悪徳の栄え 下 河出文庫

マルキ・ド・サド

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309460789
ISBN 10 : 430946078X
フォーマット
出版社
発行年月
1990年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
15cm,320p

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    フィレンツェ、ローマ、ナポリとイタリア各地を巡り、25歳のジュリエットは「罪の焔が淫欲に燃えつく」ことを説いて、自らもそれを追求しつづける。特に愉しめる場面は、ジュリエットたちと、去勢男、半陰陽、一寸法師、老婆と孫、七面鳥、猿、大型犬、牝山羊が入り乱れる大饗宴で、「こうして残ったのは去勢男と半陰陽だけでした」と結ばれるまでの乱痴気騒ぎときたら、シュルレアリスム顔負けの超現実ぶりで実に可笑しかった。ジュリエットが法王の前で啖呵を切って意気投合するも場面もなかなか興味深いが、ピオ6世は実在の人物なので驚いた。

  • みや さん

    ジュリエットが世界を旅することで上巻以上に悪行の規模が大きくなった。ヴェスヴィオ火山での殺人は迫力満点。妹の最期も良い。ローマ法王やロシアの女帝も淫猥で残酷な悪人として描かれており、著者がナポレオン・ボナパルトに逮捕されたのは卑猥さだけでなく、政治的な背景もありそう。『悪行をすることで快楽を得るのではなく、悪行をすることが快楽』など、悪徳の道は今回も奥深い。大抵の悪人がドSとドMを両立させていて、非常に活動的。努力無くして快楽は無し。自分に正直に生きることこそが楽しい人生と成る唯一の道だと改めて確信した。

  • うさ丸 さん

    ★★☆☆☆ 訳者の澁澤氏もあとがきで書かれているが、上巻終わりから下巻はジュリエットの悪徳武者修行冒険物語的になっているので、18世紀に書かれた作品の中では読みやすい部類に入ると思います。 しかし、サドはこの作品を執筆中、どのような精神状態で書いたのか? 半ば精神錯乱状態だったのかそれとも冷静沈着に書いたものなのか… 小説を読んだと言うより一人の作者の心理状態の有りように考えさせられた作品であった。

  • taku さん

    最強のゲスヒロインへと成長を遂げるジュリエットちゃん。えげつねえ連中と陵辱される連中しか出てこないってどんだけ〜!アブノーマルで暴力的な淫縦の繰り返しでだれるぅ〜。これで抄訳って原著はいかほど〜。悪人が悪人の正しさを語っているのはうけるぅ〜。強者が弱者を蹂躙する弱肉強食の法則に人間も従うのが自然で幸せという論理。背負い投げ〜!美徳は踏みにじられ悪徳が華開く。ゲス仲間によるゲスパイラル容赦なし。おごと〜。サディズムが貫かれた世界はサドの見た夢か。まぼろし〜!

  • 里愛乍 さん

    上巻では悪の思想をご教示頂いていたジュリエットが今回は伝授している場面もあり、この綺麗な主人公は清々しいほどに芯の通った悪徳の道を突き進んでいるようです。ただ、思想の御鞭撻は感心するんですが、相も変わらずの凌辱蹂躙拷問殺戮と、悪の行為とは結局のところこういった類のものでしかないのかと。彼らは確固たる理屈で悪を自然、善を不自然と説きますが、悪と同じかそれ以上に善の行いも別に無理せず自然に湧き起こるものだと思うんですけどね…これからも何度も何度も読み返し、自分の中で再確認再解釈したくなる本となりました。

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マルキ・ド・サド

1740‐1814年。フランスの作家。数々のスキャンダルで生涯の三分の一を獄中で過ごしつつ執筆活動を展開した

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