一九四六年憲法 その拘束 文春学藝ライブラリー

江藤淳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784168130410
ISBN 10 : 416813041X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年04月
日本
追加情報
:
233p;16

内容詳細

アメリカの影から逃れられない戦後日本。戦後憲法や日本の言説空間を覆う欺瞞、さらには戦後知識人の倒錯を鋭く批判し続けた江藤淳による、『閉された言語空間』とならぶ「日本戦後論」の代表作。幻の「『ごっこ』の世界が終ったとき」を収録した記念碑的名著。

目次 : 一九四六年憲法―その拘束/ 一九四六年憲法―その拘束・補遺/ 「ごっこ」の世界が終ったとき/ “戦後”知識人の破産/ 憲法と禁圧/ 憲法と禁圧・再説

【著者紹介】
江藤淳 : 1932年、東京生まれ。文藝評論家。慶應義塾大学英文科卒。在学中の56年に『夏目漱石』を上梓。58年に『奴隷の思想を排す』、59年に『作家は行動する』を発表し、評論家としての地位を確立する。『小林秀雄』『成熟と喪失』『近代以前』などの文藝批評のみならず、『海舟余波』などの評伝、『海は蘇える』などの史伝も執筆し、『閉された言語空間』など、米国が作った戦後憲法や日本の言説空間を鋭く批判する仕事も続けた。99年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 双海(ふたみ) さん

    全共闘運動や三島由紀夫の自決事件など、遊戯性と虚構性の域を出ない戦後日本の政治運動を「ごっこ」と名指し、公的なものが存在しない日本を批判した「『ごっこ』の世界が終ったとき」(1970年)。また、検閲により一切の批判を封じられ成立した日本国憲法の成立過程を、米国公文書館の史料等を基に検証し、憲法批判がタブー視される時勢のなか、「押しつけ」憲法だと鋭く批判した「一九四六年憲法――その拘束」(1980年)。(本書紹介より)

  • roatsu さん

    江藤淳畢生の名著。GHQ統治と検閲を知らず、その絶対支配下で当時の米国の利益、第二次大戦直後の時点のみしか説得力を持たなかった9条2項のような非現実的考えをふんだんに反映して成立させられた現憲法を疑いも無く愚かに崇拝する日本人が増えた今こそ価値がある一冊。和英で残る膨大な資料を読みこみ意図的に誤訳させている個所を見抜いたり、氏の慧眼には驚くばかり。辛く苦しい執筆作業だったのではないかと思う。巻末の解説は蛇足で、本書を読んで感じること、考えることは読者それぞれに任せるべき。悪しき編集の見本のようなもの。

  • こぼこぼ さん

    「『ごっこ』の世界が終わったとき」を読み返したくなっていたので,学藝ライブラリー版で復刊されたのは喜ばしい限り。表題作はその後の「閉ざされた言語空間」へと続く。「黙契と共犯」,「顕教と密教」と云ったタームで日本の戦後状況に切り込んで行く。現状はこれが書かれた1960〜80年よりも,よりもグロテスクな状況に陥っていると感じられる。昨今の安保論議を追う上でも復習出来た。解説が「永続敗戦論」の白井聡と云うのは完全に編集者のミス。時局を斬っているつもりなのだろうが,悪罵は読むに堪えない。

  • 小鳥遊 和 さん

    本書の表題論文および「ごっこの世界が終わったとき」については、かつてamazonに詳細な要約を書いた。同時に、白井聡の解説への批評もつけ加えた。手に収まる小冊子ながら、内容の充実、現在も古びない問題提起は驚くべきものだ。絶版の憂き目に遭わないとも限らないので、入手、一読をお勧めする。

  • 肉欲棒太郎 さん

    SCAP(GHQ)による押し付け憲法論のスタンダード的な著作だが、江藤は単なる保守改憲派ではなく、保・革・米三者持ち合いの権力構造=戦後体制そのものへの批判者だったという点は注目に値する。反米的言辞を弄じながら「1946年憲法」に対しては何も言えない白井聡や孫崎といった"反米リベラル"系知識人の欺瞞に対する批判の書でもあり得るだろう。

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江藤淳

文芸評論家。1932‐99。1957年、慶應義塾大学卒業。56年、結核療養中に「夏目漱石」を執筆、58年『奴隷の思想を排す』で新進評論家としての地位を確立。62年より2年間在米。東工大教授、慶大教授などを歴任した。新潮社文学賞、菊池寛賞、日本藝術院賞、野間文芸賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行

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