ブアレム・サンサル

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2084 世界の終わり

ブアレム・サンサル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207308
ISBN 10 : 4309207308
フォーマット
出版社
発行年月
2017年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;20

内容詳細

完璧で決定的な勝利を収めた“大聖戦”ののち、核で荒廃した大地は何億もの死体で覆いつくされた。偉大な神ヨラーとその忠実な代理人アビを信奉する宗教国家アビスタンでは、思想・信条の自由を忘却し、街区に縛られた“信徒”たちが陰鬱な日々を送っている。極寒のサナトリウムで療養中の役人アティは、やがてこの国の“境界”を夢見るようになる。名高い祭司の息子コア、古代の村を発見した考古学者ナース、“本”をはじめ失われた文明の遺物を収集する商人トーズ、猥雑で混沌として無秩序なゲットー。この世界の起源と真実を求めて、アティとコアは旅に出る。ジョージ・オーウェル『1984』ミシェル・ウエルベック『服従』のその先を描いたディストピア小説の新たな傑作、誕生。アカデミーフランセーズ小説賞グランプリ。

【著者紹介】
ブアレム・サンサル : 1949年アルジェリア生まれ。エンジニアリングと経済学を学び、民間職を経てアルジェリアの産業省に入省。官僚として働くかたわら、1999年、フランス語で執筆した小説『蛮人の誓約』でデビュー。2003年、政府の推進する教育におけるアラビア語公用語化などに強く反対して退職後も、アルジェリアに留まり、政府の監視下にありながら、歴史や文明を俯瞰する骨太の作品を発表しつづける。2008年、イスラーム原理主義とナチズムを扱った長編『ドイツ人の村―あるいはシラー兄弟の日記』を発表し、数々の文学賞を受賞

中村佳子 : 1967年広島県生まれ。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Koichiro Minematsu さん

    2084年近未来の世界は文明崩壊し、宗教が力を見せ国家を全体主義が覆う。舞台はイスラム系の国家で宗教感にもがくアティを中心に、抵抗しながら己の生き方を模索する、不安に苛まれる中で生きようとする苦悩。全てがふりだしだ。やり直すしかないし、それでいいのかも分からない。

  • syaori さん

    舞台は宗教が支配する全体主義国家アビスタン。この体制に疑問を持つようになったアティの目を通して描かれる、祈り働くルーティンと秘蹟が交錯するアビスタンでの生活は、全体主義の行き着く先の一つを示しているのだとは思いつつもどこか遠い世界のような感覚だったのは、日本には国家的な宗教がないからかも。ただ、疑問を抱きつつも体制の前になすすべもないアティやトーズの様子は他人事とは思えず、では現在の日本にはどんな物語が必要なのかと考えてしまいました。そしてそこで自分はアティたちのように疑問や夢を持てているのだろうかと。

  • ヘラジカ さん

    皮肉なことに未来への不安は素晴らしい文学を生み出す。古今東西、度々小説の形式で語られてきた終末世界・ディストピアが、昨今高まりつつあるイスラム教の脅威によってこの傑作の形をとって姿を表したのを喜んで良いのだろうか。もちろん、この小説をイスラムの影響関係に限って語るのは間違っている。宗教の恐ろしさだけではなく、『1984年』同様、巨大権力が統治する世界とその限界・終わりを描いていることは疑いようがない。それは仏教だろうがキリスト教だろうが変わりはないのだから。(2017・57)

  • em さん

    「体制側がその絶対主義を維持する方法は、先手を取ること、体制側自らが反体制派をつくり、それを本物の反体制派にサポートさせるように仕向けることだ」アルジェリアの作家によるディストピア小説。アルジェリアでは、現在も文学が検閲対象となっているそう。かつての東側から、色々なことを押し付ける矛先をただイスラムに変えるというのはちょっと疑問もあるけれど、これは読者の身を置く環境にもよるのかもしれない。ともあれ『1984』から始まった物語は、今もリアルに見える。

  • zoe さん

    2084年から存在する閉ざされた狭い宗教に支配されかつ相互に監視する世界。世界の端が気になったり。そして2084年以前の世界は?

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ブアレム・サンサル

1949年アルジェリア生まれ。エンジニアリングと経済学を学び、民間職を経てアルジェリアの産業省に入省。官僚として働くかたわら、1999年、フランス語で執筆した小説『蛮人の誓約』でデビュー。2003年、政府の推進する教育におけるアラビア語公用語化などに強く反対して退職後も、アルジェリアに留まり、政府の

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