邪悪なものの鎮め方 文春文庫

内田樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167900151
ISBN 10 : 4167900157
フォーマット
出版社
発行年月
2014年01月
日本
追加情報
:
339p;16

内容詳細

「邪悪なもの」と対峙したとき、私たちの常識的判断や生活者としての論理は無効になってしまう。そんな「どうしていいかわからない」状況下でどう適切にふるまうか?霊的体験とのつきあい方から記号的殺人の呪い、災厄の芽を摘む仕事の方法まで―“人間的尺度を超えたものに”に対処するための知恵の一冊。

目次 : 第1章 物語のほうへ―邪悪なもののコスモロジー(「父」からの離脱の方位/ 過激派的外傷あるいは義人とその受難 ほか)/ 第2章 邪悪なものの鎮め方―呪いと言祝ぎ(霊的体験とのおつきあいの仕方/ 呪いのナラティヴ ほか)/ 第3章 正気と狂気のあいだ―霊的感受性の復権(人を見る目/ そんなの常識 ほか)/ 第4章 まず隗より始めよ―遂行的予言集(まず隗より始めよ/ 「おせっかいな人」の孤独 ほか)/ 第5章 愛神愛隣―共生の時代に向かって(あなたの隣人を愛するように、あなた自身を愛しなさい/ 学院標語と結婚の条件 ほか)

【著者紹介】
内田樹 : 1950年、東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学文学部名誉教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。2007年、『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞を受賞。『日本辺境論』で新書大賞2010を受賞。2011年、第3回伊丹十三賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 匠 さん

    なるほど〜とか、そうそう!などと頷きながら、随所にユーモアを散りばめた文章を読んでいるとあっという間だった。特に共感できたのは「父からの離脱の方位」「記号的殺人の呪い」「おせっかいな人の孤独」「原則的であることについて」「あなたの隣人を愛するように、あなた自身を愛しなさい」、どれも日頃自分が感じながらもなかなか文章にできなかったような事柄が書かれていて、胸がスカッとできた。内田氏は合気道や居合道もなさるようでちょっと親近感。そしてしばらく遠ざかっていた村上春樹の作品をいろいろ読みたくなってくる1冊だった。

  • おさむ さん

    「明るいニュートラル」な内田センセイ節満載のエッセイ集。霊的体験を強調する題名はちょっと盛ってるかなあ。むしろ森羅万象を切り取るフリートークですね(ラジオのDJみたいな)。卒業式での挨拶「あなたの隣人を愛するようにあなた自身を愛しなさい」。自分をうまく愛せない現代社会を一刀両断する切れ味は流石です。

  • ネギっ子gen さん

    著者自身が、何かを「知る」ために書かれた本。形は色々だが、どれも「邪悪なもの」への対処法という同一主題。冒頭から村上春樹。<『1Q84』は、困難な歴程の果てに、主人公たちが「邪悪で強大な父」という表象そのものを無効化し、「父」を介在させて自分の「不全」を説明するという身になじんだ習慣から抜け出して終わる>。樹先生らしい卓越した要約。【共感】<他人にいちばん伝えたいと思うのは、「自分が知っていること」ではないんじゃないか。自分が知り始めていて、まだ知り終わっていないこと>。深い洞察です。解説は名越康文先生。

  • mincharos さん

    久しぶりに内田樹を注入。難しいところは読み飛ばすけど(笑、刺さるところは刺さる。「『誰の仕事でもない仕事は私の仕事である』という考え方をする人のことを『働くモチベーションがある人』と呼ぶのである」「どのような相手と結婚しても『それなりに幸せになれる』という高い適応能力は、生物的に言っても、社会的に言っても生き延びる上で必須の資質である。それを涵養せねばならない」「家族の条件というのは、家族の儀礼を守ること、それだけである。それができれば、愛も理解も要らない。必要なのは家族の儀礼に対する遵法的態度である。」

  • テツ さん

    世界が、社会が生む邪悪さ。日々他人の内側に見る邪悪さ。そして勿論毎日毎日尽きることなく自分自身の中から溢れ出てくる邪悪さ。そうしたものとどう向き合い、ゼロにすることはできなくてもどうしたら少しでも鎮めることができるのか。まずは自分を振り返ることだよな。自分一番コントロールできる相手である筈の自分自身を鎮められなければきっと何も鎮められないだろう。他人の邪悪さに敏感になりそれを責め立てる前に自身の邪悪さに気づく繊細さを忘れずにいたいですね。

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内田樹

1950年生まれ。思想家、武道家、神戸女学院大学名誉教授、凱風館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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