陰陽師 鼻の上人 文春文庫

夢枕獏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167919832
ISBN 10 : 4167919834
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
村上豊 ,  
追加情報
:
104p;16

内容詳細

妙法寺の僧、善智内供の悩みは顎の下まで垂れ下がる、赤く腫れた長い鼻だ。ある時、蘆屋道満が連れて来た女童が、その鼻を吸って吐き出せば、九十九匹の色とりどりの虫が出てくる、出てくる。道満いわく「百に、あと一匹足りぬ」。シリーズ百本目を寿ぐ、神と人と眷族の優しい物語。村上豊さん追悼の「文庫あとがき」収録。

【著者紹介】
夢枕獏 : 昭和26(1951)年、神奈川県小田原市生れ。48年、東海大学日本文学科卒業。52年、「奇想天外」誌に「カエルの死」を書いてデビュー。圧倒的な人気を博する「陰陽師」「魔獣狩り」「餓狼伝」の各シリーズをはじめ、山岳、冒険、ミステリー、幻想小説などの分野で広範な読者を魅了し続けている

村上豊 : 挿絵画家。昭和11(1936)年、静岡県生れ。高校卒業後、デザイン会社、市役所職員を経て、35年に、当時直木賞を受賞した司馬遼太郎の週刊サンケイの連載小説「風の武士」で挿絵デビュー。以後、新聞・雑誌連載の挿絵や、絵本の原画・書籍の装幀を数多く手掛ける。平成10年には第46回菊池寛賞、19年に「本朝奇談 天狗童子」(佐藤さとる)で第21回赤い鳥さし絵賞を受賞。令和4年7月22日、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO さん

    これは夢枕さんの陰陽師シリーズの挿絵を担当している村上さんへのオマージュということで出されたのですね。村上さんが昨年亡くなられていることを初めて知りました。今後の陰陽師シリーズはどうなるのでしょうね。このシリーズのひとつの愉しみが失われてしまいました。この本でもカラフルな挿絵が数多く収められていてそれが話をさらに興味あるものにしてくれています。

  • 眠る山猫屋 さん

    馥郁たる優しい空気に包まれた短い物語。晴明、博雅そしてすっかり馴染んだ蘆屋道満が不思議な物語に寄り添う。いつも通り、京の世に起きた摩訶不思議な事件の解決に、それぞれ乗り出す三人。蘆屋道満は表題作通り、鼻がデカい坊さんを救いに、晴明と博雅は鳴らなくなった楽器の謎を解きに。事件は交わるが、神秘的な光景が美しい。降り散る桜の花弁はこんなにも優しくも絢爛に舞い散るのか。この情景は、夢枕獏さんにしか描けないよなぁ。あぁ、早く桜の季節が来ないものか・・・。

  • mahiro さん

    今昔物語などに出てくる鼻の内供陰陽師版。村上豊さんのカラー挿し絵凄く良い。ユーモアがあって不気味さや、迫力もありきっちり写実的でないのが見る人の想像力を刺激する。夢枕獏さんの陰陽師はこの挿絵じゃなきゃ…と思うがもう新しい挿絵を見る事はかなわず。いつものように晴明と博雅が登場。帝の前で鳴らなくなった牧馬を弾く博雅、今昔や宇治拾遺と違って内供の鼻が元に戻ったのが良かった。

  • みやび さん

    芥川龍之介の有名な作品「鼻」に陰陽師の世界を絡ませると、一瞬にして雅やかで美しい物語に変わる。流れるような心地良い文体に、どこか滑稽さのある温かい挿絵。優美な絵巻物を見ているような気持ちになれる。しかし、その挿絵を担当されていた村上豊さんがお亡くなりになられたそう。陰陽師の作品にこれ以上ないくらいよく合っていただけに、今後はもう見られないのかと思うと物寂しく感じる。それでもこの作品は続いてゆく。夢枕獏さんと村上豊さん、心はこれからもお二人共に。「ゆこう」「ゆこう」そういうことになったのであった。

  • Tanaka9999 さん

    2023年第1刷、文藝春秋の文春文庫。陰陽師シリーズはすべて既読、と思っていたのだが記憶にない。絵本的シリーズは読んでいないのかもしれない。それにしてもこれは陰陽師シリーズの中でも名作といえると思う。「鼻」のモチーフに道満を絡ませ方が特に秀逸である。

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人物・団体紹介

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夢枕獏

1951年生まれ。77年、「カエルの死」で作家デビュー。『上弦の月を喰べる獅子』で、89年に第10回日本SF大賞を受賞。『神々の山嶺』で、98年に第11回柴田錬三郎賞を受賞。2017年に第65回菊池寛賞を受賞。18年に紫綬褒章を受章

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