マーガレット・ドラブル

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碾臼 河出文庫

マーガレット・ドラブル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309460017
ISBN 10 : 4309460011
フォーマット
出版社
発行年月
1989年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
15cm,270p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    主人公ロザマンドによる一人称回想形式をとる。ただし、多分に現在時的であり、読者は物語の大半を同時進行で追体験することになる。この手法は特に女性の読者の共感を得る上では有効だろう(もちろん、男性読者にとっても)。訳者の小野寺健氏は、本書を「他者とのつながりに目覚める物語」としているが、私はそうした解釈はとらない。これは、徹底した内省と逡巡を通して自己の自立を模索する物語だ。ロザマンドの愛もまた、娘のオクテイヴィアに向けられるだけで、対幻想としてのそれは、描かれることも、そもそも芽生えることさえなかったのだ。

  • まふ さん

    才媛作家ドラブルの代表作。父が高名な弁護士で姉が作家という恵まれた環境はそのまま作品にも表れ、作者本人は結婚して3人の子供を産み、離婚しているところが異なっているが、小説はかなりの部分、自らの体験とダブっているように見える。たった一度のふれあいでできた子供を育てようと思うその心は女性の身にならないと分からないが、想いの籠った最愛の娘なのであろう。出産後子供の心臓に異変が見つかる場面は、私の妻がウン十年前に全く同様な経験をしているので、身につまされる(懐かしい?)場面であった。G482/1000。

  • 優希 さん

    未婚で妊娠してしまった女性が一人で出産を決意する、しかも父親はあかさないままで。最初のうちは流産するような行動をとっているのに苛立ちを感じましたが、次第に彼女の心の変化に共感していきました。否定できない事実を受け入れていく様子の描き方が美しいです。最後まで全てを打ち明けない強さは心に刺さりました。新しい命と共に芽生えた愛情が碾臼と例えられているとしたら、その重さに挫折することなく、子供との人生を歩んで行って欲しいと思います。

  • 扉のこちら側 さん

    初読。2015年1032冊め【57/G1000】未婚で妊娠した女性が一人で出産を決意する。この主題が驚くほど深い話になるのは、著者本人と主人公女性が見事なほどに聡明な「知識階級の女性」だからか。当初は流産しようと無茶な飲酒を試みたりする主人公にいらだったが、いつの間にか彼女の心の変化に魅了されていた。最後まで子どもの父親にも両親にも打ち明けられない彼女の強さが切なくて痛々しい。彼女たちはその後どうなっていくのだろうか。この主人公を育てた両親の話をもっと知りたかった。

  • harass さん

    ガーディアン紙の1000冊の一つで積ん読したままのこれをようやく読了。初体験で妊娠してしまったヒロインはそのまま出産を選び、未婚の母に。相手の男性に妊娠したことも告げないまま、彼女はそれらの体験の中で成長していく…… 彼女視点の実に率直で偽らない内面を中心に語る。当時の英国階級社会の生活風俗が垣間見える。イマイチ感情移入というか理解できない部分があったがこれは自分が男性のせいか? 解説の「現代人の孤独」のくだりに驚き感心した。良書。

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