近世大名家臣団の社会構造 文春学藝ライブラリー

磯田道史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784168130083
ISBN 10 : 4168130088
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
追加情報
:
544p;16

内容詳細

全国を行脚し集めた厖大な史料を社会経済史的に分析し、儀礼、禄高、婚姻、養子縁組、相続などの実態から江戸時代の藩に仕える武士の実像に迫る。武士は侍、徒士、足軽以下の三層から構成され、あらゆる面で明確な身分内格差があったことが鮮やかに浮かび上がる画期的論考。

目次 : 第1部 家格と階層秩序(格と礼の秩序/ 格式禄高と婚姻/ 格式禄高と養子/ 婚姻・出生の階層差)/ 第2部 階層の再生産構造(徒士層の編成制度/ 足軽の編成制度/ 士・徒士・奉公人の相続実態/ 「譜代」足軽の編成実態)/ 第3部 居住形態と経済構造(足軽・中間の供給構造/ 侍・徒士・足軽以下の存在形態/ 侍層と武家奉公人/ 終章)

【著者紹介】
磯田道史 : 1970年、岡山県生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、静岡文化芸術大学准教授。史料を読みこみ、社会経済史的な知見を活かして、歴史上の人物の精神を再現する仕事をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • MUNEKAZ さん

    人気学者のガチ研究書。江戸時代の武士における侍・徒士・足軽のヒエラルキーを古文書を駆使して明らかにし、その実態に迫っている。世襲による身分固定や儀礼での扱いにより侍・徒士と足軽に引かれた厳然たる差。世襲が成されない足軽は農村から人材が還流し、百姓・町人と変わらない扱いを受ける。ただし、兵農未分離故に少ない俸禄に頼らずとも農村で自弁でき、却って生活が楽なのは面白い。逆に辛いのは中間にある徒士で、侍ほどの高禄ももらえず、足軽のような別の生産手段もなく困窮に追い込まれていく。近世武士の構造的な問題がわかる良書。

  • OjohmbonX さん

    武士と一口に言っても、内部は侍・徒士・足軽の3層構造になっていて、各層の経済構造や世代交代・階層移動の様子は大きく異なっていたという。それも江戸時代の初期か後期かでも変化がある。一つの家・人物など個別具体例ではなく、地域も超えた一般構造を見せる本は珍しくてとても面白かった。地位と収入が保証された侍、地位は低いが農業収入のある足軽に比べて、副収入も乏しく経済的に困窮した徒士が、幕末期に変革の中心的存在になった、という指摘が面白かった。

  • taka さん

    論文形式なので、なかなかのボリュームだが武士の経済や習慣が非常によくわかる。武士と一言でいっても「侍」「従士」「足軽以下」で生活や習慣が全く違うことに驚愕した。挨拶一つにしても自分と相手の身分によって作法が違うのは非常に面倒だと思う。階級社会で階級を上げようにも並々ならぬ時間を要することも現代感覚とは違っていて興味深かった。

  • あまたあるほし さん

    テレビや雑誌などでわかりやすく歴史を解説している磯田氏の本領発揮!これだけの統計を取るためにどれだけの時間と労力をかけているんだろ。家臣団の結婚先の統計は、数字をみるだけで楽しい。ネットに落ちてるような知識をひけらかす文化人が多い中、地に足がついた本物の力を見せつけてくれた。大事なのは、氏は平易な言葉で、われわれのような一般の読書に語りかけてくれていることだと思う。

  • さんだんばら さん

    武士=侍+徒士であって、足軽は武士ではないのか。これはしらんかった。徒士はいまで言う、ワーキングプア、足軽は兼業農家か。 足軽や中間が武士とは言い難いのならば、伊藤博文や山縣有朋はそれこそ平民宰相になるのではないのかなあ(爵位をもっていたから、平民宰相ではないのだろうけれど)。平民宰相といわれた原敬は家老の子だから、これまたおかしな話になるよねえ・・・。 色々と知らないことばかりでしたな

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人物・団体紹介

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磯田道史

1970年岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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