裸 文春文庫

大道珠貴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167698010
ISBN 10 : 4167698013
フォーマット
出版社
発行年月
2005年05月
日本
追加情報
:
16cm,233p

内容詳細

「こうしてねぇ、あんたんチのおとうさんもねぇ、揉んだことあるとよぉ」と、自分の胸を揉みほぐしつつ語る伯母。ガリガリで饐えた臭いのするいとこと同じバーで働く、あたし十九歳…。ここは博多の中心地、「ドブ川」こと那珂川ぞいで凭れあうように暮らす三世代の女たちを描いた表題作を含む、芥川賞作家のデビュー作。

【著者紹介】
大道珠貴 : 1966年、福岡市生まれ。2000年に「裸」で九州芸術祭文学賞を受賞し、作家としてデビュー。2003年に「しょっぱいドライブ」で、第128回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • あじ さん

    大道珠貴は世間の好みを無視して逆走している、孤高の作家だと私は思う。 ◆芥川賞候補作「裸」他2篇収録。のちに「しょぱいドライブ」で受賞。

  • 湖都 さん

    ちょっと冷めた目線の若い女性が主人公の短編集。1番好きなのは『スッポン』。従兄弟や職場の人間などの面倒な言動を冷静に捌いているのが、スッとするし面白い。実際に身近に彼女がいたらうまくやれるかわからないけど。文章は少し読みづらいなと思う時もあったが、ちょっと異質な人間を主人公にして淡々と描く作風は好き。男の人たちが皆肉欲あらわでなんだか汚らしく主人公が見下げているのは、著者の過去の経験からなのか…。

  • kozy758 さん

    『裸』は読みづらかった。「あたし」の言葉の連発はあまり好きになれない。『スッポン』は人物がよく描かれている。ここでは「わたし」だ。最後の『ゆううつな苺』が一番好きになれた。中学生が「私」で語っていた。「私」も母親もいい感じで絡んでいた。中学生の感受性もよく描かれている。

  • ゆっ さん

    大道さんのデビュー作は、もうすでに大道さんらしさ全開でした。息づかいが聞こえてくるので、読んでいて生々しいです。相変わらず私には難しいお話ばかりでした、3編とも。

  • 深沢商店 さん

    芥川賞の「しょっぱいドライブ」を読んだかどうかちゃんと覚えてないけど、大道さんのデビュー作。表題作ふくめ、3つの作品どれも味わいがあって良かった。主人公の女性たちは、いっけん世の中をちゃんと歩めていないよう感じなんだけど、そうじゃなくて自分の世界を生きているということでもあるよな、と思わせる強さがある。あっけらかんとしていながらも、したたかな女性たちが頼もしくて元気になりました。

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人物・団体紹介

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大道珠貴

1966年福岡県生まれ。県立福岡中央高校卒業。2000年「裸」で第30回九州芸術祭文学賞受賞。同作、「スッポン」「ゆううつな苺」3作すべてが芥川賞候補となり、話題になる。2003年「しょっぱいドライブ」で第128回芥川賞、2005年『傷口にはウォッカ』で第15回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞

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