永山則夫 ある表現者の使命 河出ブックス

細見和之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309624150
ISBN 10 : 4309624154
フォーマット
出版社
発行年月
2010年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,213p

内容詳細

獄中で文字を学び、多くの著作を書いて処刑された「連続射殺魔」永山則夫にとって、「表現」とは何だったのか。初めて永山の「表現」の全てと向き合いつつ、犯罪、死刑、そして文学を根底から問い返す。

【著者紹介】
細見和之 : 1962年、兵庫県生まれ。大阪府立大学人間社会学部教授。詩人、ドイツ思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 寛生 さん

    【図書館】母親に捨てられた子ー永山則夫は、死刑囚として獄中で書き手となる。自らの傷痕を記述していく書き手、永山則夫。カラマーゾフの「アリョーシャのように愛し愛されたい」という自らの渇きは、獄中の生活の中で膨大な数の書物を読むことにより気づかされに違いない。それに比例するようにして、膨大な数の原稿が生まれる。捨てられた母親に向い、永山は「加害ー被害という関係を超えたまなざし」(183)をもって「おふくろは、オレを三回捨てた」という。ヨハネでイエスがペテロに三度「あなたは私を愛しますか」と訊く所とを思う。

  • Maiラピ さん

    永山則夫、この人に関する本はだいたい読んでいると思うが、彼の生い立ち、起こした事件、作家として文筆活動、急な死刑執行の意図、そして死刑の基準となっている彼の名が冠された永山基準。どれもセンセーショナルゆえに未だに映画・ドラマ、TVの特集が作られ、彼に関する書籍は毎年何冊も出版される。見田先生の<まなざしの地獄>も今年再販されたものを読んだばかり。こういう人は後にも先にも・・・津山事件を超えてるよね。生きてたらまだまだ作品も残せたし、作家・ジャーナリスト・読者等にいろいろ刺激を与えてくれたかも。

  • Sansan Nag さん

    永山則夫という死刑囚を生み出したのは資本主義社会の歪みの一端として本人は捉えているのかもしれない、仮にそうだとしても、より残念なのは救済保護の制度や仕組みがあっても必要な子供に届かないこと。それは現代でも共通。本書の内容からは乖離するかもしれないが、貧富の差、家庭環境の差によらず子供の可能性が閉ざされない社会であってほしい。

  • Terry Knoll さん

    連続射殺事件(1968)の犯人(当時19歳)永山則夫は獄中から小説等を発表、文学賞受賞し文壇でも評価されました。 永山則夫の評論集です。 神戸連続殺傷事件が起きた1997年に死刑執行 極貧生活から家族離散、まともな教育をうけていない永山は、獄中で読書に浸り原稿用紙を埋めるようになる。 もともと文才があったのか?犯罪という経験をへて心境や思考が変わったのか?  知りたいです。

  • ポカホンタス さん

    寺山修司と永山則夫との関係を知りたくて読んだ。わかりやすく、かつスリリングにまとめられていて役立った。あの犯罪は、寺山の想像力と永山の人生との合作であった、という指摘は大胆だが、説得力があると思った。永山はアリョーシャのような存在を求めていたのではないか、という解釈もよくわかった。内容はさておき、この本自体、ある編集者から10年越しで著者に誘いかけられていたとのこと。この編集者は永山に本を書かせた張本人の一人でもあると知り、どこまで永山をしゃぶりつくせば気が済むのか、とその編集者に言ってやりたくなった。

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