山本周五郎名品館 4 将監さまの細みち 文春文庫

山本周五郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167911058
ISBN 10 : 4167911051
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
480p;16

内容詳細

孫娘を妾にと言われた祖父の意地「野分」、流産で子を持てない夫婦の哀しみ「並木河岸」、主君と幼友達の歳月「桑の木物語」等9編。

【著者紹介】
山本周五郎 : 1903(明治36)年‐1967(昭和42)年。山梨県生れ。26年、「須磨寺附近」で作家デビュー。『日本婦道記』が43年上期の直木賞に推されるも固辞、以後すべての文学賞を辞退した。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』『さぶ』など、多くの傑作を遺す

沢木耕太郎 : 1947年、東京都生れ。『テロルの決算』で79年に大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『一瞬の夏』(新田次郎文学賞)、『深夜特急』、『凍』(講談社ノンフィクション賞)、『キャパの十字架』(司馬遼太郎賞)など常に方法論を模索しつつ、ノンフィクションに新しい地平を開いてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    文春文庫から4分冊で出た山本周五郎短篇集の最後の巻です。沢木さんが選んだ作品は全部で36の短編ですがここでは「悲哀」「かなしみ」というテーマで9つの作品が収められています。既読の作品が多く再読ですがこのようなテーマで読むとまた印象が異なりました。「ひとごろし」は2回も映画化されていたようです。私はみていませんでした。最後のエッセイで山本周五郎と山手樹一郎の交情が描かれていて知らなかったことなので参考になりました。

  • キムチ27 さん

    3冊連続で読むと、病膏モウ(←差別用語だね)的な感覚に陥る。江戸・・もっとも世界的に中世が「心身共に寒く、身分の段を越える事は無知以前、絶望の時間だと改めて感じる。この作品集、男女の情愛が色濃く結集。岡場・居酒屋・・病夫、父、幼子に囲まれがんじがらめの女たち。身分という見えない鎖が縦横に張り巡らされた隙間で幽かに息をしている人々の息遣い。50歳超は「老女」枯れ木のような手足とざんバラの白髪頭。背景によく登場する老松の情景がぴったり。殆どの場面に登場する酒くらいしか憂さが晴れない。小道具の欠けた茶碗で完璧。

  • ぶんこ さん

    感想を書いている時「悲」と「哀」のどちらを選ぶか迷います。そんな時は自分の感じた心持ちで選んでいたのですが、沢木さんの解説を読んで「悲哀」の違いに「そうそう」と納得したのです。4巻目は女性の「哀」をテーマにした作品集と思っていたのですが、途中から男性の「悲」も感じられる作品が出てきました。見事に「悲哀」が書き分けられています。私は女性だからか「野分」や「墨丸」に心惹かれました。ただ流産を繰り返す妻を持った夫側の心情を描いた「並木河岸」にも感動しました。沢木耕太郎選のシリーズが終わってしまい残念。

  • kawa さん

    沢木耕太郎選最終巻。どの作品も味わい深い逸品。特に周五郎版「坊ちゃん」の趣きの人物造形を主人公に据え、主従を超えた友情を描く「桑の木物語」が今のところのマイベスト短編。

  • 島の猫 さん

    「悲哀」がテーマのW。岡場所といえば今でいう風俗といったところか。ここでは男女共に現実世界で傷ついた心を埋めるために、居る。それがある程度癒えると男女共に去っていける。しかし女性は生きることとその仕事が同化していてどこにもいけない。彼らはそれが一時のものだと知っているから互いに深入りしないように瞬間的に優しさを交換する。そんな場所で出会った男女が一生を添い遂げるという夢は難しいからこそ、魅力的に見えてしまう。強い引力が、真心か利害かを、冷静に見ることを不可能にさせる。だからこそドラマティックだ。

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人物・団体紹介

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山本周五郎

1903年、山梨県生まれ。横浜市西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。関東大震災後、復職せずに文学修行に努める。29年、「少女世界」に童話や少女小説を発表する。43年、『日本婦道記』が第17回直木賞の候補に推されるが辞退。59年、『樅ノ木は残った』が第13回毎日出版文化賞

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