母の男言葉 文春文庫

伊集院静

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167546090
ISBN 10 : 4167546094
フォーマット
出版社
発行年月
2004年04月
日本
追加情報
:
16cm,352p

内容詳細

「母は笑いながらわざと男言葉を使って、私を慰めようとした。『いろいろあらあな』…笑顔の裏に、一番泣きたかった母の涙の顔があったのを、私は最近、やっと気付いた」母のこと、父のこと、そしてその後の生き方を決定づけた弟の死―。人気作家の日常と本音が垣間見える「週刊文春」人気エッセイ「二日酔い主義」完結篇。

目次 : 安堵のある風景/ それはゲームでしょう/ 腹の虫/ 白球の丘/ 置いてけぼりのパンダ/ かたちが違ってきた/ 父と息子、母と娘/ 桐の実/ 太郎の屋根、次郎の屋根/ 古い貨物船のように〔ほか〕

【著者紹介】
伊集院静 : 昭和25(1950)年、山口県生れ。立教大学文学部日本文学科卒業。平成3年、「乳房」で第12回吉川英治文学新人賞受賞。4年、「受け月」で第107回直木賞受賞。6年、「機関車先生」で第7回柴田錬三郎賞、14年、「ごろごろ」で第36回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • よし さん

    仙台に住んでいた頃のエッセー。日常の生活や思いを素直に書いている。ちょと意外であった。子ども時代や若いときの思い出すことなどに共感してしまう。父とのこと、母のこと、そして弟のこと。高校の恩師との出会いとその後の人生「M先生に逢えたことは、私のすべてであった。」には、嫉妬さえ感じられてしまった。「” 汚れっちまった悲しみに”ーー少年時代は、無垢であることと、対象を見る目が鋭敏すぎることで、濁りが限りなく濁として映っていた気がする」

  • prism さん

    呼んだの忘れてて また読んでしまった(^^;)💦

  • prism さん

    私は厄介事を抱えて歩く気質、厄介が服を着てうるいていふ風だった。そんな時、母は笑いながら、ワザと男言葉を使って私を慰めようとした。 「いろいろあらあな」‥‥若かった私は、それさえも腹が立った。言い返しても母は笑顔を止めなかった。笑顔の裏に、一番泣きたかった母の涙の顔があった。私は最近、やっと気付いた。父のこと、母のこと、そして、その後の生き方を決定づけた弟のこと。

  • ハチ さん

    仕事や毎日の暮らしにしんどくなったら伊集院さんがよい。酒、たばこ、ギャンブルばかりなのに、なんでこんなに格調高く気品があるのだろうか。屈強なあの風貌で野花、人びとの機微、日本の風景を繊細に述べて行く。反則級の格好良さ。

  • nonpono さん

    「自分の勤めている職場の悪口はやめなさい。それは社会人として一番品がないことだ。自分を馬鹿と言っているようなものだな。嫌ならすぐ退めた方がいい。」、週刊文春に長期連載の伊集院静のエッセイ、二日酔い主義のフィナーレ。毎週、木曜日にこのエッセイを読むのが好きだった。初めて出会ったのは、中二。満員列車の中、身体を揺らしながら読んだ。一週間の楽しみだった。憩いだった。わたしもいつか、人を唸らせるような文章が描きたい。わたしの人生への指南書。影響されてます。

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人物・団体紹介

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伊集院静

1950年山口県防府市生まれ。81年「皐月」で作家デビュー。91年『乳房』で吉川英治文学新人賞受賞。92年『受け月』で直木三十五賞受賞。94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞受賞。2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞受賞。14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞受賞。16年紫綬褒章受

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