ミシェル・ビュトール

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時間割 河出文庫

ミシェル・ビュトール

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309462844
ISBN 10 : 4309462847
フォーマット
出版社
発行年月
2006年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
清水徹 ,  
追加情報
:
15cm,511p

内容詳細

主人公のジャック・ルヴェルは、濃霧と煤煙につつまれた都市ブレストンを訪れる。現代の象徴ともいえるその底知れぬ暗鬱のなかに暮らした主人公の一年間の時間割を、記憶と回想の巨大なカノンに響かせて再構成する。神話の枠組、土地の持つ魔力、時間の迷宮…鬼才ビュトールが、二重の殺人事件=推理小説のプロットを使い、人間の根源にひそむ暗黒を描いた現代文学の記念碑的傑作。

【著者紹介】
ミシェル・ビュトール : 1926年北フランスのモンサン=ヴァルールに生まれる。パリ大学卒。戦後フランスを代表する作家

清水徹 : 1931年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • syaori さん

    1年の契約で英国にやってきた「ぼく」。半年ほど経った時、彼は自身の日々の無為に気付き、”失われた時”に意味を見出すための「探求」を始めます。しかし新たな恋により重要だった人が色褪せてしまうように、私たちの過去は現在の影響を受けて意味や印象を変えてゆくもの。だから生きてゆく限り「探求」に終りはなく、結局失敗に終わるこの試みは滑稽なもののようにも思われます。しかし同時に彼が空しく流れ去る瞬間を捉えようと作り上げたこの歪で未完の、輝かしい瞬間を見出す期待に溢れた作品の悲壮な美しさは、何と私の心を魅了したことか。

  • やいっち さん

    このところ読んでるゾンカの「地衣類、ミニマルな抵抗」にて本書に再会。遠いむかし読んだが、印象に薄い。再読したい。自宅に残ってるかな。ビュトールが無類の地衣類好きとは知らなかった。お見逸れした。

  • ミツ さん

    追悼を兼ねて。かなりの難敵だった…。霧雨漂う架空の都市ブレストンでの1年間が日記形式で綴られるが、巧妙に再構成されたその時間は、順行し逆行し、時に交錯し、重複する。そしてこの都市空間の中に散りばめられた神話のイメージ、格調高く何度も繰り返される無数の暗喩により、さながら精巧に編み込まれた迷宮の様相を呈している。数多の記憶と幾重にも折り重なった時間の地層からなるこの迷宮の中を私もまた彷徨い、途方に暮れ、挫折と倦怠を感じ、時に絶望的な気持ちになりながらも何とか読み通すことができた。確かにこれは解説必須である。

  • 呼戯人 さん

    ミシェル・ビュトールの代表作。フランス、ヌーヴォー・ロマンの代表作でもある。アラン・ロブ・グリエらとともに活躍した。霧に覆われた架空の都市、ブレストンで起こる神話的な事件の再構成。時間が飛んだり跳ねたりし、迷宮のようなブレストンの街角で主人公は人生の迷路にはまり込む。20世紀の小説は本当は何をしたかったのだろうと考え込む。物語が破砕され、時間の秩序が歪む。私は物語的理性に従った枠組みの小説が好きである。

  • ラウリスタ〜 さん

    時間の流れのままに語るのではなく、日記を読み返すように、作者と同時進行でわけのわからないもやもやした都市をさまよい続ける。神話、聖書との関連など、ユリシーズの作り方に似ている。読み終わって結局何!と思うような思わないような。結構、前衛的かも。

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ミシェル・ビュトール

1926‐2016。フランスの小説家、詩人、批評家。フランス北部モン=ザン=バルールで生まれる。ヌーヴォー・ロマン(Nouveau Roman)の作家の旗手のひとりと目される。1956年、小説第二作『時間割』(L’emploi du temps)でフェネオン賞(le Prix F´en´eon)を受

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