一朝の夢 文春文庫

梶よう子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167824013
ISBN 10 : 4167824019
フォーマット
出版社
発行年月
2011年10月
日本
追加情報
:
16cm,310p

内容詳細

北町奉行所同心の中根興三郎は、朝顔栽培を唯一の生きがいとしている。世の中は井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊王攘夷の機運が高まり不穏だが、無縁だ。だが江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じ宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に係わっていく。松本清張賞受賞。

【著者紹介】
梶よう子 : 1961年、東京都生まれ。女子美術短大卒。フリーライターを経て2005年、「い草の花」で第12回九州さが大衆文学賞大賞受賞。08年『一朝の夢』で松本清張賞を受賞し、単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のぶ さん

    梶よう子さんは最近よく読む作家さんだが、デビュー作が気になり、今回手に取ってみた。主人公は、北町奉行所同心の中根興三郎。性格はおとなしく、温厚で、朝顔の栽培を唯一の生きがいとしている。時代は幕末、江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じ、宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に係わっていく事になる。300ページ程の長くない作品だが、良く練られたプロットで、実に読ませる内容となっていた。幕末の混乱期の藩の間の対立。本格ミステリーの要素も盛り込まれ、充実した一冊だった。

  • takaya さん

    初読みの作家さんでした。前半は、朝顔の品種改良が生きがいの主人公の時代小説風ですが、後半になると幕末の政情に視点が移る歴史小説風。朝顔の品種改良については、うやむやになってしまった感があり、私には終わり方は物足りなかったです。

  • エンリケ さん

    窓際同心を主人公とするお話。この男、気は優しいが、気弱で冴えないアラサー。唯一の趣味は朝顔の栽培。およそヒーローには似つかわしくないキャラだが思いがけず幕末の要人の知古を得て、歴史の奔流に巻き込まれていく。そのきっかけが朝顔とは微笑ましいが、お話は予想に反して殺伐とした内容に。クセの強い登場人物達が、何故か彼に惹かれたのはそのピュアさ。渦巻く生臭い闘争の中に有って彼の存在は埒外の様。敵も味方も彼には心を開く。様々な苦難を経ても彼は一心に朝顔を育てる。その姿勢は愚直だが凛々しい。異形のヒーローに酔いしれた。

  • のびすけ さん

    主人公の中根興三郎は北町奉行所の同心だが、閑職の姓名掛りを長く勤め、朝顔栽培を生き甲斐としている。飯屋の里恵と再会し、里恵との恋物語と朝顔栽培が本書のテーマかと思いきや、宗観や三好貫一郎との出会い、同じ姓名掛りの村上の存在により、興三郎は幕末の時代の大きなうねりに飲み込まれていく。梶よう子さんの初読みが「ことり屋おけい」だったので、ほのぼのとした内容をイメージしてたが、途中から想像もしてなかった血生臭い展開になっていく。史実にフィクションを絡め、ズッシリとくる読み応えでした。

  • タツ フカガワ さん

    初読みの梶ようこ本は大当たりの感動本でした。井伊直弼が大老に就いた安政年間、北町奉行所の閑職に勤める中根興三郎は無口で口下手な独身三十五歳だが、趣味の朝顔の栽培になると突如能弁になる。そんな興三郎が、幕末の騒乱に巻き込まれていく。朝に咲き夕にはしぼむ朝顔は一期一会の花。同様に興三郎が出会った人たちと別れていくドラマが切ない。朝顔の奥深さも面白かった。

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人物・団体紹介

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梶よう子

東京都生れ。フリーライターとして活動するかたわら小説を執筆。2005(平成17)年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。’08年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞。’16年『ヨイ豊』で直木賞候補、同年、同作で歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。’23(令和5)年『広重ぶるう』で新田次郎文学賞受賞(本データ

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