夏至南風(カーチィベイ)河出文庫

長野まゆみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309405919
ISBN 10 : 4309405916
フォーマット
出版社
発行年月
1999年09月
日本
追加情報
:
15cm,185p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • masa さん

    海から吹きつける夏至南風が、街の腐爛を促すように湿らせる。夏の入り口に似て、大人への入り口は傷みやすい。少年たちの内側は膿み爛れて、無花果のように開いたソレから漂う腐臭と甘い汗。無垢ではいられないなら、やめてしまおう。触れた先端から流れ出る命と入れ替わりで侵蝕する終わることへの焦燥。自己と世界への嫌悪、それでも尚捨てきれない希望、そんな閉回路からの逃走。僕を僕たらしめる傷痕すら醜く溶けて、本当の手遅れになる前に。腐敗した季節。灼けた線路。 So darlin', darlin', stand by me.

  • mii22. さん

    白い太陽は真上から地上に影を刻み付け、不快な熱気はねっとりと肌にまとわりつく。今年も湿気をおびた夏至南風(カーチィベイ)が吹いてきたら夏のまえぶれの腐敗した季節がはじまる合図。少年たちの好奇心は本性を剥き出し攻撃的に愛を貪り食らう。腐爛した果実がざっくり口をひらき吐き出したものは異臭を放つのか、それとも甘い誘惑の匂いを放つのか。少年はなぜ腐爛してゆくものに惹かれるのだろう。やがて夏が訪れる頃には腐爛し崩れ落ちた果実も土にかえる。何事もなかったかのように季節はまた巡りくる。

  • HANA さん

    恐らくは中国南部、海岸の町を舞台にした少年の物語。一読ストーリーは模糊として掴みがたいが、読んでいる間中どこか熟したような、腐敗した果実の匂いを含んだような空気感をしきりに感じる。さらには出てくる登場人物が全て背徳的な面を持っているのもそれに輪をかける。性行為そのものが描かれているわけではないけど、彼ら彼女らが登場するたびにねっとりとしたそれを感じる。主人公たちの前で起きた様々な事件は、解決やそれなりの落ち着きを見せることなく進行していくが、本書においてはそれもまた独特の空気感にマッチしている気もする。

  • 小夜風 さん

    【所蔵】もうすぐ夏至なので長野さんの「夏至祭」を再読したくなり、そういえば他にも「夏至」が付くタイトルの本があったな〜と積み本の中から引っ張り出しました。読み始めてすぐに「あ、これ嫌いな方の長野さんだ」と感じ、読むのをやめようかと迷ったのですが、他の方のレビューにこの本が長野さんの中で一番好きという方がチラホラいたのと、主人公がろうあのような表現があったので気になり、何とか読んでみました。……やっぱり嫌いです(苦笑)。こんな爽やかそうなタイトルと表紙なのに、苦手な人はトラウマになるレベル、要注意です。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    男女関係なしの近親相姦、一方な依存と嫌悪、嗜虐とその逆転、熟れ爛れた女と冷ややかな男と諦めたようで強かな少年。そして一時の冷たい美と熱量を放つ腐乱死体。夏の風もない乾いた日差しと廃墟の描写に干からびたミミズ、刈られた草の匂い、轢かれた蛙、死にかけた蝉など夏が来るたびに生の頂点と同時に死の季節だと思う気持ちを改めて強く、感じました。

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人物・団体紹介

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長野まゆみ

東京都生まれ。1988年に『少年アリス』で第25回文藝賞を受賞。2015年には『冥途あり』で第43回泉鏡花文学賞と第68回野間文芸賞をW受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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