名づけられないもの

サミュエル・ベケット

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207872
ISBN 10 : 4309207871
フォーマット
出版社
発行年月
2019年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
258p;20

内容詳細

0世紀最大の作家による到達点「小説三部作」ついに完結。はたしてこれも小説であるのか。ベケット没後30年、フランス語からの個人新訳第3弾。投込栞寄稿=吉増剛造、中原昌也

著者
サミュエル・ベケット (ベケット)
1906〜1989年。アイルランド出身の小説家・劇作家。『モロイ』を含む小説三部作は51〜53年にかけてミニュイ社より刊行された。52年『ゴドーを待ちながら』を刊行。69年、ノーベル文学賞を受賞。

宇野 邦一 (ウノ クニイチ)
1948年生まれ。哲学・フランス文学。著書に『土方巽――衰弱体の思想』、『〈兆候〉の哲学』、『ドゥルーズ――群れと結晶』など。訳書にアルトー『タラウマラ』、ジュネ『薔薇の奇跡』など。

【著者紹介】
サミュエル・ベケット : 1906‐1989。アイルランド出身の小説家・劇作家。1927年、ダブリン・トリニティ・カレッジを首席で卒業。28年、パリ高等師範学校に英語教師として赴任し、ジェイムズ・ジョイスと知り合う。30年、トリニティ・カレッジの講師職を得てアイルランドに戻るも翌年末に職を離れ、その後パリに舞い戻る。33年末から35年末にかけて鬱病の治療を受けにロンドンで暮らし、一時は精神分析を受ける。その後ダブリンやドイツ各地を経て37年末に再びパリへ。38年、路上で見知らぬポン引きに刺される。39年夏に一時ダブリンに戻るも、フランスがドイツと交戦状態に入ってまもなくパリへ戻る。戦中はフランスのレジスタンス運動に参加。秘密警察を逃れ、南仏ヴォークリューズ県ルシヨン村に潜伏、終戦を迎えた。46年頃から本格的にフランス語で小説を書きはじめる。小説三部作『モロイ』『マウロン死す』『名づけられないもの』は47−50年に執筆、51−53年にミニュイ社より刊行された。52年『ゴドーを待ちながら』を刊行、53年1月にパリ・バビロン座にて上演。これらの作品は20世紀後半の世界文学の新たな創造を先導することになる。69年、ノーベル文学賞を受賞。映像作品を含む劇作や短い散文の執筆を、フランス語と英語で晩年まで続けた

宇野邦一 : 1948年生まれ。哲学・フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • かんやん さん

    誰が語っているのか。語る「私」の存在・状況すら曖昧になり、ただひたすら語り続けるためにだけのように、沈黙へと向けて、語られる。しかし何が?確かなものなど何もなく、ここには実のところ語るべきことなどないのかもしれない。表現の人跡未踏の地。この先に何があるのか。ここから先には何もない地点。始まりはなく、すでに終わっているような。言葉による解体と言葉そのものの解体。それでも、辛うじて有機的な繋がりを保っていて、意味を辿れないでもない。或いは、その無意味を。鬱になったから書いたのか、書いたから鬱になったのか。

  • ケイトKATE さん

    語り手である“私”が延々と語り続けているが、小説としては破綻しているし、エッセイでもない。『名づけられないもの』は、散文作品であるというのが妥当であろう。主人公は、そもそも生きているのか死んでいるかも定かではない。それどころか、“私”は存在していたのかも分からない。なのに“私”が止めどなく語るのは、語ることができなかった者に代わって語らせる本であったのだろうか。読み終えたものの、『名づけられないもの』を理解できた自信はない。

  • Tenouji さん

    言葉で輪郭を描いては、心に現れたイメージを、すぐ消すという行為、のリズムを感じる。

  • まふ さん

    いつものベケット節の文章が最初から現れる。饒舌にひっきりなくしゃべり続ける、あるいは心に浮かんでくるのか。切れ目のない独白のオンパレード。おそらくいろいろな世界、人生、経験がひたすら語られているのだろうがそれが何だかは読者にははっきりとわからない。自分がワームであり、マフードであり、マーフィーであり、マロウンであるようだが、それなど「どうでもいいことだ」。自分は「彼」であり「彼ら」でもある。独白は続いていくが物語が続いているわけではなさそうだ。

  • tyfk さん

    三部作の中ではこれが一番好き。30ページから怒涛の改行なしの流れ、175ページあたりからアクセルが入る感じ。まあウィトゲンシュタインの「語りえぬことについては沈黙しなければならない」と関連づけたくなるけど。沈黙を語るためには語りえることをどれだけ語りえるか、という反転した関係か。(句読点はあるけど)改行なしで続く感じは絵巻とかの詞書にも似てるかな。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

サミュエル・ベケット

1906‐1989。アイルランド出身の小説家・劇作家。1927年、ダブリン・トリニティ・カレッジを首席で卒業。28年、パリ高等師範学校に英語教師として赴任し、ジェイムズ・ジョイスと知り合う。30年、トリニティ・カレッジの講師職を得てアイルランドに戻るも翌年末に職を離れ、その後パリに舞い戻る。33年末

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品