シモーヌ・ヴェイユ

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神を待ちのぞむ 須賀敦子の本棚

シモーヌ・ヴェイユ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309619989
ISBN 10 : 4309619983
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
509p;20

内容詳細

自分にとって「灯台のような存在」と言い、「ユダヤ人が教会のそとにあるかぎり、じぶんはカトリック教徒にはならない」という言葉に「息もできないほど感動」した須賀。不滅の輝きを放つ名作。

著者
シモーヌ・ヴェイユ (ヴェイユ,S)
1909-43。激動の時代を34年の生を通して駆け抜けたユダヤ系女性フランス人哲学者。主要著書『重力と恩寵』、『前キリスト教的直観』、『神を待ちのぞむ』など。

今村 純子 (イマムラ ジュンコ)
哲学/芸術批評。著書に『シモーヌ・ヴェイユの詩学』、訳書に『前キリスト教的直観』、ヴェトー『シモーヌ・ヴェイユの哲学』、編著に『現代詩手帖特集版 シモーヌ・ヴェイユ』など。

【著者紹介】
シモーヌ・ヴェイユ : 1909‐1943。1909年パリ生まれ。激動の時代に34年の生を駆け抜けたユダヤ系フランス人女性哲学者。高等学校でアランの薫陶を受け、文学や現実に対する哲学的分析に才気を放つ。高等師範学校卒業後、高等学校の哲学教師として各地に赴任する。労働運動への参与、工場生活の経験、スペイン内戦参加などを通して、学識を現実のなかで捉え直してゆく。ペラン神父との出会いを通して、宗教とは何かを根本的に問い直す。両親とともにニューヨークに亡命するも、単身ロンドンに戻り、自由フランス政府のための文書『根をもつこと』を執筆中、肺結核により自宅で倒れる。十分な栄養を取らず、アシュフォードで餓死。戦後、ティボンの編んだアンソロジー『重力と恩寵』によりその名が世に知られ、ペラン神父編纂による『神を待ちのぞむ』に続き、作家・編集者のカミュの手で次々に著作が刊行される

今村純子 : 東京生まれ。イメージの哲学、映画論。1998年、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2003年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。哲学DEA(ポワティエ大学)、学術博士(一橋大学)。現在、女子美術大学・白百合女子大学・成城大学・武蔵野美術大学・立教大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やいっち さん

    宗教哲学というより、宗教思想家の本はあれこれ読んできた。印象的な本も幾つとなく。ブレーズ・パスカルの『パンセ』、セーレン・キェルケゴールの『あれかこれか』や『不安の概念』『死に至る病』など、アウグスティヌスの『告白』、スピノザの『エチカ』、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』……。 ヴェイユの宗教的発想も極めて独自性が高い。正直、理解できたとは到底言えないし、まるでついていけない。ユダヤ人独得の神を前にしての徹底思考がひしひしと感じられる。主著とも見做される『重力と恩寵』は読まないと。

  • nobi さん

    最早会えない敬愛する相手に全身全霊を傾けて言葉を発している、そんな文章に久しぶりに出会った、と感じたペラン神父の序文。そしてヴェイユの長文の手紙の内容構造を透明な構造体のように彼は見せてくれる。聖職者とは思えないほど自由な彼我への批評も加えながら、盲目で直接手紙を読めなくとも。対してヴェイユの叙述は決して読みやすくはない。信仰体験、哲学的省察は濃密。言語背景の違いも?例えば彼女の「不幸」が普段イメージする「不幸」と多分異なっているといった。でも読み返してみると、一つ一つの言葉が聖典の一節の如く響いてくる。

  • くまさん さん

    ペラン神父への手紙が、逡巡や葛藤や実感をそのまま書き留めたかのようで、心を揺さぶられる。キリスト教への理解がなければ読解は困難をきわめるけれど、「神への愛のために学業を善用することについての省察」をはじめ、注意力を向上させるということはどういうことなのかを、具体的に掴んでいく手がかりが得られた。貴重な読書の経験となった。訳者にも感謝。

  • amanon さん

    これまで旧訳で読んで、何となしわかった気になっていたが、訳文のせいもあるかもしれないが、それまでの読解が一体何だったのか?と思えるくらいに読み通すのに難渋するのと同時に、数え切れないくらいの鮮烈な言葉に出会えたのも確か。そして、つい自らに問い直したくなる。これ程までに神について真摯に考え、幾度となく神父に神学的内容の手紙を送りながらも、あくまで拒み続けたカトリックの洗礼を自分が受けてしまって本当に良かったのか?と。もちろん、自分のような凡庸な人間だからこそ、洗礼が必要だったとも言えるが。再読の必要あり。

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