昭和史発掘 8 文春文庫

松本清張

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167697075
ISBN 10 : 4167697076
フォーマット
出版社
発行年月
2005年10月
日本
追加情報
:
16cm,430p

内容詳細

尊皇討奸を合言葉に昭和維新を夢見た叛乱将校たち。しかし、重臣を惨殺された天皇の怒りは激しいものだった。日本を震撼させた四日間は、天皇の強固な意志と奉勅命令のトリックで、一挙に終幕を迎える。「兵に告ぐ。勅命が発せられたのである。既に天皇陛下の御命令が発せられたのである」―絶望と混乱。叛乱将校らの運命は。

目次 : 2.26事件4(奉勅命令/ 崩壊/ 特設軍法会議)

【著者紹介】
松本清張 : 1909(明治42)年12月、福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)に生れる。53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。63年「日本の黒い霧」などの業績により第5回日本ジャーナリスト会議賞受賞。67年第1回吉川英治文学賞受賞。70年第18回菊池寛賞、90年朝日賞受賞。92(平成4)年8月死去。98年8月、北九州市に「松本清張記念館」が開館した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • がらくたどん さん

    清張の226D26日夜の重臣襲撃から丸一日たった後の青年将校達と陸軍幕僚達のせめぎ合いを描く。将校達の望み通り「戒厳令」が敷かれ司令部が出来た。しかし28日になると司令部の決行幹部への態度がガラリと変わった。待たされ武器を取り上げられ陸相との面会も拒絶。清張は「軍が秩序をとり戻していた」と書く。幕僚は天皇の怒りを読んだ。その後決行軍は原隊復帰を命じる「奉勅命令」なるものを掲げる皇軍に包囲される。将校達はあたかも天皇が直接下した勅語のような「奉勅」の二文字に怯えて崩壊・離散に向かう。清張の言うトリックだ。→

  • KAZOO さん

    2.26事件の第4冊目でこの巻は、事件を知った天皇が激怒して、それを利用する文部などの権力闘争や、叛乱軍の内情、またその後の軍法会議が克明に記されています。松本清張は本当に資料をきめ細かく援用してその場の臨場感をだしてくれています。最初からの感想でいうと、この叛乱を起こした若手将校はある意味軍部内の権力闘争の犠牲者であったということなのでしょう。最後は軍を守るために秘密の法廷で裁かれ死刑などになったという感じです。

  • かふ さん

    サクサク読めれば感動するろころもあるのだが。憲兵調書とか軍法会議記録とか読むのに骨が折れる。最後のほうがほとんど飛ばし読みしていたが松本清張の解説があるのでそこだけ読んでもおおよそ事件は把握出来る。奉勅命令が出てからそれまで維新軍だと思っていたのが一気に叛乱軍へ。自決を促す者、まだ戦うのだいう者、政府軍に囲まれて負け戦となっていく。そんな中で安藤大尉の自決未遂が痛ましい。今の時代に生きていたら島耕作のような人かもと思うように上官からも部下からも尊敬される人物で、「死ぬな、安藤!」は感動シーンだった。

  • 佐島楓 さん

    当時の駐日アメリカ大使、グルーの証言が鋭い。自然災害や人災が起こっても人々は新聞を読み「何と言う大異変だろう」というだけで日常に戻ってしまう、というような意味。今の私たちにもそういう冷たさはあると思う。無関心から生まれる悲劇は数限りない。

  • Galilei さん

    二二六事件の検証は、澤地久枝と清張が双頭と言えよう。さて私は別の角度で軍人の出世欲や感情論から鑑みた。皇道派の荒木貞夫は前年に男爵を授かり、国家への貢献で華族となった。統制派にすれば、中枢の小畑敏四郎は兄が男爵というだけで面白いわけがなく、皇道派が後退したとはいえ統制派の嫉妬や嫌悪は増々高まり、相沢事件の永田鉄山斬殺で頂点に達しただろう。軍人が男爵になるには世間が驚嘆する武勲が手っ取り早いので、二二六事件以降陸軍が軍事政権を強化すると、将官や左官は男爵や叙勲を欲して大陸で次々と事変を起こしたように察する。

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松本清張

1909年生まれ。福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市小倉北区)出身。1953年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。1956年、朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。1967年吉川英治文学賞、1970年菊池寛賞、1990年朝日賞受賞。1992年逝去。北九州市に「松本清張記念館」がある(本デ

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