桜子は帰ってきたか 文春文庫

麗羅

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167907532
ISBN 10 : 4167907534
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
麗羅 ,  
追加情報
:
381p;16

内容詳細

終戦直後の満州。韓国人青年・クレは恩人の妻・桜子に同行し千キロ超の道のりを踏破、北朝鮮の港から船に乗せた。36年後、クレは桜子が家族の元に帰っていなかったことを知る。ある中国残留孤児の殺人事件を契機に、謎の封印が解かれていく。過酷な運命のなか貫かれた無償の愛が胸を打つ傑作ミステリー。

【著者紹介】
麗羅 : 1924(大正13)年、韓国慶尚南道咸陽郡生まれ。1934(昭和9)年来日。1943年陸軍特別志願兵として出征。戦後、1947年、韓国内で工作員として活動中に韓国警察に逮捕され、拷問で背骨を折る重傷を負う。人事不省のまま棺桶に入れられて脱出、日本へ密航する。1950年、調布の米軍基地のクラブでマネージャーとして働いていたが、英語・韓国語に堪能なことから通訳として朝鮮戦争に参戦する国連軍に従軍。1973年、「ルバング島の幽霊」で第4回小説サンデー毎日新人賞(推理小説部門)を受賞してデビューを果たす。1983年には『桜子は帰ってきたか』で第1回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    30年振りの復刊。人間の善悪に国籍は関係ないと思った作品。大東亜戦争末期の満州。ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し満州に侵攻する。北満の坑山に勤務していた安東夫婦は夫の安東真琴が、関東軍の暴虐に抗したため殺害されてしまう。安東夫婦に恩義がある韓国人のクレは、安東真琴の願いから夫人の桜子を日本に無事に連れ帰ると約束する。何とか桜子は日本に帰ったはずだったが、実際は帰国出来なかった。そこにあったのは同じ引き揚げする日本人の底知れぬ悪意。純粋に安東夫婦の為に献身するクレに頭が下がる。一矢報いるクレに救いを見た。

  • ナミのママ さん

    【ミステリ週間@月イチ】『第一回サントリーミステリー大賞読者賞受賞』昨年30年ぶりの復刊されたこの本。出てくる交通網や通信手段などは古いのですが、犯人探しの部分とは別に、登場人物のまっすぐさがとても良かったです。この本が書かれた当時、終戦はまだ生活に姿を見せていた時代だと思います。終戦直後の満州で、恩人の妻を日本に帰国させるために命をかけて守った青年。なのに帰国していなかったのはなぜか?読メの感想は少なく、発売時も話題にならなかったと思うのですが、復刊してくれて良かったと思える一冊でした。

  • 馨 さん

    大東亜戦争にて満州に渡った桜子と旦那さんにお世話になったクレが、桜子を日本に無事に送り届けられたのか?というストーリー。ソ連軍から逃げているシーンは戦争の話だったが、数年後クレちゃんが来日してからはサスペンスになってしまいややガッカリしました。戦争さえなければ登場人物それぞれ別の人生を送り、死んだ人も死なずに済んだろうにと思います。親と会えないままの子供、また子供を手放す親、様々な戦争経験をした日本人が当時いたと思います。クレのように人種をこえて、恩義を忘れず命を大切にする人が増えれば良いなと思います。

  • goro@80.7 さん

    再読了。敗戦により満州から桜子を守り命からがら逃げるクレ。恩人の妻である桜子に淡い恋心を抱きながら重く長い刑期を務め日本に来たクレ。しかしそこには桜子の姿はなかった。一途なクレの姿が胸を打つ。

  • hit4papa さん

    中国残留孤児問題を背景にしたミステリー。時も場所も異なる複数の殺人事件を、ひとつに収斂するストーリの仕立て方がすばらしいです。文章も力強くて、簡潔で、敗戦時の過酷な状況に緊張感が漲っています。主要な登場人物たちが、それぞれとても良い人なのが特徴的。圧倒的な悪意との対比がとても上手く描かれているので、ラストに胸をうたれてしまいます。真相は早々にわかってしまいますが、人間ドラマとして良質な作品です。

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麗羅

1924(大正13)年、韓国慶尚南道咸陽郡生まれ。1934(昭和9)年来日。1943年陸軍特別志願兵として出征。戦後、1947年、韓国内で工作員として活動中に韓国警察に逮捕され、拷問で背骨を折る重傷を負う。人事不省のまま棺桶に入れられて脱出、日本へ密航する。1950年、調布の米軍基地のクラブでマネー

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