ナギーブ・マフフーズ

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シェヘラザードの憂愁 アラビアン・ナイト後日譚

ナギーブ・マフフーズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309205120
ISBN 10 : 4309205127
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
塙治夫 ,  
追加情報
:
20cm,358p

内容詳細

アラブ人作家初のノーベル文学賞を受賞した著者の晩年の代表的小説。「アラビアン・ナイト」が終わった翌日から始まる「続編」といえる作品。奇想天外なファンタジーと現代的な人間の苦悩を織り込んだ豊饒な世界。

【著者紹介】
ナギーブ・マフフーズ : 1911‐2006年、エジプトのカイロ生まれ。現代アラブ世界を代表する作家。1988年にはアラブ人作家として初めてノーベル文学賞を受賞した。カイロ大学哲学科を卒業後、短編集『狂気のささやき』を出版して以来、半世紀以上にわたって精力的に文学活動に励み、54冊の長編と短篇集を発表した。そのほかにも、多数の映画脚本、劇作、随筆を執筆し、現代アラブで最も多くの読者を持つ第一人者としての地位を確立した。代表作は、カイロ旧市街に住む中下層階級の庶民の生活を社会的なリアリズム手法で描いた大河小説「カイロ三部作」(1956‐57年)で、不朽の名作とされる。第一作が『バイナル・カスライン(双宮の間通り)』、第二作が『カスル・アッシャウク(愛欲の館)』、第三作が『スッカリーヤ(砂糖小路)』である

塙治夫 : 1931年、茨城県生まれ。1952年、外務省に入省。その後、カイロでアラビア語を研修し、アラブ7か国などに勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 棕櫚木庵 さん

    1/3)『千夜一夜物語』の後日談ではあるが,読んだ印象は,本家(?)の『千夜一夜物語』とはずいぶんと異なる.本家のシェヘラザードやシャハリヤール王は(一応は)幸せになる.しかし,こちらのシェヘラザードは,シャハリヤールに血の臭いを感じて受け入れることができず,また,シャハリヤールも罪悪感から逃れられない.さまざまな登場人物も,欲に駆られて愚行を演じるのは本家と同じだが,本家ではその愚かさが笑い飛ばされている感じが強いのに対し,本書ではずっと深刻で重苦しい印象を残す.

  • rinakko さん

    再読。素晴らしい。千一夜物語の翌朝から始まる、続篇といえる作品。何百人もの処女、何十人もの敬虔な篤心家を殺したスルタンが、本当に別人のようになるわけもなく懺悔を重ねて罪が消えるはずもない。という自身の苦悩とシェヘラザードの憂愁。一方、権力を持つものが悉く不正を行う市の様相は、人心を惑わす妖霊と信者のイフリートたちの介入により混迷を深める。アラディンやシンドバードが登場して《物語》の境界が滲む。幻想的な設定に魅了され、騙し合い誘惑に負け堕落した者、運命に抗い苦悩する者の姿を描く眼差し、その先のラストに痺れた

  • こつ さん

    アラビアンナイトの続編という触れ込みに惹かれて。お馴染みのメンバーで不思議な世界観、でも本家とはちょっと違うなんだか違います。いい人が悪魔に人生狂わされたり、悪かった人がアッラーのために善をなそうとしたり。人間に完全な悪も完全な善もなく、完全なのは神さまだけ、ということでしょうか。

  • syaori さん

    千夜一夜物語の後日譚となっています。シャハリヤール王の正式な妃となったシェヘラザードが王に対して信じきれないものを感じているという導入部になるほどとうならされました。確かにシェヘラザードは単に王が一夜限りで娘たちを殺してしまうのを止めるために王の寝所に赴いただけで別に王のことが好きでもなんでもないんですよね。そのシェヘラザードの憂愁を感じ、かつての自分が犯した罪にさいなまれる王の苦悩が物語の一番下の部分を流れています。いきいきと描かれる千夜一夜の時代の市井の様子などが懐かしく、また読み返したくなりました。

  • fukafkacraft さん

    千一夜ファンとしては外せない本。「その後」の物語としては筋が通っており、あのテイストも踏襲してはいるが、ミステリ要素も混じってやや薄味。あの独特の「くどさ」、豪華絢爛さ、どこへ連れて行かれるか解らない酩酊感を期待するとやや足りない。各話がつながっているのに人名が覚えにくいので、所々解りづらい。全部短編の千一夜の方が解りやすいかも。後半にアラジンが死ぬが、ほとんど意味不明。

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1911年、エジプト・カイロ生まれ。1988年、ノーベル文学賞受賞。2006年逝去

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