ヴィトルド・ゴンブロヴィチ

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ポルノグラフィア

ヴィトルド・ゴンブロヴィチ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309201375
ISBN 10 : 4309201377
フォーマット
出版社
発行年月
1989年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
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245p;20X14

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • キャンダシー さん

    素晴らしい作品。逆説のオナニストであるフレデリクによって、最も卑俗で崇高なものをナルキッソスの逆転した遠近法のなかで崩壊させ、新たに模型の神と扼殺された美が支配する、清廉で猥雑な神秘劇にまで仕立て上げた。ヘニアとカロルは視線を交わさずに見つめ合い、無言のままで囁き合う。若い二人の未完成の遊戯は、両性具有ファシストであり、午前三時のルシフェルでもある。そこでは、恋愛的エロスなど翼の折れたセルロイドのキューピッドに過ぎない。√−1 として割り込んでくるユジェクとともに、フィナーレも完璧ですよ、ヴィトルドさん!

  • mm さん

    この作品では、若い16歳の男女、彼らの視線や行いを経由してエロティックな願望を満たそうとする中年男2人(とは言っても30過ぎ)の事細かな心理プロセスの陳述書という形態を取る。しかし、私がそこに感じたものは下卑た妄想や性欲ではなくて、ひとつののポーランド魂のようなものだった。単なる若さというより「途上にある」という状態に価値を置く。やがてそれが成熟と結びつかなくてはならない時には、残酷な状況を経る必要があるのではないかという悲壮な諦念。1943年のポーランドの政治状況の比喩にも読めた。

  • hirayama46 さん

    ううむ、これもまた奇妙な小説だなあ。起こっている出来事はそれほど異常でもないけど、語り手のフィルターを通すことにより、物事はどんどん歪に、異形になっている。彼の「若さ」に対する意識は、いったいなんなのだろう。色々と考えさせられます。ぼくの読解力不足もありそうだな……。/パートナーのフリデリクはたいへんデモーニッシュで印象に残る人でした。こわいなあ。

  • h さん

    ポーランド人はポーランドに献身する度合いが少なければ少ないだけ、それだけより多くポーランド人になり得た。詭弁?もっとはっきりさせてみよう。ポーランド人は生まれつきポーランド人である。従って彼がより多く自分であることによって彼はますますポーランド人となる。だから私のポーランド超克願望は、我々の個人的ポーランド性強化の欲求と同じ意味になる。

  • 龍國竣/リュウゴク さん

    203頁の記述が印象的だ。若者は「自己自身に対して犯す」。この行為によって「若さは自己を確認する」。ゆえにその行為は「若い人を酔わせる」。実に作者らしい言い回し、発想だ。私=作者が理屈をこねながら物語る。私の自意識過剰さが滑稽にもみえる。

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