地の群れ

井上光晴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309403410
ISBN 10 : 4309403417
フォーマット
出版社
発行年月
1992年08月
日本
追加情報
:
208p;15X11

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • かおりんご さん

    小説。戦後の長崎が舞台。被爆者への差別や部落差別が入り交じっていて、何が何やら混乱した。勉強不足を痛感。我が子を被爆2世だと思いたくない母親は、自分は8月9日に長崎にいなかったと嘘を突き通す。被爆したことが原因で結婚できない男は、部落の娘を手込めにする。人間の醜さに焦点が当てられているので、読んでいて気持ちが沈んでしまった。

  • りつこ さん

    ヘヴィな小説だった。被爆したことを恥と感じたり差別するというのがいかにも日本的な感じがしていや〜な気分になった。虐げられているものが虐げられているものを誹謗中傷する。被害者が加害者になり、差別的な言葉を吐き、互いの憎悪を募らせる。そしてここに描かれる戦争の爪痕の生々しさ。人間の醜い面をこれでもかと見せつけられ、毒にやられたけれど、たしかにここには人間が描かれているのだと思った。しんどかった。

  • fseigojp さん

    井上光晴 初期代表作 重いが目がそらせない 中上健次と相通じるものがある 今後は井上荒野の父として知られるようになるだろうけど 次は西海原発を読もう

  • michel さん

    ★4.0。”海塔新田”、そこは長崎原爆の被爆者が身を寄せ群れ住む部落。朝鮮人への、被爆者への、部落への3視点からの差別が、地に群れる人間の醜悪を浮き彫りにする。さらに炭鉱労働や社会主義運動の影も加わり、戦後日本の混沌が凝縮されて浮き彫りになる。医師・宇南親雄を中心に、福地徳子、津山信夫、家弓安子、入れ代わり立ち代わり、そして交差しながら、それぞれの視点から私たち読者に後ろ暗さを突き付ける。衝撃的な作品。

  • モリータ さん

    ◆単行本は1963年9月河出書房新社刊。部落差別・被爆者差別に絡む性の欲望を主題とし、炭鉱や朝鮮人労働者のモチーフも響き合う。親雄が父とその愛人二人を焼くシーンは白眉。登場人物が背負っているものを整理しながら読む必要がある。先行する短篇「手の家」を読んでよかった。虚構であるといってもマジメに考えさせられる作品であり、「ここには被害者は加害者であり、加害者はまた被害者であるといった表層的なレベルの言語はどこにもない。井上光晴の言葉は、そうした表層的なレベルを遥かに深く超えている(川西政明の解説より)」。

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人物・団体紹介

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井上光晴

1926(大正15)年5月15日‐1992(平成4)年5月30日、享年66。福岡県出身。炭鉱労働を経て日本共産党に入党。『書かれざる一章』で党の内情を描いたとされ除名処分に。その後上京し、本格的に作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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