コズミック・ゼロ 日本絶滅計画 文春文庫

清涼院流水

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167801823
ISBN 10 : 4167801825
フォーマット
出版社
発行年月
2012年05月
日本
追加情報
:
514p 15cm(A6)

内容詳細

元日の午前零時、全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や各県警本部が謎の集団に占拠された。それが日本絶滅計画の幕開けだった。それぞれ特殊な能力を持つ7人組セブンスは、リーダー・タクトの指揮のもと、日本中の人という人を消していく。一体どうやって、なんの目的で?驚愕のパニック・サスペンス。

【著者紹介】
清涼院流水 : 1974年、兵庫県西宮市生まれ。京都大学経済学部に在学中の96年、『コズミック』(講談社)で第2回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、著作は70冊に及ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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日本のミステリ史に大革命を起こした第一回...

投稿日:2021/04/16 (金)

日本のミステリ史に大革命を起こした第一回メフィスト賞受賞者清涼院流水が、帯の売り文句によれば「心を入れ換え」て発表した、片割れの「ブラックオアホワイト」とほぼ同時刊行された作品。 デビュー作「コズミック 世紀末探偵神話」をもじった「コズミック・ゼロ」というタイトルに、流水’大’説の新たな伝説の幕開けを期待したが、売り上げがさほどでもなかったかネタが尽きたか、これ以降は京大出身のインテリジェンスを発揮した英語の教科書みたいなやつやら急逝して流行したマイケルジャクソンを扱った一般読者向けの作品やら、ミステリとは無関係の伝説の作家らしからぬ作品を発表し少し失望したが、文庫化されるくらいにはそこそこ売れているようなので、お金が入ったことは喜ばしく思う。 装丁とさわりの文章から、流水’大’説の濃いのだけれど何故か薄味に終わるという、壁に小説を投げつけられた作家おそらくナンバーワンという作風を和らげ、マゾヒスティックな変人読者だけでなく良い意味で広く一般向けの煮詰めた物語であろうと予想したが、流水大説らしさも確実に残しつつ、完成された堅実な物語は面白かった。 首を傾げる読者はいても焚書にされるような目に合う作品ではない。 分かってての批判はもちろんありだが、作品全否定の、本屋で知らない作家ばかりのなか帯やポップやベストセラーの宣伝に惹かれて読む本を選んでるレベルの層の人は、東浩紀「動物化するポストモダン」でまず自分の見識を深めましょう。 ちなみに清涼院流水の名は舞城王太郎の作品にもたまに登場するが、現代のメタミステリやアンチミステリの源流の一つを知りたいならコズミックは読んでみてもいいかも。 あのたいく…、もとい遠大な物語を完成させる筆体力と爆弾的トリックを書ききる力は称賛に値する。 風呂敷の大きさと広げ方は天才的。 あとは畳み方を覚えれば完璧だ。

ポポロ さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Yuki さん

    冒頭の初詣のシーンを見て「あぁ『コズミック』も最初は初詣だったっけ」と思っていたら、なんだこりゃ。はじめに現れた意味ありげな殺人神父はとっとと殺され、突然人々が消え、思惑のある人物が現れ、「日本を絶滅させるのだよ」まではなんとなく小松左京的パニックSFっぽくてよかったんだけど……。リアリティのある(っぽい)描写でページはめくらせてくれたが、結局心に残るようなものは特になく。JDCは探偵キャラのぶっ飛びっぷりが作品の色々な部分を支えてくれてたのかな。「大説」がこの作家の業なのだな、と思うにとどめておきます。

  • ヤギ郎 さん

    日本から人を消滅させたい時の手引き書。事件のはじまりは元日の神社で人が消える。これをカモフラージュするように、全国の主要警察署がテロリストに占拠される。単なる失踪事件であれば、一つの事件として処理される。しかしこの消滅事件は「桁外れ」。あらゆる立場の人が事件の裏で暗躍する。消えた人たちはどこへ行ったのか? 残された人たちは? 日本は? そして、「世界」はどうなってしまうのか? 緻密に練られた冒険小説。 

  • CCC さん

    作者やタイトルから予想される以上の話はなかったけれど、やりたいことはやった感はある。何事もやり切るのが大事だなと思った。

  • 塩崎ツトム さん

    「コズミック」に比べるとひどくフツー。読者を驚かせるポイントも、フツーだった。トンでる設定も、統計的数字でしか進行しないので、あくまでもおまけだ。

  • やまだん さん

    日本の推理小説史に燦然とその名を輝かせる問題作「コズミック」と「ジョーカー」の作者である清涼院流水のパニック・サスペンス。中身はコズミックとは繋がりはなく,小松左京の日本沈没を彷彿させるような作品。清涼院流水は,浦沢直樹型の作家で,話の盛り上げかたはうまいけど,盛り上げた話にふさわしい最後を用意できない作家というイメージ。この作品も,最後のオチを見ても驚愕したりや感心したりできず,「へぇ…」と覚めためで見てしまった。読んでいるときはそこそこ楽しいので,暇つぶしにはちょうどいいかも(35点)

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人物・団体紹介

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清涼院流水

1974年、兵庫県生まれ。作家。英訳者。「The BBB(作家の英語圏進出プロジェクト)」編集長。京都大学在学中、『コズミック』(講談社)で第2回メフィスト賞を受賞。以後、著作多数。TOEICテストで満点を5回獲得。2020年7月20日に受洗し、カトリック信徒となる(本データはこの書籍が刊行された当

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