基本情報
内容詳細
犯罪と精神医学との関係をめぐる研究の過程で、十九世紀フランスの小さな農村に住む一人の青年が母、妹、弟を殺害した事件に出会ったフーコーらは、この殺人犯が残した手記の美しさに驚嘆し、手記を含む訴訟資料の一式および事件に関する論考を一冊にまとめた。フーコーにおける権力と知の分析にとっての記念碑的労作であると同時に希有の強度にみちた名著を、最新の研究成果をふまえて新訳。
目次 : 1 訴訟関連資料(犯行と逮捕/ 予審/ 手記/ 法医学鑑定書/ 裁判/ 牢獄と死/ 追加資料)/ 2 論考(動物、狂人、死(ジャン=ピエール・ペテール、ジャンヌ・ファヴレ)/ 物語られる殺人(ミシェル・フーコー)/ 情状酌量(パトリシア・ムーラン)/ 王殺し‐親殺し(ブランディーヌ・バレ=クリージェル)/ ピエール・リヴィエール対比研究(フィリップ・リオ)/ 医師と判事(ロベール・カステル)/ 理性の間欠(アレッサンドロ・フォンタナ))
【著者紹介】
ミシェル・フーコー : 1926‐1984年。二十世紀後半における最も重要な思想家
慎改康之 : 1966年生まれ。明治学院大学准教授
柵瀬宏平 : 1983年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍
千條真知子 : 立教大学大学院文学研究科博士課程在籍
八幡恵一 : 1981年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
ミシェル・フーコー
1926‐1984年、フランスの哲学者。心理学に関する研究ののち、『狂気の歴史』(1961年)を刊行。西洋文明における“知”の存立条件を探る一連の「知の考古学」を企て、『言葉と物』(1966年)刊行に至る。1970年代以降、“知”と権力作用の絡み合いをめぐる系譜学的研究を行い、『監獄の誕生』(197
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