石狩平野 下

船山馨

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309609676
ISBN 10 : 4309609678
フォーマット
出版社
発行年月
1989年02月
日本
追加情報
:
435p;20X14

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • あつひめ さん

    胸が苦しくなるような、それでいて心が逸るような対照的な気持ちになった読後。鶴代さん、よく生き抜いた…いや、まだ戦争は終わっていないから、生き抜いてください。真人と和子の手を離さず北海道に戻ってくださいと願わずにはいられなかった。貧しさだけでなく自分の意志では逃れられない戦争という嵐。鶴代さんたちのように苦労した人たちは多かったのだろう。明治の女の強さとひたむきさを感じた。お金のない貧しさは恥ずかしくない。心が卑しくなる貧しさは恥ずかしい。日本人の心を見た気がする。

  • まーみーよー さん

    読友さん推薦本。大作。心に余韻が残る作品になりました。とても良かった。下巻は大正時代から昭和20年の北海道、東京を舞台としている。歴史的にも暗い時代であり、日本が戦争に向かっていく当時の世相や事件等の史実に、鶴代の縁のある人物が「歴史の目撃者」となって描かれていく。子や孫を次々と戦地に送らねばならなかった鶴代の戦争に対する疑問に作者の思いが重なっているようだ。 登場人物は総じて男性陣にひどいのが多く(働かないで酒ばかり飲んでたり)、女性陣に逞しく生きようとしている人物が多いのは興味深かった。

  • ruki5894 さん

    下巻は戦争一色で読んでいて辛かった。この物語の中で壮太郎は異質だ。強くて優しい主人公鶴代の息子でありながら幼少期に愛情を受ける場面が少なく、登場からすぐにサイコパス的な個性を出すが。読んでいて非常に苦しくて辛かった。時間を置いてもう一度読んでみたい。

  • エル さん

    かなりおすすめの一冊です。 かなり前に書かれたものだけあって、難しい漢字が使われていたりしますが、読む上ではそれほど問題はありません。 上巻は、開拓使からの物語で、当時の厳しさや貧しさ、北海道の自然の厳しさが伝わってくる。 また、開拓使の不正に関する話などは実際にあったことで、歴史を学ぶにもとても参考となる。 下巻では、北海道からやや離れて、関東大震災や太平洋戦争などが描かれている。 戦時中の庶民と軍部の思想の違いや、軍の教育に介入することによる弊害などがリアルに描かれていると感じた。

  • y_e_d さん

    後半、明治から大正、そして暗黒の戦争へ時代は移る。洪水や大震災で主人公・鶴代は夫と娘を失うが立ち直る。出生に暗い影を落とす孫を慈しみながら育てるが、その孫も曾孫も戦争の犠牲となり失う。しかも息子・壮太郎が戦争の立役者となる立場に出世することが、さらに鶴代を息詰まらせる。最後は空襲で老齢の鶴代と曾孫・雪子の遺児二人だけが生き残る。逆境に負けない強さ、周囲への感謝を忘れない鶴代の生き様、そして後半特に強く発信する作者の反戦メッセージ。全1500ページを超える壮大で骨太な作品。しばらく読後感に呑まれ圧倒された。

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人物・団体紹介

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船山馨

1914年札幌生まれ。「北海タイムス」記者をへて1939年上京し、四社連合に勤務。1941年抒情的な『北国物語』で作家デビューした。1947年野間文芸賞奨励賞をえた『笛』や『魔術師』などで第一次戦後派として活躍したが、健康を害し、低迷期がつづく。1967年一女性の流転を描く雄大な『石狩平野』で復活、

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