裸婦の中の裸婦 河出文庫

澁澤龍彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309408422
ISBN 10 : 4309408427
フォーマット
出版社
発行年月
2007年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,190p 図版12p

内容詳細

「裸婦の中のもっともすぐれた裸婦、えらび抜かれた裸婦」をめぐつて交わされる十二の対話。作品にまつわる伝説や隠された意味が自由に語られる中で、次第に「見る」という行為の意味が明らかになってくる。バルチュス、ベラスケス、クラナッハ、百武兼行、デルヴォーなど、古今東西の芸術作品を独自のスタイルで読み解く美術講義。

目次 : 幼虫としての女―バルチュス スカーフを持つ裸婦/ エレガントな女―ルーカス・クラナッハ ウェヌスとアモル/ 臈たけた女―ブロンツィーノ 愛と時のアレゴリー/ 水浴する女―フェリックス・ヴァロットン 女と海/ うしろ向きの女―ベラスケス 鏡を見るウェヌス/ 痩せっぽちの女―百武兼行 裸婦/ ロココの女―ワットー パリスの審判/ デカダンな女―ヘルムート・ニュートン 裸婦/ 両性具有の女―眠るヘルマフロディトス/ 夢のなかの女―デルヴォー 民衆の声/ 美少年としての女―四谷シモン 少女の人形/ さまざまな女たち―アングル トルコ風呂

【著者紹介】
澁澤龍彦 : 1928‐87年。東京生まれ。本名龍雄。東大仏文科卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介するかたわら、人間精神や文明の暗黒面に光をあてる多彩なエッセイを発表。晩年は小説に独自の世界を拓いて、広く読まれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア さん

    西洋美術の歴史の中では、古代ギリシャの彫刻から現代絵画に至るまで、これまでに膨大な数の裸婦像が表現されてきた。そうした中から選りすぐりの、これぞ「裸婦の中の裸婦」12点が取り上げられ、対話スタイルで語られる。選者は澁澤龍彦なので、裸婦といった時にいかにも選ばれそうなのはアングルの「トルコ風呂」くらいで、それ以外は澁澤御大のお眼鏡にかなったものが精選されている。中で最も澁澤好みなのは、クラナッハかと思われる。一方、百武兼行にいたっては私には初めて聞く画家だ。また、エロティシズムという点では、ニュートンか。

  • YM さん

    12の裸婦画を対話形式で紹介していく本書。当然ながら読む前と読んだ後で、裸婦の印象が違うんだなあ。個人的には「水浴する女」の裸で戯れてるのに全然キャピキャピしてない不穏な感じ、自由を制限されてるような感じと、「うしろ向きの女」の艶かしいミカエルの菱形がエロティックでいいな。「幼虫としての女」のほっぺが赤くてかわいらしい。

  • Mishima さん

    魅惑の裸婦12種。絵画、写真、人形、彫刻から。最初にバルチュス絵画。「幼虫としての女」か。なるほど艶、色気、媚びなどは皆無。ベラケラス作の「後ろ向きの女」には逆にたおやかなエロスが滲んでいる。じっくり見てしまったのは「デカダンな女」。ヘルムート・ニュートンが撮ったシャーロット・ランプリング。テーブルにこしかけてハイヒールを履いた足は椅子の上にのせて。右サイドからこちらを振り向き右手の指をワイングラスのふちにかけて。脇にはタバコ。ヴィスコンティが評した「悲劇的な目」が見つめる。対話式文章は澁澤龍彦感が横溢。

  • メタボン さん

    ☆☆☆☆ 官能的な作品ばかり展示されている展覧会で絵を前にしながら知的で少しエロティックな会話を楽しみながら歩いているような気分。特にそのディアローグの相手がちょっとクールな美女という設定が萌えてしまう。さすが澁澤の晩年の連載にて良作。澁澤の闘病により、その連載を3回だけ引き継ぐことになった巌谷國士も、立派にその代役を果たしている。ちょっと体型が異常に見えるクラナッハやバルチュスの裸婦が印象的。ウェヌス(ビーナス)の主題が多い。ベラスケスのウェヌスの腰に表れる「ミカエルの菱形」が艶めかしい。

  • マリリン さん

    澁澤氏が選んだ12の裸婦について、対談形式で語り合っている。10〜12の作品については澁澤氏が巌谷氏に託し対談が続く。最初にカラー写真もあり読みながら写真も見るという楽しい読書になった。裸婦の作品ではニュートンの「デカタンな女」が良かった。対談で面白かったのは「両性具有の女」。本書に登場する大江健三郎の「性的人間」も手元にあるが、間を置いて読んでみよう。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品