私小説

金原ひとみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309030951
ISBN 10 : 4309030955
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
260p;19

内容詳細

作家は真実の言葉で嘘をつく。現実の私をめぐり真実の言葉を紡ぐ第一線の表現者たちによるむき出しの物語。

【著者紹介】
金原ひとみ : 1983年生まれ。2003年『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞を受賞

尾崎世界観 : 1984年生まれ。ロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。『母影』で芥川賞候補作に選出

西加奈子 : 1977年生まれ。2004年『あおい』でデビュー。15年『サラバ!』で直木賞を受賞

エリイ : 芸術家。Chim↑Pom from Smappa!Groupメンバー

島田雅彦 : 1961年生まれ。83年『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー

町屋良平 : 一九八三年生まれ。二〇一六年『青が破れる』で文藝賞を受賞しデビュー。一九年『1R1分34秒』で芥川賞を受賞

しいきともみ : 一九九二年生まれ。ロツクバンドMy Hairis Badのヴォーカル・ギター

千葉雅也 : 一九七八年生まれ。哲学研究者、作家。著書に『動きすぎてはいけない』『勉強の哲学』『意味がない無意味』『現代思想入門』『デツドライン』『オーバーヒート』等

水上文 : 一九九二年生まれ。文筆家。文芸批評・書評のほか、映画やドラマ、アニメのレビュー、オタク文化やジェンダー/セクシュアリティに関連したエッセイ等を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    金原 ひとみは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者が「文藝」2022年秋季号の特集「私小説」で責任編集を務めた短編集の単行本化、オススメは、しいき ともみ(初読)の「鉛筆」&金原 ひとみ「ウィーウァームス」です。 https://web.kawade.co.jp/bungei/42997/

  • アキ さん

    現代における私小説とは何なのでしょう。金原ひとみが責任編集した自身も含む7人の私小説は、かつての私小説というカテゴリーと明らかに別もので、それでいて読者は作者の実生活を覗いているかのような刺激を享受する。千葉雅也が「私小説論」で、人間そのものが目的性と脱目的性の両輪でできているダブルシステムである以上、素朴な意味での私小説というのはあり得るのかと述べている。私小説とは自らの人生が偶発的であるというフィクション性から生まれると定義できるのかもしれない。私小説としては「鉛筆」しきいともみが、一番良かったです。

  • pohcho さん

    金原ひとみ責任編集の私小説集。私小説というとウジウジジメジメしている、もしくは赤裸々で大胆というイメージだが、いずれもそんなイメージとは違う作品ばかりだった。金原さんはご自身の書く小説そのもの。西さんのカナダ移住、乳がん闘病のことは最近知ったばかりなので、知らなかったら驚いていたと思う。意外によかったのはエリイさん。コロナに肝炎に妖しい整体師。つきあってる友人が妖しすぎて笑える。どこまで実話かわからないけど私生活が心配な感じ。話としては面白かった。しいきともみさんの自伝的小説もよかった。初小説とはすごい。

  • 優希 さん

    金原ひとみさんが責任編集した「私小説」になります。虚構と現実の狭間の中で響く音楽のような作品たちに酔いました。どことなく濡れた香りがするのは金原さんが編集したからでしょうね。

  • 竹園和明 さん

    金原ひとみ責任編集。「私小説」というテーマで8人が寄せた作品集。初読みのエリイ氏が“リトル金原ひとみ”の風合いで興味深かった。全て実話とは思わないが各人がテーマに添った逸話を綴る中、金原ひとみ作品だけは質感がやや異なる。主人公「私」は夫のあらゆる言動が許せなく、また浮気相手の世間や他人への無関心も許せなく、この弛んだ社会が引き起こすそれらの風潮の中で自分がどう在ればよいかで葛藤する。常に毛羽立っているようなその苦悩が痛々しい。それを私小説として送り込んで来た彼女の訴えをどう捉えるべきか、考えさせられた。

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人物・団体紹介

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金原ひとみ

1983(昭和58)年、東京生れ。2003(平成15)年、『蛇にピアス』ですばる文学賞。翌年、同作で芥川賞を受賞。’10年、『TRIP TRAP』で織田作之助賞、’12年、『マザーズ』でドゥマゴ文学賞、’20(令和2)年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、’21年『アンソーシャルディスタンス』で谷崎潤

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