むかし・あけぼの 小説枕草子 上 文春文庫

田辺聖子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167905958
ISBN 10 : 4167905957
フォーマット
出版社
発行年月
2016年04月
日本
追加情報
:
499p;16

内容詳細

有名な歌人の父・清原元輔に溺愛されて育った海松子。男顔負けの学才を持ちながら、凡庸な夫と平凡な結婚生活を送っていた。そんな海松子の楽しみは、物語でもなく日記でもない草子を書き綴ること。その「春はあけぼの草子」が宮中で評判となり、一条帝の后・定子に仕えることになり…心ときめく枕草子の世界がいまここに!

【著者紹介】
田辺聖子 : 1928年大阪生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で芥川賞受賞。軽妙洒脱でユーモラスな小説を主体に歴史エッセイ、評論など幅広く活躍。87年「花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女」で女流文学賞、93年「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞受賞。95年紫綬褒章受章。98年「道頓堀の雨に別れて以来なり」で泉鏡花文学賞、井原西鶴賞、99年読売文学賞受賞。2000年文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のびすけ さん

    清少納言が書き綴る「春はあけぼの草子」。中宮定子さまとの共感と触れ合い。清少納言とその周りの女房や公達が個性的で生き生きと描かれていてとても楽しい。特に清少納言の夫の則光がいい味を出している。仲良しの弁のおもとが清少納言に残した言葉「書きとどめてね、定子さまのすばらしさ、女が感じたこの世のすばらしさを」にぐっときた。道隆公亡き後の権勢は伊周ではなく道長に移り、定子さまの後宮に翳りが見え始めたところで、下巻へ。

  • assam2005 さん

    清少納言の生涯と「枕草子」が出来上がるまでの舞台裏を描く。上巻は道長が伊周を押し退け関白となったところまで。とうとう少納言の主人・中宮定子側と対立する者が頂点に立つ。その不安な中でさえ清く美しく振舞う中宮。その中宮に惚れ込む少納言。中宮定子は人間として本当に素晴らしい人だったのかもしれない。官位の低い男性達の手のひら返した立ち振る舞いを見て「これだから男は」と言う少納言の一刀両断は、生きる時代を間違えたんじゃないかと思います。この時代に今風な考え方ができ、立ち振る舞えるということに驚きました。

  • getsuki さん

    上巻だけでこのボリューム。そして枕草子のエピソードを織り込みつつ、清少納言の人生を鮮やかに描いていて面白い。則光のイケてなさぶりがやけにリアルでつい笑ってしまった。これに乗じて新訳の枕草子出したら売れると思うのは私だけ……?

  • ともこ さん

    清少納言の生涯と「枕草子」の誕生を描いた小説は、読みやすくまるでテレビドラマを見るように情景が浮かんだ。宮仕えする女性は、今で言うキャリア・ウーマンで、女は家を守るのが本来の姿とされた時代、「はねっかえり」とも見なされた。歯に衣着せぬ清少納言のもの言いは納得することが多く、定子中宮のもと、華やかで生き生きとしたサロンの仲間に加わって語り合いたいようだった。美しく聡明な定子中宮の描写には清少納言の深い愛情が感じられた。また、さまざまな女房たちの姿が現代の女性につながるようにも思え楽しかった。

  • りー さん

    上巻は、道隆の死→道長に内覧宣旨→定子が宮中に戻るまで。清少納言の一人称で語られ、読者は枕草子の文章と歴史上の出来事を、彼女の視点に同調して自分の気持ちのように味わえます。ライトノベル並に平易で弾むように書かれつつ、人々の心の襞に分け入る深みのある文章が素晴らしい。昔読んだ田辺さんのエッセイに、空襲警報を聞きながら不思議と生死の事ではなく、ただ、美しいものを再び見ることは出来ないのだと思った、と書かれていたのを思い出しました。清少納言の想いと重なるような気がします。刹那の美しさ、その切なさ。人の愛しさ。

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人物・団体紹介

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田辺聖子

1928年、大阪生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる…』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で98年に泉鏡花文学賞と99年に読売文学賞、2003年『姥ざかり花の旅笠』で蓮如賞を受賞。0

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