須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京 文春文庫

大竹昭子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167910419
ISBN 10 : 4167910411
フォーマット
出版社
発行年月
2018年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
496p;16

内容詳細

須賀敦子没後20年。親交の深かった著者が、ミラノ、ヴェネツィア、ローマと須賀の足跡をたどり、その起伏ある人生と作品の背景を探る。そして、初めて解き明かされる、帰国後『ミラノ 霧の風景』刊行までの東京における「空白の20年」。初めて読む人にも再読したい人にも最良の案内となる、清新な須賀敦子論。

目次 : ミラノ(電車道/ ムジェッロ街の家 ほか)/ ヴェネツィア(島へ/ 橋づくし、小路めぐり ほか)/ ローマ(アヴェンティーノの丘/ カンポ・マルツィオ彷徨 ほか)/ 東京(空白の二十年/ 文体との出会い ほか)/ ことばを探す旅 ロングインタビュー

【著者紹介】
大竹昭子 : 1950年、東京都生まれ。79〜81年、ニューヨークに滞在、執筆をはじめる。小説、エッセイ、批評など、ジャンルを横断して活動。須賀敦子とは、雑誌のインタビューで知り合い、亡くなるまで親しい関係にあった。朗読イベント「カタリココ」を開催中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    先日松山巌さんの須賀敦子に関する本を読んだばかりなのですが、書いてある部分があまりダブっていないので楽しめました。こちらはミラノ、ベネツィア、ローマ、それと帰国してから須賀が著作を発表するまでの空白の20年間といわれる時期を著作を引用しながら書かれています。大竹さんの文章も須賀さんが書かれているのではないかと思われるくらいに筆致が似ていて邪魔になりません。まるで本人が書いているのではないかという感じでした。

  • どんぐり さん

    「ミラノ」「ヴェネツィア」「ローマ」の三部作に、帰国後20年間の空白から作家活動に入った須賀の足跡をたどる「東京」と「ロングインタビュー」を収載した2018年刊行の文庫本。既読の三部作は、著者が須賀と一体化したかのような筆致で心地良さをもたらすものであった。大竹は、須賀の創作の秘密として、人の孤独を取り上げ、その孤独は「宇宙のなかの小さな一点」のような魂のありようだと述べ、「人を絶望させ、悲愴感に追い込むものではなく、人間のだれもが、究極においては生きなければならない決意と励ましに満ちた孤独であった」→

  • 佐島楓 さん

    須賀敦子さんの登場が、いかに凄まじい話題となったか、リアルタイムでその熱気を味わってみたかった。複数の言語を使いこなすということが文章に与える影響についても触れられてよかったと思う。人生は旅である。須賀さんは歩き続けるのをやめられなかった方なのだろう。

  • アキ さん

    ミラノ、ヴェネチア、ローマでの朝の散策は気持ちいい。まだ観光客がまばらな石畳の路。その路を須賀敦子もかつて歩いた。イタリアを巡る旅は、大竹にとって彼女の精神に少しでも近づく方法。日本へ帰国後20年近くして60歳で生み出された文章には、自分なりの文体をみつけるためそれだけの時間が必要であった。文学を目指してついに作品を生み出した須賀の「自由と孤独」が背中あわせになった生き方と、知識と実存をいかに結びつけるか挑戦する人生であった、ということを明らかにする書。大竹の思い入れが最後のロングインタビューでよくわかる

  • aika さん

    静かでたしかな言葉で綴られた文章の目には見えない下地、須賀敦子という人の素顔を超えてある種の生々しさを伴う深層に迫る一冊です。彼女の本を慕うひとりとして、そこまで踏み込んで知ることにためらいましたが、須賀さんのほとばしる情熱がいきすぎてしまう人間くさい所や、その奥に潜む孤独の深淵さに、ひとりの人間としての親しさを感じました。それは、戦後にひとりの女性が日本と欧州、文学と信仰、そして目の前の生活と現実社会の価値観との狭間を彷徨い迷いながら、その足で人生を歩いていく姿に、どこか共鳴せずにはいられないからです。

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