十蘭錬金術 河出文庫

久生十蘭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309411569
ISBN 10 : 4309411568
フォーマット
出版社
発行年月
2012年06月
日本
追加情報
:
332p 21cm(A5)

内容詳細

酷薄の観察「彼を殺したが…」、亡命ロシア人の暗殺計画「犂氏の友情」、山田風太郎を唸らせた「勝負」、ドキュメント「プランス事件」、実際の犯罪か「悪の花束」、勇敢なる二等航海士「海と人間の戦い」、白瀬矗追悼?「南極記」、S19年によくぞ発表「爆風」、熱いものがこみ上げる「公用方秘録二件」、アジアの挺身「不滅の花」、以上。

【著者紹介】
久生十蘭 : 1902年、北海道函館生まれ。作家。函館新聞社に入社後、上京、岸田国士に師事。渡仏し、演劇論を学ぶ。帰国後、『悲劇喜劇』の編集に従事、演出も手がける。『新青年』などで言語実験を駆使した推理小説、伝奇小説、珠玉の短編群を発表。1957年死去。主な作品に、「鈴木主水」(直木賞)、「母子像」(国際短編小説コンクール1位)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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戦前戦後・フィクションノンフィクションを...

投稿日:2013/08/27 (火)

戦前戦後・フィクションノンフィクションを問わずフランス関係の話ばかりである。作者にとって留学経験がいかに大きかったか分かる。

tm さん | 静岡県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • sin さん

    慣れては来たけどあいも変わらぬ唐突な幕引きです。けどそれは決してつっけんどんではなく語る所は終わったんだというクールな所作に感じられます。ともあれ今回は『公用方秘録二件』の中の『鷲(唐太モイガ御番屋一件)』に、ぐっと来てしまった。藩の用命で樺太の国境線に住み着いた二人の侍、いや侍などという大層なイメージではなく青年?闘って死守するのではなく実直に国境にしがみつくその姿と幕末の日本から忘れられてしまうその運命に本当にぐっと来てしまいました。

  • しろ さん

    ☆5 日本の作家とは思えないほどの雰囲気を持つ久生十蘭。この一冊では、ノンフィクションやノンフィクション風が多くて、その中でも著者らしさが出ているのは凄いと思う。ただやはり完全フィクションが読みたい。「事実は小説より奇なり」かもしれないが、「小説は事実より面白いなり」。「勝負」はさすがに面白かったけど。

  • YO))) さん

    河出から,5冊目の十蘭選集.帯に『透徹した「常識人」の眼力が光る傑作群』とあるが,成る程,フラットな語り口で書かれた記録小説風の作品が目に付く.轢死体の様子に至るまで容赦なく事件を描き出す「プランス事件」が取分け印象的.一方で最もフィクションらしい一編,「勝負」が凄い.冒頭,気怠げな午睡の場面から,ラストのドッグファイトまで,息もつかせぬ展開で,戦争の元に奇妙にして強固な絆で結ばれた二人の男のデッドロックな友情を描き切る.この題材であれば,分厚い長編が書けそうなものだが,一切の出し惜しみなく.

  • Aminadab さん

    傑作集五冊目。「勝負」。親の世代の因縁が絡む複雑な三角関係を飛行機ネタできれいにまとめている。二つの世界大戦が一望できる視野の広さがすごい。戦時下の作「爆風」と「鷲」はよく発表できたな、という感じ。後者で幕末の樺太に送られて忘れ去られる二人の松前藩士は、明らかにニューギニアあたりの日本軍部隊を思わせる。前者は43年5〜7月に連合軍の爆撃にさらされたマルク諸島の状況をごく正直に描いている。B-24の爆弾もさることながら、低空を這ってくるブリストル・ボーファイターの機銃掃射が厭だ、というのはいかにも切実。

  • rinakko さん

    再読。

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人物・団体紹介

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久生十蘭

1902(明治35)年、現在の北海道函館市生まれ。本名、阿部正雄。東京の聖学院中学校を経たのち、帰郷して函館毎日新聞社に勤務。28(昭和3)年、新聞社を退社して上京し、岸田國士に師事。パリでの遊学も経て演劇界で活躍する。34(昭和9)年に「新青年」にて「ノンシャラン道中記」の連載を始め、次第に小説の

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