崖っぷち侍 文春文庫

岩井三四二

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167903190
ISBN 10 : 4167903199
フォーマット
出版社
発行年月
2015年03月
日本
追加情報
:
354p;16

内容詳細

戦国末期。千葉房総の大名、里見家に仕える下級武士・金丸強右衛門は、戦で勝てば領地が増えて、生活も楽になり、妾も囲えると意気揚々。ところが主家は、秀吉に領地を減らされ、徳川幕府によって滅ぼされてしまう。負け組大名に仕えた強右衛門一家が、戦乱の世でも明るくたくましく生きる姿を描く痛快時代小説。

【著者紹介】
岩井三四二 : 1958年、岐阜県に生まれる。一橋大学卒業後、電機メーカーに勤務。96年に「一所懸命」で第64回小説現代新人賞を受賞し、デビュー。98年『簒奪者』で第5回歴史群像大賞受賞。2003年に『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、04年「村を助くは誰ぞ」で第28回歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞を、14年『異国合戦蒙古襲来異聞』で第4回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • リュウジ さん

    ★4主人公は地方大名の半農半士の下級武士の長。時は戦国末期なのに、ケンカはあってもいくさシーンはほぼゼロ。描かれた物語はその時の天下人の思惑に翻弄されるなか、代々続く家の存続と家来たちの食い扶持をどうするか、ひとり思い悩む主人公の姿。企業存続・雇用確保は今の弱小中小企業オーナーの課題と同じですやん。御屋形様に仕えながら海運事業を本格化させるのも、下請けに甘んじず事業多角化でなんとか生き残ろうとする考え方。そこに事業承継の悩みも加わる。ホント今も昔も変わらない。地べたで懸命に生きる人を描く岩井氏らしい作品。

  • Yukihiro Nishino さん

    戦国から大阪の陣までの、安房の国の武士「強右衛門」一家の物語。勝者の側に立った筈なのに、主家は徐々に所領を削られ遂には取り潰されてしまう。しかし、禄をもらう代わりに命を懸け、気を使う武士の生活から解き放たれ、息子たちもそれぞれ生きていく方向を見いだし幸せそうなラストが印象的であった。この一家は、これから何があっても強かに生きていくのだろう。

  • yamakujira さん

    里見家に仕えた下級武士、金丸強右衛門を主人公にして宮仕えの苦労をえがく。百人衆として里見家を支えると自負しながらも、その実は半農半士で4人の家人を養うのが精一杯の、いわゆる郷士だ。北条家との戦で得た加増も、里見家が秀吉に減封されると没収、さらに父祖伝来の土地も削減されて青息吐息、長男の出世を喜ぶも主家が改易されて万時休す。勤めた会社が大企業に吸収合併されて、部門閉鎖でとうとうリストラって、サラリーマンの悲哀に通じるね。でも、今に譬えれば、帰る故郷がある地方出身者のようで羨ましいかも。 (★★★☆☆)

  • みどらった さん

    戦国から豊臣、そして江戸時代へ。ひとつの小さな武士の家族がこの価値観変動の時代を生き抜く。なにもかもうまく行くわけでもなく、まったく何もうまくいかないわけでもない。ただ、なにがあろうと彼らは力強く生きている。主人公の強右衛門は戦場経験も豊富で肝がすわっている。頼りなかった息子達もいつの間にか成長していく。強右衛門の老いと息子達の成長を見て、こういう風に家というのは続いていったのだなと思った。

  • Micky さん

    崖っぷち、人事では無いので手にとって見た次第。小田原城の攻防から徳川幕府へ入る時期の弱小大名(里見家)の下級武士の時代に翻弄されるお話。 自分の力ではどうにもならない世の中の動き、権力をもつものにいやおうなしに従わざるを得ない姿は、ちと、サラリーマンの悲哀にも似ている。力のある武士だが主家が弱いのが運命と言えばそれまでだ。 だがなんとか苦しいながらしぶとく生きていく姿に救われる。まあなんとかよかったと言えるのかな。

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岩井三四二

1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業。’96年『一所懸命』で第64回小説現代新人賞受賞。「岩井三四二に外れ無し」と言われ、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、’04年『村を助くは誰ぞ』で第28回歴史文学賞、’08年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞、’14年『異国合戦 

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