周公旦 文春文庫

酒見賢一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167656560
ISBN 10 : 4167656566
フォーマット
出版社
発行年月
2003年04月
日本
追加情報
:
16cm,234p

内容詳細

太公望と並ぶ周王朝建国の功労者にして、孔子が夢にまで見たという至高の聖人に、著者独特の大胆な解釈で迫る。殷を滅ぼし、周を全盛に導いた周公旦の「礼」の力とは何か?果たして彼は政治家なのか、それともシャーマン?そして亡命先の蛮夷の国・楚での冒険行の謎とは。無類の面白さの中国古代小説。新田次郎文学賞受賞作。

【著者紹介】
酒見賢一 : 福岡県生れ。愛知大学卒業。平成元年、『後宮小説』で第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。平成4年には『墨攻』他で中島敦記念賞を、平成12年には『周公旦』で新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ehirano1 さん

    「墨攻」や「御宮小説」のように胸激しく躍ることはなく、総じて淡々と話が進みますが、「なぜ周公旦は敵対国の楚に逃げたのか?」が経日とともに明かされていくにつれて、なんだかある種の学術論文を読んでいるようで胸躍りました。当時の中国大陸が北方と南方ではまるで相反する文化の記述に驚きながら、周公旦がそれを排除するのではなく受け入れていく姿には、カエサルの「寛容」が思い浮かびました。

  • KAZOO さん

    宮城谷さんの太公望にも出てくる周公旦についてについて酒見さんが書かれているのでついでに読みました。この人物は周の王族でありながら、権力欲は見せずに一歩下がった立場で周を守ったということなのでしょう。彼がいなかったらあるいは太公望や他の人物に周を盗られてしまったかもしれないというのが酒見さんの書かれているこの人物像です。礼ということではかなり孔子がもちあげています。

  • NAO さん

    殷周時代は、呪術が何より力を持っていた時代。周公旦のように霊力を持った呪術師がまだまだ強い影響力を持っていた。だが、呪術本位の殷は滅び、頭脳と実戦力でのし上がった太公望を迎え入れた周が勝った。とはいえ、国を安定して存続させるためには何か基盤となるものが必要だ。周公旦が作り上げた礼は、その根源が呪術と深くつながっている、周公旦にしかまとめ上げられないものだった。周の立役者は太公望かもしれないが、周の存続を支えたのは周公旦だった。

  • 射手座の天使あきちゃん さん

    中国、悠久の歴史の中で周の建国(紀元前1046年頃)と発展の礎を築いた男 礼節と深謀遠慮の人として知られる周公丹の素顔に迫る歴史小説、面白かったぁ! と言いえたら良かったんでしょうが・・・ 正直、読書経験値と前提知識不足 どなたか中国歴史小説の面白い入門書教えてくださいませ(笑) m(_ _)m

  • フミ さん

    「子産」に続けての古代中国モノで、酒見先生、初読みでした。「殷の紂王」を倒した「周の武王の弟」が主役なのですが、とても文化的な人で、武王の補佐、そして亡くなった後の、王を後見しての統治が、大変そうに描かれています。日本の戦国だと「小早川隆景」的なイメージでしょうか。対して、第1の功臣「太公望」が、中盤辺りまで「徳川家康」を思わせる食わせ物ぶりに描かれていて、真実はともかく、面白い描かれ方でした。そして、後半に入ってからの「ジャングル探検モノ」を思わせる展開〜最後のまとめと、とても満足できる1冊でした。

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酒見賢一

福岡県生まれ。愛知大学卒業。1989(平成元)年「後宮小説」で第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。92年「墨攻」他で中島敦記念賞を、2000年「周公旦」で、新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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