東京プリズン 河出文庫

赤坂真理

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309412993
ISBN 10 : 4309412998
フォーマット
出版社
発行年月
2014年07月
日本
追加情報
:
533p;15

内容詳細

日本の学校になじめずアメリカの高校に留学したマリ。だが今度は文化の違いに悩まされ、落ちこぼれる。そんなマリに、進級をかけたディベートが課される。それは日本人を代表して「天皇の戦争責任」について弁明するというものだった。16歳の少女がたった一人で挑んだ現代の「東京裁判」を描き、今なお続く日本の「戦後」に迫る、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞受賞作!

【著者紹介】
赤坂真理 : 1964年東京都生まれ。2012年、少女の目で「戦後」を問う長篇『東京プリズン』で、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞を受賞。1997年『蝶の皮膚の下』でデビュー以来、人間の知覚の限界に迫り常に注目を集める。映画化された「ヴァイブレータ」、野間文芸新人賞受賞作「ミューズ」などの小説作品以外に、『愛と暴力の戦後とその後』など評論作品も話題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちょこまーぶる さん

    何か難しかったなぁ〜という感想を持った一冊でした。アメリカへ留学した女子高生が「天皇の戦争責任」についてディベートで弁明するという内容なんだけど、自分自身が天皇の戦争責任の有無について、今まで一度も真剣に考えた事が無かったからか、ただ単に文章を目で追っているという状況になってしまったことが、読後に自分自身の思慮の浅さに無性に腹立たしく思ってしまいましたね。今更だけど、中・高時代にどうして日本の明治以降の授業が薄いのかは分かったような気がします。皆さんのレビューの素晴らしいこと・・・考えます。

  • にいにい さん

    初赤坂真理さん。凄く熱のこもった意欲作。天皇、ベトナム戦争、アメリカ先住民の話を一人の少女の私小説という形で幻想を織り交ぜ、時代をワープし、綴っていく。一言でいうと、読みにくい。理解し難い点も多い。天皇を、どう捉えるべきかを問う、その問い自体が難解だから。それをとおして、改めて、日米関係を問題提起している。また、個人個人が、どう世界と関係すべきかも。ディベートを用いた手法は面白い。途中の幻想や、言語混合がない方がよりスッキリしたように思える。赤坂さんの熱い思いは感じたが、読み終えるには、難度が高い一冊。

  • rico さん

    このテーマにこのアプローチ!80年代初頭、日本になじめずアメリカの高校に進んだ少女マリ。進級課題のディベートのお題は「天皇の戦争責任」! ベトナムの影、贄としてのヘラジカの神々しさ。家族の歴史に3.11。時間も空間も現実も夢も、脈絡なく行き来する展開に何度も挫折しかけたが、たどりついた終盤のディベートシーンは圧巻。唯一の神の子であるキリストと、あまねく存在する聖なるものとしての天皇の対比。"I"と"people"。理解しきれたわけではない。ただ、確かにこれは1つの解。原爆や東京大空襲への問いかけが重い。

  • momogaga さん

    2ヶ月かけて読みました。久しぶりに時間をかけて読んだ訳は、極東裁判がテーマということが重くのしかかりました。今年は戦後70年の節目ということもあり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で取り上げられることの多かった太平洋戦争は何だったのか。大変難しいテーマですが、タブーとはせずにこれからも学んでいこう。

  • dr2006 さん

    自分にはちょっとハードな内容だった。普段(少なくとも自分は)考えるのを避けているような概念について、鋭く切れ込む自伝的作品だ。主人公のマリは1981年にアメリカにホームステイし、学校の進級の為にディベートを行うことになった。ディベートのシーンが本作品の主題であるが、そこに行きつく迄に、現在の主人公とマリとの間で記憶の混濁とも思える様々な幻想と視点の入れ替わりが起こり、混乱させられた。主題がある種のタブーである為か、読破力や読解力を試されたのかもしれない。文学と受容するか、史実の一つと記憶すべきか迷う。

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人物・団体紹介

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赤坂真理

1964年東京生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。アート誌『SALE2』の編集長を経て、95年「起爆者」で小説家に。小説に『ミューズ』(野間文芸新人賞受賞)など。2012年、アメリカで天皇の戦争責任を問われる少女を通して戦後を見つめた『東京プリズン』が大きな話題となり、戦後論の先駆に。同作で毎日

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