民族と国家 文春学藝ライブラリー

山内昌之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784168130700
ISBN 10 : 4168130703
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
追加情報
:
336p;16

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • skunk_c さん

    1993年に出された新書版はパラ読みしていたが、今回補論も加えられたので通読した。オスマン帝国の宗教を軸にした「柔らかい専制」による「多民族」世界帝国がいかに解体され、その中で「民族」(著者も断っているように、その定義づけの議論には踏み込んでいないが、アイデンティティを重視した、しかも複合的なものと捉えていることは、著作全体から感じる)が多様な姿を現したかを具体例を挙げて論じている。特にバルカン(ボスニアやコソヴォ)、中東のアラブ社会を理解するために本書は必読と思う。コンパクトな補論も今を知るために重要。

  • シノウ さん

    再読。イスラム圏の人たちのアイデンティティは複合的である。オスマン朝での緩やかな国家統合を担っていたのは各宗教、宗派ごとによる自治システムであるミレット制の役割が大きい。フランスからうねりが起きた、土地と国民が深く結びつき国境が大きな意味を持つようなった近代国家とはかなり相容れない概念なのかもしれない。大変読み応えがあるが、また知識を身につけたたびに何度も紐解き考えていかないといけない書籍だと思う。

  • masuamago さん

    イスラム教国家だったオスマン帝国の崩壊とその地での国民国家形成にあたってそこに住む人のアイデンティティの確立に関して。自分が日本人としてのアイデンティティを考える時、ほとんど宗教アイデンティティは考慮しない。だけど、中東の人はそうではない。複数のアイデンティティが重層的に存在して、人々の間でズレているから均一的な国民を有する国家の設立は困難になってるというのがよく分かる。この本はかつて新書だったものに補論として2018年現在の中東情勢についての考察が追記されている。非常に興味深くオススメ。

  • ドバイ さん

    30年近く前の本だが、今でもそれよりは内容は色褪せない。中東、イスラム関連の必読書だと思う。

  • シノウ さん

    中東問題の根幹は、民族のマーブル模様でありイスラムの考え方と西欧風の考え方の齟齬である。かつて世界の中心として栄華を誇ったこの地域は、豊富な石油資源と宗教の聖地を含んだ利益とアイデンティティをめぐる策略が蠢き続けている。イスラムの寛容とは、イスラムが優位であることで始めて生じるものだ。この優位をどこで感じられるか、させるかが中東問題を沈静化させる上で大事なのかもしれない。

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人物・団体紹介

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山内昌之

1947年、札幌市生まれ。北海道大学大学院博士課程を中退、東京大学で学術博士を取得。現在、東京大学名誉教授、ムハンマド五世大学特別客員教授、武蔵野大学客員教授。また、富士通フューチャースタディーズ・センター(FSC)特別顧問、アサガミ顧問、KIZASHI顧問、横綱審議委員会委員長なども務める。専攻は

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