春秋の檻 獄医立花登手控え 1 文春文庫

藤沢周平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167908126
ISBN 10 : 4167908123
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
追加情報
:
352p;16

内容詳細

医者になる夢を叶えるべく江戸に出た登を迎えたのは、はやらない町医者の叔父と口うるさい叔母、驕慢な娘ちえ。居候としてこき使われながらも、叔父の代診や小伝馬町の牢医者の仕事を黙々とこなしている。ある時、島流しの船を待つ囚人に思わぬ頼まれごとをするが―。若き青年医師の成長を描く傑作連作集。

【著者紹介】
藤沢周平 : 昭和2(1927)年、山形県鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。主要な作品として「白き瓶―小説 長塚節」(吉川英治文学賞)など多数。平成元年、菊池寛賞受賞、6年に朝日賞、同年東京都文化賞受賞。7年、紫綬褒章受章。9年1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    藤沢周平に導かれて久方ぶりに浅草・両国界隈の江戸下町を逍遥する。本書は「獄医立花登手控え」シリーズの第1弾。7つの短篇を収録。まずは獄医という主人公の設定がユニーク。小伝馬町牢獄が立花の職場である。そこには極悪人から軽微な犯罪者まで様々な囚人たちが犇めくが、いずれも江戸の片隅、吹き溜まりのようなところにいた者たちだ。立花自身の身分もまたけっして高いものではない。いかにも藤沢周平らしい世界である。物語もまたしみじみとした哀感に彩られ、華やかさとは無縁な沈潜した江戸をそこに現出させる。

  • 新地学@児童書病発動中 さん

    小伝馬町の牢獄で獄医として働く青年立花登を主人公にした連作。登と江戸の底辺を生きる人々の心の触れ合いが、きめ細かな文章で描かれる。高校生の時から藤沢周平の小説を読んでいるが、何度読んでもこの作家の作品は新鮮な感動に浸ることができる。この世の矛盾を凝視する姿勢、弱者に対する包み込むような共感、寡黙ながら誠実に生きる主人公など、小説はかくあるべしと読むたびに感じる。この小説にもその長所は当てはまり、再読ながら熱中して読んだ。今回は特に、「女牢」の中で登が薄幸な若い女性に示す優しさが、心に沁みた。

  • naoっぴ さん

    江戸住まいの叔父のもとで居候をしながら牢医師の仕事をする青年医師・立花登。牢で起こる事件を調べたり、居候先の叔母や従妹おちえとのやりとりなど、彼が遭遇する様々な出来事を描いた連作短編集。柔らかで品の良い文章、強く爽やかな主人公、江戸の人情味ある話。いや〜実に気持ちの良い本です。忙しい中でもふと手にとれる手軽さもあるし、読めばどっぷり江戸情緒に浸れるし、私にとって癒しのような本。おちえとの関係も気になるところ。次も読まなくちゃ♪

  • TakaUP48 さん

    出羽亀田藩の神童と呼ばれ、医者を目指して叔父小牧玄庵の元で世話になっている立花登が主人公。柔術を学ぶ傍ら、叔父から小伝馬町牢医を押しつけられる。ケチで下男扱いをする叔母と美人だが驕慢な娘従姉妹のおちえ、酒好き怠け者の叔父一家の中でで悶々と暮らす。牢医に関わったおかげで、罪人に関わる事件を岡っ引きの藤吉と次々に解決する。いずれの話に出てくる女たちが、何となく物憂げな寂しい人に描かれているような…。今をときめく、幾多の時代小説作家に多くの影響を及ぼすことになった「藤沢ワールド」に触れ、楽しみが増えた!

  • kei302 さん

    ◆海坂藩城下町 第5回読書の集い「冬」◆文春文庫版で読んだ。講談社版の2002年12月新装版 第1巻 解説は佐藤雅美氏(第2巻宇江佐真理氏)講談社版で読みたかったなぁ。居候先の叔母と娘のおちえに振り回され、いいように使われ..。捕物や乱闘シーンとホームドラマっぽい家の様子、小伝馬町の牢に絡んだ事件など人間味あふれた読みどころ盛りだくさんで楽しめました。おちえの反抗期と非行?はこの先治るのか。先が気になる終わり方。

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