」の銀子は最後まで見事な悪女振りと江戸川乱歩の「黒蜥蜴」の黒蜥蜴の対比は強烈。夏目漱石の男を仕草で惑わす女として嫌われた「虞美人草」と「三四郎」のヒロインが気になる。そして大好きな高畠華胥とミレー、ウォーターハウスの紹介も嬉しいです。魅力的悪女を描けるならば現代では丸尾末広氏と山本タカト氏、宇野安喜良氏を推したい

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中村圭子

1956年生まれ。中央大学文学部哲学科心理学専修卒業。弥生美術館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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