望楼館追想 文春文庫

E.ケアリー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167661823
ISBN 10 : 4167661829
フォーマット
出版社
発行年月
2004年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,548p

内容詳細

古い邸宅を改造した不思議な集合住宅“望楼館”。他人の愛したものを盗み、収集する“ぼく”をはじめ、住人に奇妙な人物ばかり。人語を解さぬ“犬女”、汗と涙を流しつづける元教師…。彼らの過去には何が?人の魂の苦悩と再生を優しいまなざしで見つめ、圧倒的な物語の力で描き出す驚異の新人のデビュー作。

【著者紹介】
エドワード・ケアリー : 1970年、イギリス、ノーフォーク生まれ。ハル大学演劇科を卒業後、マダム・タッソー蝋人形館の警備員ほか、さまざまな職業につく。劇曲などを執筆ののち、2000年、『望楼館追想』で小説家デビュー

古屋美登里 : 1956(昭和31)年、神奈川県生まれ。早稲田大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    読友さんの『堆塵館』の感想で作者に興味を持ち、翻訳者がお気に入りの古屋美登里さんだったので読みました。人々に大切な時があったことを証明するものを窃盗、蒐集する癖があるフランシス・オーム。彼が住んでいるのは望楼館(元の名は偽涙館)。そこに住む面々も秘密を幾重にも抱えた曲者揃い。彼らの秘密はこんがらがり、時は盗まれたものと同様に止まったままだった。一人の女性が来るまでは。変な人々ばかりなのに、最後はどの人も最後は愛おしくて仕方なくなります。そして白手袋ハルマゲドンという名付け方が、本当に素敵すぎる。

  • ヘラジカ さん

    『堆塵館』刊行記念に読了。パラノイアの狂宴である。よくもまあ、これだけ尋常でない人々を滑らかに描けるものだ。そして最終的にはその奇妙さと不器用さに対して、最初に感じた不快感を消しとばす程の愛情が芽生えているのだから驚きである。グロテスクなまでに怪物じみた人々は、むしろ人間性が先鋭化した人間らしい人間なのではないか、とすら考えてしまう程に馴染んでしまった。一つ確かなのは、望楼館の人々はただのカリカチュアなんかではないということだ。とんでも人間ばかり登場するのとは裏腹に筋書きは素直で終わり方が素晴らしい。

  • M H さん

    「堆塵館」につながる要素が随所にみられる長編。ゆっくり目の展開で描写される主人公の性格がエグくてなかなかつらい。間接的に「堆塵館」のドライブ感やキャッチーさがどれだけすごかったか思い知った。ただ、「アルヴァとイルヴァ」にしても本作にしても、人間への視線が基本的に優しいのが救い。引き続き邦訳されてほしい。

  • ネコベス さん

    望楼館に暮らす住民は、白手袋を外さないフランシスとその両親、テレビを見続けるクレア、汗と涙が止まらないピーター、犬女のトウェンティと奇人ばかり。ある日新住人のアンナが引っ越してきて、追憶に縛られ時間が止まったままだった住民達の生活に変化が生まれる。アイアマンガーシリーズ同様不気味な挿絵が独特の雰囲気を生み出す。アクが強い住民達が過去の記憶から解き放たれて新たな現実を生きようとするシーンにさわやかな解放感を感じた。しかし、フランシスをかなり危ない奴として描きすぎていて、アンナの先が思いやられる。

  • 翡翠 さん

    あくが強い。あくは旨味でもあるんだよな。これが処女作というのが驚き。

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